70mm映画の第5弾『インディ・ジョーンズ  最後の聖戦』は、このシリーズ最後の70mmフィルムでの上映となりました。 そして、4作目となる『クリスタル・スカルの王国』は35mmフィルムとデジタルでの上映でしたが、特撮のお話しとして触れることにしました。
さあ、「インディ・ジョーンズ」シリーズの後編です。 
 

インディ・ジョーンズ 最後の聖戦👈Indiana Jones and the Last Crusade
1989年に公開されたジョージ・ルーカス製作総指揮、スティーヴン・スピルバーグ監督によるこの第3作目・・・ 今回も出来るだけトリヴィアを主に進めていきます。 また、写真を組むに当たって必ずしもストーリーの流れと一致させていませんので、あらかじめご承知下さい。

03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 01
・スピルバーグ監督は、常々「ボンド映画」を撮りたいと思っており、インディの父親役へのショーン・コネリーの起用も彼が望んでいることでした。そんな思いからか、インディ・ジョーンズには007映画を彷彿とさせる場面も多く見られます。なお、ボンド映画の共演者から多く俳優がインディ・ジョーンズ映画に登場することにもなりました。
ジョン・リス=デイヴィス(007 リビング・デイライツ1987)アリソン・ドゥーディ007 美しき獲物たち1985)ジュリアン・グローバー(007 ユア・アイズ・オンリー:1981)、 ステファン・カリファ007 ユア・アイズ・オンリー :1981)、 パット・ローチ (ネバーセイ・ネバーアゲイン1983)、 ユージーン・リピンスキー(007オクトパシー1983)、 マイケル・バーン (007 トゥモロー・ネバー・ダイ1997)、 ヴァーノン・ドブチェフ (007私を愛したスパイ :1977)

さて、映画の中で描かれるインディのあごの傷跡(あごの傷跡は本物でハリソン・フォードが二十歳の頃に交通事故で負ったもののようです。)や蛇恐怖症、そして、トレードマークのハットの由来については、 映画をご覧頂けば一目瞭然ですから触れないでおきましょう。 
 

若き日のインディを演じたリバー・フェニックスは、この映画公開の4年後、心不全のため23歳でなくなっています。  彼の映画は、他に『スタンド・バイ・ミー (1986年)』『スニーカーズ (2002年) 』を見ていますが、『グラディエーター (2000年) 』『サイン (2002年) 』『炎のメモリアル(2004年)』等のホアキン・フェニックスが実弟だったり、『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち (1997年)』『アルマゲドン (1998年)』『パール・ハーバー (2001年)』のベン・アフレックとは義理の兄弟だったことを後に知りました。   
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(ところで、 ロバート・レッドフォード、 シドニー・ポワチエ、 ベン・キングズレー、 メアリー・マクドネル等が出演した『スニーカーズ』で天才ピアニストを演じた子役、 浅井純さんは現在、 米国を中心に日本でもコンサートを開く等、 著名なピアニストとして活躍中です。 彼女は、 当時懇意にして頂いた名古屋の弁護士の親戚に当たるようで、 映画や音楽好きの私にこのことを教えてくれたのです。  
 

・俳優として苦労していた若い頃のハリソン・フォードは図書館の大工仕事関係の本を読み、生活費を稼ぐため片手間ながら大工仕事をしていました。 映画のセットづくり等で腕を磨いたこともあり、 評判の良かった彼に舞い込んだ仕事のひとつが、 のちにこの映画やスター・ウォーズでの製作総指揮と同シリーズ新旧三部作6本の内4作品で監督を務めたジョージ・ルーカスの家での仕事でした。
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このシリーズを通して、多くのスタントシーンをハリソン・フォード自身がこなしました。そのため、 フォード担当のスタントマン、 ヴィック・アームストロングは、ハリソンを片隅に引っ張っていき、『何もかも自分でやらないで、 僕にも仕事をさせてくれないか?』と、 頼むはめになりました。 後になり ヴィックは『彼があれほどすごい俳優でなければ、 彼は本当にすごいスタントマンを作ることになったんだけれどね。』と述べています。 確かに!👈 
  

