飛んでる音好き爺・・・オーディオ・映画・音楽・愛犬

音楽を楽しむ・愛犬との暮らし・記録や楽しみとしての写真・映画・DIY・・・いろんなことに興味があり過ぎるリタイアした爺さんの独り言を綴ります。 映画や音楽、そしてかわいい愛犬との楽しい日々・・・では、どうぞお楽しみ下さい。(上部のクリックでブログ全体が見れます。)

タグ:70mm

少々ご無沙汰していました。更新の準備は出来ていたのですが、この数か月の台風や豪雨・洪水等の甚大な被害を見て更新を躊躇していたのです。 私の住む愛知県豊橋市などの東三河エリアでは今回は大きな被害もなく、 我が家も無事でした。 しかし、 仕事や趣味で繋がった友人知人の住むエリアでは、たびたび未曽有の災害が発生していました。
【鹿児島・福岡・熊本などの九州、 徳島・高知などの四国、 広島・岡山などの中国地方、 大阪・兵庫など近畿圏、 福井、 三重、 生まれ故郷の岐阜県では美濃加茂・可児 ・・・ 東濃エリア・飛騨地方 ・・・ さらには首都圏では、 神奈川県横浜、埼玉・ 栃木・千葉などと東北地方、 北海道でも・・・。 ここしばらくのうちに地震や台風、 豪雨の直接被害に加えて 停電 ~ 断水、 さらに大きな事故までも!】
皆さん大変だったと思います。とにかくご無事を願っていました。
【この更新後10日も経たない内に猛烈な台風19号の襲来! 被災地の皆さんにお見舞い申し上げます。】10/13記
 
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では、久々の更新・・・私のブログの映画関係をまとめてみました。
今回は70mm映画(フィルム版)のいろんな上映方式について振り返ってみました。 そうです! 愛犬特集・オーディオ特集のように、このブログの映画関係をまとめてみました。ブログ内検索の手間が省けますよ。(笑) どうぞお気軽にお気に入りの号をお訪ね下さい。(注:以前の特集まとめの号でも触れたように、映画を主にしているとは言え、オーディオ趣味・愛犬ボルゾイのレオンやアーサーにも触れています。その点はどうぞご容赦下さい。)
なお、すぐ下の巨大湾曲スクリーン『シネラマ方式上映』の号以外はブログ掲載の新しい順に並べました。例によってがあるアンダーライン部分のクリックでその号に飛びます 
 

【65mmネガフィルムで撮影した本格的70mm映画、35mmネガのブローアップ70mm、35mmフィルム横走行で撮影した70mm映画・・・高画質・高音質のためのいろんな工夫!】
 posters
 70mm D-150 Cinerama Posters
②Lawrence of Arabia +
これらは懐かしい映画の代表作ですが、他にも大画面で公開された映画のポスター等を掲載しています。なお、この号は映画作品そのものというより、70mm映画やシネラマ等の上映における問題やその解決への技術者たちの苦労をメインにお話しを進めています。 そのため、 フィルム映画時代の上映技術面に興味のない映画ファンの方には退屈かも知れません。 でも、そういう映画ファンの皆さん! 懐かしい写真だけでも見て頂ければ幸いです。(ポスター順不同) 
 

【35mm or 70mm、スタンダード or ワイドフラット or 湾曲スクリーンすべてに対応
      この劇場は、
Pictureville Cinema(UK) ピクチャーヴィル・シネマ(英国)
②2017.11.6① Cinerama Screen & Cinemascope
【本格シネラマや70mmシネラマ方式上映用の巨大湾曲スクリーンには隠れた工夫が! 
⑦Cinerama Screen 001-1
【湾曲スクリーンへの上映用70mmフィルムには思わず笑える工夫が!】 
むかし見た大画面の70mm映画!  ほとんどの皆さんは映画の鑑賞に集中出来たことでしょう。 しかし、巨大スクリーン、場合によっては巨大な上に湾曲したスクリーンに客席後方の上部からフィルム映像を投影するのは至難の技のはず!と技術面に興味をもったのは私だけではなかったのでは? やはり大変な苦労があったのです。
そこで、 この号で技術者たちのいろんな苦労や工夫などを紹介することにしました。デジタル上映が主流の現在の映画館では問題とならないことも、 フィルム時代では大問題! 笑えるような工夫も・・・! 是非お訪ね下さい。