・ハリソン・フォードがそれ程までにスタントを自分でやりたいと主張したのは、それが出来るという自信は勿論、 カメラの後ろに誰がいるかを知っていたからです。 それは・・・撮影に関与する全員です。 しかし、スターたちを思いがけない事故や怪我から守るためのプロのスタントマンやスタッフがいたからこそ、迫力あるシーンで多くのヒーローが生まれたことも忘れてはなりませんね。
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今回は2000匹程のネズミ👈が登場します。図書館地下で見つかったカタコンベでの彼らは一見普通のドブネズミに見えますが、疫病の感染を防ぐため特別に飼育されたネズミ君たちです。 また、 カタコンベの火災のシーンでは機械仕掛けの模型のネズミたちが使われました。 最終的に本物のネズミが1000匹、 模型のネズミが1000匹! ・・・誰が数えたのでしょうか・・・。
・このシリーズに欠かせない音響デザイナーのベン・バートが、いろんな効果音を作りました。ネズミたちは鶏の鳴き声から・・・ ナチスが占領した城の火災は発砲スチロールのコップを・・・ ドイツ軍とのドッグファイトは実際に複葉機に乗り・・・ 戦闘機の墜落は古くなった風力発電の風車の解体現場等々。これらで録られた音から迫力のある音を作りました。 なお、 ベン・バートについては前号👈でも触れていますのでお訪ね下さい。 
 

・ジェームズ・ボンドの愛用する銃がワルサーPPKということは、007映画のファンならおそらくご存じですよね。『最後の聖戦』の終わり近くでジョーンズ教授がドノバンに撃たれますが、 その銃がワルサーPPKなのは007映画へのオマージュとスピルバーグ監督のユーモアでしょう。
・元々の案ではアリソン・ドゥーディ扮するエルザがジョーンズ教授を撃ち、 間違った聖杯を選び聖水を飲むことになっていたようです。でも、 それではエルザが本当の悪人になる上に、 急激に歳をとり朽ち果てる哀れな最後を迎える・・・? 結果としてそうなかったことで、ワルサーPPKはブラックユーモアのネタになるのを回避しました。

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・この映画のために戦車2台が造られました。 フルショット用の1台は鋼鉄製で全長11m、 重量25トン(米国表示: 28 short tons) もう1台はクローズアップやスタント用のアルミニウム製でキャタピラーはゴム製(それでも重量は約8トン)でした。 
・この戦車には強力なエンジンが積まれましたが、25トンという重量のためせいぜい時速20km程のスピードしか出ませんでした。  スタントのヴィック・アームストロングや撮影班は、 馬をのろく感じさせずに、 馬の半分程の速度の戦車がその距離を保てるほどに速く見えるシーンを撮る! とにかく大変だったようです。 (上の写真中央)
 
・インディが馬に飛び乗り戦車を追いかけるシーンで、 彼のハットが飛ばないように接着剤や粘着テープ、 新聞紙を折ってクサビとして隙間に差し込んだりしましたが、どうしても脱げてしまいます。そこで、 フォードはホッチキスで頭に留めようとしました。写真もありますが真偽不明! それに痛そう!でも、動画でどうぞ。 (笑) 
バッグのショルダーベルトが戦車の砲身に引っ掛かり、崖に沿って引きずられる場面はフォード自身が演じました。そして、クルーたちはシャベルで、彼の頭上から土や砂ぼこりをかけました。  
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・ジョーンズ親子を追うドイツの戦闘機がトンネルの入口で両翼がもがれ、トンネルから飛び出して来たシーンはストップモーション・アニメーション(コマ撮り)で撮影されました。 なお、ここで使われたトンネルの模型は全長が約64mで2.4mずつに分割され、それぞれに蝶番を付けることで上に開けて撮影が出来ました。
・この
トンネルは、特撮を担当したILM社の駐車場で14台分のスペースを2ヶ月間ひとり占めしていました。ILMの社員は、その間さぞかし困ったことでしょう。(いろんな特撮のタネ明かし👈・・・前号分も含みます。) 
 
・飛行船から複葉機で脱出する時、インディは父親に『(飛行機は) 飛ばせるが着陸はできない』"Fly, yes. Land, no"と言っていますが、実生活でのハリソン・フォードは単発固定翼機とヘリコプターの操縦免許を持つ熟練パイロットです。とは言え、2015年3月5日に自身の操縦する小型機でゴルフ場に墜落! (セリフの通り?)という事故を起こしました。重傷を負ったものの、復活を果たしたのは・・・ まさにインディ・ジョーンズですね。

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・敵機の攻撃に対抗するため、 コネリー扮するヘンリー教授は海辺でのバード・ストライク作戦を思い付きました。 そして、 本物のカモメの群れで撮影を開始しましたが、 訓練を受付けない彼らは思ったように飛んでくれません。やむを得ず、 撮影には白いハトの群れとカモメの模型が使われました。(飛行機とカモメ?動画をどうぞ。👈)
また、近距離のシーンでは数百羽のTim bird(鳥形カイト)や羽毛で覆った十字型紙を降らせました。これらのシーンでは全体の雰囲気を見る観客はいても、すばやく切り替わる映像で1羽ずつじっくり見ることは不可能! これはうまく行きましたね。 (注:上の写真には『レイダース/失われたアーク』も含まれます。) 
 
 
【シリーズの成功を支えた勇敢なスタントマン・スタントウーマンたち】 
03-Though actors are heroes, stunts are emotions.
インディが馬から戦車へ飛び移る迫力のシーンは、伝説のイギリス人 スタントマンのヴィック・アームストロングによって行われました。  (それが上の写真右方です。なお、 スタントのお話しということもあり『魔宮の伝説』のスタントシーンも掲載しました。) 
 

この映画のスタント・コーディネータを務めたのがヴィック・アームストロング! 彼自身も多くの映画で主役のスタントを行いました。正にアクション映画界の代表的なスタントマンと言えるでしょう。 そして、 彼が束ねるスタント班を含め『最後の聖戦』では40名を超えるスタント担当がいました。
・『魔宮の伝説』でのフォードのスタント役ヴィックとケイトのスタント役ウェンディ・リーチはご夫婦です。
また、 ヴィックが007映画のいくつかで、 ジェームズ・ボンドのスタントをしていた頃のスタントアレンジャーがウェンディの父親で、スタントマンのジョージ・リーチでした。 ヴィックは、 後に007映画でジョン・リーチの役割を引継ぎます。 (このブログでは、以前スタントマンの活躍について触れています。スティーブ・マックイーンの大脱走👈やブリット👈の号をどうぞ。)
     
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・撃たれて重傷を負ったヘンリー教授の傷口を、 インディが選んだ聖杯で汲んだ聖水で洗うと傷が見事に消えます。 これは銃弾の傷口を重曹で上手に作り、 そこに酢を垂らすことで激しく泡が立ち、 さらにその泡を水で洗い流したのです。これって、あの米村でんじろう先生に教えてもらった? 多分それはないでしょうね。(笑)  
03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 09 Ford and Connery
・ヨルダンにある世界遺産ペトラ遺跡は「最後の聖戦」で聖杯が隠されているアレクサンドレッタの遺跡として登場しました。それまで年間数千人ほどの訪問者が、この映画公開後はヨルダンでも有数の人気観光地になりました。 
 