⑬2017.11.6●※todd-ao-portugal H700-1

【70mm映画は35mm映画に対して画質でも音響でも、当時は優位!】  
●※海底世界一周 H700
70mmフィルム  思い出の大画面映画大集合!シネラマ ・・・巨大スクリーン vs 映画技術者!  =苦闘と工夫= 
 

【70mmフィルムで上映された映画 お馴染み『インディ・ジョーンズ』】秘話!
03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 04
『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』 Indiana Jones and the Last Crusade
03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 09 Ford and Connery
ハリソン・フォードショーン・コネリー(親子役として登場)ティッピ・ヘドレンメラニー・グリフィス(実の親子)・・・ 皆さんご存知の映画でそれぞれが共演していました!  
  

【インディ・ジョーンズ  クリスタル・スカルの王国】(70mmフィルムではありませんが…) 
■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 01 original
ケイト・ブランシェットオカッパさんと右端2枚・・・ケイトさん!同一人物?・・・ホンマ? 
■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 02
チコちゃんに叱られる⁉】あなた どちらさん?(フォード)ボーっと生きてんじゃねーよ! (ケイト)
セットにいた美しい金髪女性に『どちらさん?』と尋ねてしまったハリソン!  ≪彼が見学者かスタッフと勘違いした女性は・・・なんとインディの宿敵イリーナ役ケートでした。≫
■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 04 original
70mm映画 第5弾『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』(デジタルでの上映/クリスタル・スカルの王国)特撮 
 

【インディ・ジョーンズ4作品】 

【レイダース 失われたアーク】Raiders of the Lost Ark 
01-Indiana Jones series Posters
01-Raiders of the Lost Ark (1981) 1

【インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説】Indiana Jones and the Temple of Doom
02-Indiana Jones and the Temple of Doom (1984) 01
有名なトロッコチェースの特撮や恐怖の吊り橋での苦労や工夫 ・・・ 写真でお見せします。
02-Indiana Jones and the Temple of Doom (1984) 03

02-Indiana Jones and the Temple of Doom (1984) 04
 
 
【地獄の黙示録】Apocalypse Now
地獄の黙示録 Apocalypse now (1979)
地獄の黙示録 Apocalypse now (1979)-2
70mm映画 第4弾 インディ・ジョーンズ・シリーズ2作品 特撮&トリヴィア前編  そして、『地獄の黙示録 
 

【映画会社のオープニング・シーンにちょっといたずら・・・ 
01-Leo the Lion  MGM, etc.
 
【トップガン ・・・ トム・クルーズ、ケリー・マクギリス Top Gun
07-トップガン Top Gun (1986) Tom Cruise and Kelly McGillis
■04-Top Gun (1986)
【トム・クルーズ ・・・ ミッション・インポッシブル・シリーズ】 
■05-Tom Cruise in mission-impossible-Fallout- etc. 01
■06-Tom Cruise in Mission - Impossible
 
【未知との遭遇】 Close Encounters of the Third Kind ・・・ 驚きの特撮 
◆ 01-未知との遭遇 Devils Tower and Mother Ship
◆ 04-未知との遭遇 Devils Tower and UFO
◆ 07-未知との遭遇 Close-Encounters-of-the-Third-Kind
遊び心がいっぱい!巨大マザーシップやUFO・・・ 公開当時はマル秘の特撮の数々! まとめて紹介しちゃいます! 
70mm 大画面映画 Ⅲトップガン』航空アクション!『未知との遭遇』SFファンタジーの金字塔!

【ダイハード/バック・トゥ・ザ・フーチャー/E.T./タイタニック】 
00-Blow-up 70mm Movies
【ダイハード】Die Hard  01-ダイ・ハード Die Hard (1988)
【ダイハード2】Die Hard 2 
02-ダイ・ハード2 Die Hard 2 - 01

 【バック・トゥ・ザ・フーチャー】Back to the Future・・・
04-Back to The Future 1,2,3
 【E.T.】
05-E.T. the Extra-Terrestrial (1982)
 【タイタニック・・・ レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット Titanic
06-タイタニック Titanic (1997)
10-タイタニック Titanic (1997)
 
【スーパー35 ・・・ どういう撮影方式?】 Super 35
11-Film Format 35-70mm
 

70mm思い出の大画面映画 第2弾!ブローアップ70mm『ダイ・ハード』『タイタニック』からのトリヴィア 
 

【NCIS~ネイビー犯罪捜査班】アビージヴァ、そしてイーライ・ダヴィード 
■Pauley Perrette - Abby Sciuto- Abby Sciuto H700
 
■ Cote-de-Pablo-and Michael Nouri  H700
 
【フラッシュダンス】Flashdance  ジェニファー・ビールズ&マイケル・ヌーリー
■05-Flashdance 01
  
● Flashdance(1983)- Four Rooms (1995)
お気に入りの音楽 懐かしい楽譜もいっぱい/NCIS:アビー&ジヴァ/フラッシュダンス
 

【バイク好きのユワン・マクレガーナタリー・ポートマン 
■08-Natalie Portman & Ewan McGregor 01
【バイク好きのシェール(かつては夫婦デュオ:ソニーシェール
■09-Cher W907 H700 cher-sexy-2010s-3 + 1
懐かしの映画や懐かしの音楽を 改めて 見たり聴いたりしてみては いかがでしょう。   オールディーズ・・・シェール
 

【ニュー・シネマ・パラダイス ・・・懐かしの映画館】Nuovo Cinema Paradiso・・・ オナリ座
■ 秋田県大館市のオナリ座と宮城県石巻市の岡田劇場-01
■02- cinema-paradiso H700
オードリー・ヘプバーンジョージ・ペパード】(主に映画ティファニーで朝食をから
■03-AH ティファニーで朝食を & オードリー・ヘップバーンの猫
【ジョージ・ペパード】映画『トブルク』Tobruk から 
■05-Tobruk - Geroge Peppard - 01
懐かしの映画は『懐かしい雰囲気の残る映画館』で、もう一度見たいと思う今日この頃! ニュー・シネマ・パラダイス 
 

ジェーン・シーモアと巨大ネコ!? クリストファー・リーブ&ロビン・ウィリアムズ】 
■01-Jane Seymour 01
【宇宙空母ギャラクティカ、ある日どこかで、007死ぬのは奴らだ】ジェーン・シーモア
■01-Jane Seymour 02
【ロビン・ウィリアムズ、ロバート・デ・ニーロ、そして映画『アンタッチャブル』の出演者たち
■02-The Untouchables - Kevin Costner, SeanConnery + cat
シェリー・デュヴァル、ロビン・ウィリアムズと親友クリストファー・リーブ】
■03-Shelley Duvall and Robin Williams Popeye 001
シェリー・デュヴァルShelley Duvall  
■04-SD Shelley-Duvall-⑯
【ジョージ・クルーニー】映画『バットマン & ロビン』から出演者たち
■05-Batman & Robin George Clooney - main
猫ちゃんとお友だちのスターたち ジェーン・シーモアと巨大ネコ⁉  アンタッチャブルの出演者はみんな愛猫家  そして、ロビン・ウィリアムズ、ジョージ・クルーニー 
  
アン・ハサウェイクリスチャン・ベールゲイリー・オールドマン】ダークナイト・ライジング ■01 Anne Hathaway in Batman Movie 011■04 Anne Hathaway in Get Smart etc.
■Tippi Hedren in The Birds 01
⑪■NCIS Mark Hamon etc.
愛犬家・ボルゾイとお友達&猫ちゃんになった女優たち アン・ハサウェイ他 巨大猫?と暮らす女優ティッピ!
 