・かつて、 ショーン・コネリーは (1964) ティッピ・ヘドレンと『マーニー』で、 そして、 この映画の前年、 ショーン・コネリーの息子役ハリソン・フォードはヘドレンの実娘、 メラニー・グリフィスと『ワーキング・ガール』(1988)で共演しました。なお、ヒッチコック監督の『鳥』のティッピ・ヘドレンについては、このブログの「巨大猫?と暮らす女優ティッピ」👈で触れています。 
 
ところで、 前号に掲載した『地獄の黙示録』では、 規模の大小を問わず戦闘シーンが生々しく、 恐怖を感じさせる描き方でした。一方、同じような戦闘シーンでも『インディ・ジョーンズ・シリーズ』の痛快な映像は、それとは大きく印象が異なります。 しかし、『魔宮の伝説』では邪悪な教団の儀式や格闘シーンの描写等により、その後の米国の映画視聴の注意規定(Film rating system) の細分化をもたらすことになりました。
 米国基準のPG13指定:インディ・ジョーンズ・シリーズ
最後の聖戦』『クリスタル・スカルの王国』の他に、 『アバター』『アルマゲドン』『シザーハンズ』『ジュラシック・パーク(シリーズ)』『スパイダーマン』 『タイタニック』『バットマン(シリーズ)』『ミッション・インポッシブル(シリーズ)』『ハリー・ポッター(シリーズ)』『ホビット(シリーズ)』『ロード・オブ・ザ・リング(シリーズ)』・・・
 米国基準のR指定:『地獄の黙示録』『キル・ビル(1&2)』『グラン・ブルー完全版』『ゴッドファーザー(シリーズ)』『ダイ・ハード(1,2,3)』『ターミネータ(1,2)』『ブラック・スワン』『マッド・マックス(シリーズ)』『マトリックス(シリーズ)』『座頭市(北野武監督)』・・・ 
 
『最後の聖戦』劇中の死者は、 何と50人! その内、 13人はインディ・ジョーンズの手によるものです。 これ程の死者数が数えられるくらい明確に
撮られた映画って、 他にあります?『地獄の黙示録』も及ばない!?    ・・・ それにしても誰が数えたの?・・・  
 
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【インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国】(2008年公開)
■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 01 original
スティーブン・スピルバーグは、 この映画でも撮影から上映に至るまで、フィルムでの微妙な再現性に拘り、 デジタル化 ・・・言い換えると映像の近代化を拒んできました。このシリーズ4作目の映画でそれまでの映像イメージを変えたくなかったのです。しかし、彼はデジタルの映像を見せられた後、 気持ちを変えて、フィルムで撮影後のデジタル処理を採用し、条件付きで少数のデジタル上映を認めました。 それは、デジタル・プロジェクターしかない劇場、 また、 35mmフィルム映写機があっても観客数が少ない劇場というものでした。 おそらく、 35mmフィルムの上映には大変手間が掛かるなど劇場側の経費面に配慮したのでしょうね。それと、このシリーズの製作総指揮者で原作者でもあるジョージ・ルーカスが積極的に推進しているデジタル映像の再現性が、 スピルバーグ監督にとって許容出来るところまで進んでいたことは言うまでもありません。
・2008年6月の時点で、この映画は配給プリント数1万2千!というパラマウント・ピクチャーズの最多記録を打ち立てました。
・ハリソン・フォードはインディ役で求められた白髪を染めることを拒みました。 『前作から20年近く経ち、 私もインディのファンも歳をとっている。だから、インディも歳をとるべきなんだ。 でなければインディの遺産を騙すことになる。 インディの魅力は彼の若さじゃなく、 想像力や困難に立ち向かう英知だし、演技への私の大きな望みは、観客に見てもらいたいのはスタントマンの後ろ向きの頭じゃなく、私の顔をまっすぐ見てもらうことなんだ。何歳になっても、これを続けたいと願っている。』・・・ 彼の言うことに私は賛同します。
 