【猿の惑星/奥様は魔女】
■ 猿の惑星 奥天は魔女 01
【フランク・シナトラエヴァ・ガードナー  
★  Frank Sinatra and Ava Gardner
★ ②Ava Gardner
【ロジャー・スミスアン・マーグレット/エルヴィス・プレスリープリシラ・プレスリー 
◆Ann Margret, Roger Smith and Elvis Presley 02
映画・音楽大好き人間!大集合の巻 Ⅶ  猿の惑星、奥様は魔女、フランク・シナトラ、ABBA、ビージーズ他 

パム・ドーバーロビン・ウィリアムズ】パム・ドーバーはNCISのマーク・ハーモンの奥さん) 
■ ①Robin-Williams-Pam Dawber
③ Pam & Mark
■ ①Mark Harmon H700 - 01
【ドリュー・バリモア】Drew Barrymore
Drew Barrymore E.T.
【ドリュー・バリモア、キャメロン・ディアス&ルーシー・リュー】
◆ Lucy Liu and Cameron Diaz ++
ブリトニー・スピアーズ そしてヒュー・ジャックマン】(RX-8に乗りました。
■Britney Spears - Hugh Jackman in X-MEN 2
映画大好き人間大集合の巻(Ⅴ) パム・ドーバー、NCIS マーク・ハーモン、ロビン・ウィリアムズ 他 RX-8!
 
【NCIS ネイビー犯罪捜査班 ギブス役マーク・ハーモンのお母さんエリス・ノックス 
■Young Mark Harmon with his family
【マーク・ハーモンのお父さんトム・ハーモン】 
2018.4.22■ Mark Harmon with parents etc. 01+
【エリザベス・テイラー】Elizabeth Taylor 
●Elizabeth Taylor 01
■ ET Elizabeth Taylor Lassie Comes Home 700 + 01
【バーブラ・ストライサンド】Barbra Streisand
⑫2018.4.22 Barbra Streisand, her dog and Camera ++
映画大好き人間大集合の巻 (Ⅳ) マーク・ハーモン NCIS/エリス・ノックス、エリザベス・テイラー/音楽! 
 
【マーク・ハーモンショーン・コネリーメグ・ライアンジョディ・フォスター】 
■ ① Mark Harmon 01
【NCISでマラード博士を演じるデビッド・マッカラム】David McCallum
■ ④David McCallum and Susan Oliver_Man_from_UNCLE
【ナタリー・ポートマン】Natalie Portman
■ Natalie Portman Photos
◆ Natalie Portman BlackSwan 003
映画大好き人間大集合の巻(Ⅲ)マーク・ハーモンのNCIS ・・・ ナタリー・ポートマン『レオン』(ニキータ)

【ブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリーBrad Pitt & Angelina Jolie
■ BP Brad_Pitt and Angelina Jolie H700
【ジーナ・ロロブリジータ、ソフィア・ローレン】Gina Lollobrigida & Sophia Loren
■ Gina Lollobrigida and Sophia Loren H700
【ひまわり】ソフィア・ローレンマルチェロ・マストロヤンニリュドミラ・サベーリエワ【戦争と平和】
■ひまわり ② Sunflower
【ジョニー・デップウィノナ・ライダーJohnny Depp & Winona Ryder
■Johnny Depp 02-1
映画大好き人間大集合(Ⅱ)NCISネイビー犯罪捜査班/ブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー、ジョニー・デップ、ソフィア・ローレン『ひまわり』
 

【ジョン・トラボルタ】John Travolta   ■♪ミッドナイト・クロスBlow-Out + Saturday Night Fever
【ケビン・コスナースティーブ・マックイーンロバート・デ・ニーロ、ジーン・ハックマン、そして『X-ファイル』からデビッド・ドゥカブニー、ジリアン・アンダーソン
■③♪New York, New York, Conversation  H700
【クリント・イーストウッド】Clint  Eastwood
■①Clint Eastwood playing piano and western movies
【スーパーマン ・・・ クリスファー・リーブ、ジェーン・シーモア
■※♪Superman Christopher Reeve, Annette O'Toole, Jane Seymour
【エードリアン・ブロディ、リチャード・ギア】Adrian Brody, Richard Gere
■♪Adrian Brody, Richard Gere H700 comment
【ケーリー・グラント、水谷 豊】Cary Grant, Yutaka Mizutani 
■ Cary Grant plays piano and Yutaka Mizutani Aibou +
【オードリー・ヘプバーン】Audrey Hepburn
■Audrey Hepburn 02-700
音楽・映画大好き人間大集合(Ⅰ)Altec A7 ピアノを弾く映画スターたち / 写真特集   オードリー・ヘプバーン他

【ジュリー・アンドリュース】Julie Andrews
※ Julie Andrews and Dog H702
※ 1967 julie-andrews-thoroughly-modern-millie 001
※ Thoroughly modern millie  ②-1
【映画室、そして35mm/70mm兼用映写機】
※①H700 Phillips-DP70-dual-gauge-35&70mm-projector
限られた映写スペースで35mmと70mmのフィルムを1台で上映出来る映写機に見る工夫!

【ティファニーで朝食を】Breakfast at Tiffany's
※H700 Breakfast at Tiffany's 01
【グレートレース】The Great Race
※ グレート・レース TheGreatRace - net ---
ジュリー・アンドリュース第2弾 コメディも似合う?! 演技は勿論、歌も踊りも凄かったオスカー女優Ⅱ 
 

【ジュリー・アンドリュース】Julie Andrews
※ Julie Andrews color portraits H705
【メリー・ポピンズ】Mary Poppins
※ Mary Poppins fantheory H700 ++
【サウンド・オブ・ミュージック】The Sound of Music
⑦2017.6.25※ julie-andrews-in-the-sound-of-music-H700++--
ジュリー・アンドリュースって ・・・ コメディも似合う?! 演技は勿論、歌も踊りも凄かったオスカー女優 
 

【スティーブ・マックイーン】『拳銃無宿』Steve McQueen
※拳銃無宿 Wanted Dea or Alive H700
【ウェスタン】Once Upon a Time in the West  チャールズ・ブロンソン
                         ヘンリー・フォンダ、ジェーソン・ロバーズ、
クラウディア・カルディナーレ

※Once upon a time in the West 01
【イーライ・ウォラック】Eli Wallach
※イーライ・ウォラック& 銃の概要説明
【荒野の七人】The Magnificent Seven  ユル・ブリンナー、 スティーブ・マックイーン と共演者
※①荒野の七人 H719
※Steve McQueen gun-shot H800
【ブリット】 BULLITT 
※Bullitt-H705
※Bullitt H700
懐かしく魅力的な映画スター(Ⅴ)『荒野の七人』etc.  秘話~『ブリット』スティーブ・マックイーンと共演者たち
 
【大脱走】 The Great Escape
※②●The Great Escape  H700
※②●The Great Escape Steve-McQueen-H700
懐かしく魅力的な映画スターⅣ『大脱走』の見どころ&秘話 スティーブ・マックイーンと共演者たち
 
【グラン・プリ】Grand Prix  ジェームズ・ガーナー、イブ・モンタン、三船敏郎

●②-1Grand Prix Cinerama H720
●②-2grand prix H720
●③grand-prix-W568++
懐かしく魅力的な映画スターⅢ『グラン・プリ』秘話 ジェームズ・ガーナーと共演者   そして 続・懐かしい音楽

【ジェームズ・ガーナー、ジュリー・アンドリュース、オードリー・ヘプバーン
 Garner H650
【ジェームズ・ガーナー & ブルース・リー】James Garner & Bruce Lee
③かわいい女 The Little Sister- Marlowe マーロー H700
懐かしく魅力的な映画スターⅡ  ジェームズ・ガーナーとジュリー・アンドリュース、 オードリー・ヘプバーン 懐かしい音楽・いい曲Ⅱ 
 

【ジェームズ・ガーナー、ジュリー・アンドリュース、オードリー・ヘプバーン
Andrews
懐かしく魅力的な映画スターⅠ ジェームズ・ガーナー そして懐かしい良い曲Ⅰ『愛の誓い』『ルシアナ』他 
 