【ケイト・ブランシェットは興味深い女優さん!】
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ケイト・ブランシェットは、アカデミー賞をはじめとした映画界の有名な賞をいくつも獲得している実力派女優です。 しかも、 固定したイメージを感じさせません。 どの役が本当の彼女に近いのか・・・それが分からないことも 私には興味深く思えます。 そんなことから、 今回号の最後に彼女の写真を載せましたので、どうぞご覧下さい。

さて、今回登場するヘビは、本物としか思えない出来映えでした。 本物じゃないの? これまで多くの本物のヘビが登場していたのに? 資料には、 いくつかのカットでスタン・ウィンストン・スタジオによって作られた複製ヘビが使われたが、 それ以外も本当にリアルだったとあることから、 コンピュータで作られたヘビだとも思われます。 しかし、このシーンのためにヘビ使いのジュール・シルヴェスターが参加しています。さあ、本物の
ヘビはどれ? 私には分かりません。 (笑) CGIの使用については、こんな話もありました。 

・プロデューサーのフランク・マーシャルは、この映画のアクションシーンは以前の3作品と同じようにスタントマンで撮影し、必要な場合にのみ"CGI"を使うと述べていました。  スピルバーグ監督もそのように言っており、 "CGI"の使用は視覚効果の30%程度と予想していました。しかし、いざ撮影が始まると、 当初より多くのCGI (Computer Generated Imagery)を使用することになりました。ヘビも含まれる?
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・車とオートバイのアクションシーンは、第2撮影班の監督ダン・ブラッドリーとスタント・コーディネータのゲイリー・パウエルによって撮影されました。背中からはスタントマンの安全確保用ワイヤーが伸びていますが、フォードとラブーフのシーンでも同様にワイヤーをつけてスタントシーンが撮られました。 勿論、 ワイヤーはデジタル処理で消されました。 
 
・これまでの3作品の大学や教室のシーンは、 すべてイギリスでエキストラを使って撮られていました。 しかし、 この映画の大学のシーンは米国コネチカット州のニューヘイブンで撮られ、 学生としてアメリカ人が登場するのは初めてのことでした。
■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 04 original
撮影開始後、 ハリソン・フォードはセットの中にいた金髪の女性を見て『どちらさん?』と尋ねました。それは、何と一緒に仕事をしているケイト・ブランシェットでした。彼は、イリーナ・スパルコの衣装と黒髪のおかっぱ頭以外の彼女を見たことがなく、それが誰だか分からなかったのです。『ボーっと生きてんじゃねーよ!』どこからか聞こえて来ま~す。 
    

・ケイト・ブランシェットとハリソン・フォードは、この映画の前に会ったことがなく、彼らが最初に会ったのは撮影初日で、ふたりはインディとイリーナ・スパルコの衣装でした。
ブランシェットは、 
以前からインディ・ジョーンズの大ファンで、 インディ・ジョーンズに扮した彼に紹介されるのを望んでいたのです。 このドッキリの成功は この映画の製作情報が厳格なマル秘事項だったことにあったのかも。 (笑) それにしてもケイトの変身は見事です。

■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 05 original
・ILMは、ドゥームタウンの破壊シーンのために巨大なミニチュアセットを造り、 破壊映像をCGIで補強しました。 なお、このミニチュアセットは、カリフォルニア州サン・ラファエルにあるカーナー・オプティカル社(Kerner Optical)の裏の敷地に組まれた広大な平板の上に設置され、4台の35mm撮影機とモーション・コントロールのビスタビジョン・カメラ1台を使って撮影されました。 
 