【クリント・イーストウッド、ハリソン・フォード】 
clint-eastwood - H715
何でもありの趣味のお話しⅢ  ひょうきん者レオン君  ラスベガスとグランドキャニオン   そして映画予告編 
 

【アポロ11号、そして映画『ライトスタッフ』The Right Stuff 『アポロ13』Apollo 13
★Apollo_11 (1) H700 ++
☆03宇宙飛行士とライトスタッフ・キャスト net +
何でもあり趣味のお話しⅡ 宇宙がテーマ『アポロ13』『ライトスタッフ』  木工趣味はサブウーファーの自作 
 
映画のアスペクト比を『砦の29人』『ペールライダー』を例にして説明します。
③35mm Film Format 0005
【『砦の29人』ジェームズ・ガーナーにとっても異色の作品だった。
砦の29人 0002
飛んでる音好き爺・・・愉快なレオン 愛犬二十面相! そして、何でもありの趣味のお話しⅠ =映画:砦の29人=

【メリー・ポピンズ、サウンド・オブ・ミュージック、ウエストサイド物語、王様と私、
 マイ・フェア・レディ、シェルブールの雨傘】 

ミュージカル映画
オーディオ趣味・・・私の目指した音づくり その③ 音の指向特性を知ろう! 映画館の音はプロの世界!
 
【風と共に去りぬ/ベン・ハー/クレオパトラ/十戒/アラビアのロレンス】
   CGがなかった頃の映画・・・群衆シーンは見事!それにしてもスケールがデカい!

●crowd scene H650
オーディオ趣味・・・私の目指した音づくり その②  映画から学ぶこと【迫力=ダイナミックレンジ】等
 

【劇場を揺るがす強烈な音響・・・センサラウンド・システム!】劇場周辺でも地震!? 
※大地震 earthquake_映画館の音響設備
オーディオ趣味・・・私の目指した音づくり その① 可聴域の外側の音って音楽鑑賞にそんなに重要?
可聴域の外側の音って ・・・ 特殊な目的のためには有効かも知れませんね。映画  での地震をはじめとした爆音爆発音など ・・・ 街中  ではモスキート音も! 
 

お気に入りの映画やスター、映画技術(特撮)のトリヴィアの号、いかがでした?  興味のある映画の号へ是非お立ち寄り下さい。今回も最後までご覧頂き、有難うございました。
またのご来訪お待ちしております。 
 

 
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    協力を得ました。 しかしながら、仮に掲載に支障のある画像がある場合には、ブログの管理会社経由の
    ご指摘によって善処することをお約束します。
    当ブログは商業利用が目的ではないことから、関係者のご理解をお願いしたいと思います。 
    また、映画や楽曲の紹介については、YouTubeなどへリンクを利用しています。感謝しております。 

      
  • I have many images saved on my PC, but it is almost impossible for me to check copyright. 
    If there seems to be trouble in posting, please point out via the administrator. I will promptly do the best.
    Thank you everyone, especially who registered for Pinterest. 
    I also appreciate IMDb, Award Watch, The Indiana Jones Picture Gallery Project and YouTube.

70mm映画の第5弾『インディ・ジョーンズ  最後の聖戦』は、このシリーズ最後の70mmフィルムでの上映となりました。 そして、4作目となる『クリスタル・スカルの王国』は35mmフィルムとデジタルでの上映でしたが、特撮のお話しとして触れることにしました。
さあ、インディ・ジョーンズ・シリーズの後編です。 
 

インディ・ジョーンズ 最後の聖戦👈Indiana Jones and the Last Crusade
1989年に公開されたジョージ・ルーカス製作総指揮、スティーヴン・スピルバーグ監督によるこの第3作目・・・ 今回も出来るだけトリヴィアを主に進めていきます。 また、写真を組むに当たって必ずしもストーリーの流れと一致させていませんので、あらかじめご承知下さい。