・この映画の前のインディ・ジョーンズ3本すべてで一緒に仕事をしたスタント・コーディネーターのヴィック・アームストロング、この時ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」"The Mummy:Tomb of the Dragon Emperor"(2008)でスタント・コーディネーターを務めていました。 そのため、 この映画のスタント・コーディネーターはダン・ブラッドリーに依頼することになりました。 とは言えスティーブン・スピルバーグが監督したトム・クルーズ主演の「宇宙戦争」"War of the World"(2005年)でヴィックと仕事した時に彼が考えた3つのアクションシーンについて話し合っていました。その結果はおそらくダン・ブラッドリーが引き継いだものと思われます。 そして、スピルバーグ監督とダン・ブラッドリーは、 すべてのアクションシーンの計画を盛り込んだ伝統的な絵コンテを完成させました。但し、 バイクの追跡シーンはその後に思い付いた即興によるものでした。

・ハリソン・フォードは前作の『最後の聖戦』からほとんど体形が変わっておらず、体調も良かったことから多くのスタントを彼自身がこなしました。その中のひとつがジャングルでの追跡シーンでした。前作から19年・・・スタント技術も進み、より安全になっていたことも背景にあります。 ところで、模型のヘビはともかく、本物の大蛇って安全な部類なの?

■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 06
ケイト・ブランシェットは、 イリーナ・スパルコ役に備えてフェンシングの練習に励みました。
撮影合間には空手も練習しました。そして、 この映画での彼女のイメージも、やはり007映画から来ているようです。 『007 ロシアより愛をこめて👈(1963)のロッテ・レーニャ扮するローザ・クレッブ大佐を参考にしています。 ショートヘアをはじめ威厳ある態度にも表れているようですね。 
 
ロシアより愛をこめてと言えば、 ボンドを狙う屈強な刺客を演じて脚光を浴びたロバート・ショウ『バルジ大作戦』『わが命つきるとも』『カスター将軍』『スティング』などの後に、スピルバーグ監督の『ジョーズ』👈で荒くれ者のサメ狩りの達人を演じました。 しかし、皮肉にもこの2作品でロバート・ショウは、狙ったはずの相手のジェームズ・ボンドと人食い鮫にやられてしまいます。

■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 07
・インディ・ジョーンズ・シリーズ公開順に奇数番号の作品は遺物を見つけるのが目的のインディ! 偶数番号の作品は遺物があった場所に返すのが目的のインディ!『そんなことまで知ってるなんて、 音好き爺って、 ボーっと生きてるんじゃないようね・・・。でも、間違いないのはイマジンじゃなく、暇人ってことね。』(だれかの声)こういうネタ探しは、結構大変なんですよ。(笑) 
 

・この映画でインディ・ジョーンズはピストルを1発も撃ちませんでした!? こんなことは、このシリーズを通して初めてのことです。 本当に・・・ 撃たなかった? それって一体だれが数えたの? ・・・ 撃ってないものは数えようがないって?
・『クリスタル・スカルの王国』の劇中の死者は47人!その内、18人はインディの手によるものです。
  なんだよ!インディの分が増えてんじゃん。

では、 インディ・ジョーンズ・シリーズの印象深いシーン👈の数々を振り返ってみましょう。

【ケイト・ブランシェットのいろんな役柄 ・・・ 凄すぎる!】
■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 08
ケイト・ブランシェットの雰囲気は、 その役柄で様変わりします。 ロード・オブ・ザ・リングホビットガラドリエルクリスタル・スカルの王国イリーナ・スパルコが同一人物だなんて、 とても思えませんでした。
マイティ・ソー バトルロイヤル Thor: Ragnarok のヘラ役、 アビエイター The Aviator でのキャサリン・ヘップバーン役、ジョージ・クルーニーが製作・監督したミケランジェロ・プロジェクト The Monuments Men のクレール・シモーヌ役、 また、ラッセル・クロウのロビン・フッドもありましたね。等々。
皆さんにもケイト・ブランシェットの映画、きっと楽しんで頂けると思います。


さて、 ここしばらく70mmフィルムで上映された映画について、トリヴィアを中心に進めて来ました。いかがでしたか?
では、次号でお会いできることを楽しみにしています。どうも有難うございました。 
 
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