03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 01
・スピルバーグ監督は、常々「ボンド映画」を撮りたいと思っており、インディの父親役へのショーン・コネリーの起用も彼が望んでいることでした。そんな思いからか、インディ・ジョーンズには007映画を彷彿とさせる場面も多く見られます。なお、ボンド映画の共演者から多く俳優がインディ・ジョーンズ映画に登場することにもなりました。
ジョン・リス=デイヴィス(007 リビング・デイライツ:1987年)アリソン・ドゥーディ007 美しき獲物たち:1985年)
 ジュリアン・グローバー(
007 ユア・アイズ・オンリー1981年)ステファン・カリファ007 ユア・アイズ・オンリー1981年)
 パット・ローチ(
ネバーセイ・ネバーアゲイン1983年)ユージーン・リピンスキー(007オクトパシー:1983年)
 マイケル・バーン(
007 トゥモロー・ネバー・ダイ:1997年)、そして、 ヴァーノン・ドブチェフ007私を愛したスパイ:1977年) 


さて、映画の中で描かれるインディのあごの傷跡(あごの傷跡は本物でハリソン・フォードが二十歳の頃に交通事故で負ったもののようです。)や蛇恐怖症、そして、トレードマークのハットの由来については、 映画をご覧頂けば一目瞭然ですから触れないでおきましょう。 
 

若き日のインディを演じたリバー・フェニックスは、この映画公開の4年後、心不全のため23歳でなくなっています。  彼の映画は、他に『スタンド・バイ・ミー (1986年)』『スニーカーズ (2002年) 』を見ていますが、『グラディエーター (2000年) 』『サイン (2002年) 』『炎のメモリアル(2004年)』等のホアキン・フェニックスが実弟だったり、『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち (1997年)』『アルマゲドン (1998年)』『パール・ハーバー (2001年)』のベン・アフレックとは義理の兄弟だったことを後に知りました。   
03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 02
(ところで、 ロバート・レッドフォード、 シドニー・ポワチエ、 ベン・キングズレー、 メアリー・マクドネル等が出演した『スニーカーズ』で天才ピアニストを演じた子役、 浅井純さんは現在、 米国を中心に日本でもコンサートを開く等、 著名なピアニストとして活躍中です。 彼女は、 当時懇意にして頂いた名古屋の弁護士の親戚に当たるようで、 映画や音楽好きの私にこのことを教えてくれたのです。  
 

・俳優として苦労していた若い頃のハリソン・フォードは図書館の大工仕事関係の本を読み、生活費を稼ぐため片手間ながら大工仕事をしていました。 映画のセットづくり等で腕を磨いたこともあり、 評判の良かった彼に舞い込んだ仕事のひとつが、 のちにこの映画やスター・ウォーズでの製作総指揮と同シリーズ新旧三部作6本の内4作品で監督を務めたジョージ・ルーカスの家での仕事でした。
03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 03
このシリーズを通して、多くのスタントシーンをハリソン・フォード自身がこなしました。そのため、 フォード担当のスタントマン、 ヴィック・アームストロングは、ハリソンを片隅に引っ張っていき、『何もかも自分でやらないで、 僕にも仕事をさせてくれないか?』と、 頼むはめになりました。 後になり ヴィックは『彼があれほどすごい俳優でなければ、 彼は本当にすごいスタントマンを作ることになったんだけれどね。』と述べています。 確かに!👈 
  

・ハリソン・フォードがそれ程までにスタントを自分でやりたいと主張したのは、それが出来るという自信は勿論、 カメラの後ろに誰がいるかを知っていたからです。 それは・・・撮影に関与する全員です。 しかし、スターたちを思いがけない事故や怪我から守るためのプロのスタントマンやスタッフがいたからこそ、迫力あるシーンで多くのヒーローが生まれたことも忘れてはなりませんね。
03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 05
今回は2000匹程のネズミ👈が登場します。図書館地下で見つかったカタコンベでの彼らは一見普通のドブネズミに見えますが、疫病の感染を防ぐため特別に飼育されたネズミ君たちです。 また、 カタコンベの火災のシーンでは機械仕掛けの模型のネズミたちが使われました。 最終的に本物のネズミが1000匹、 模型のネズミが1000匹! ・・・誰が数えたのでしょうか・・・。
・このシリーズに欠かせない音響デザイナーのベン・バートが、いろんな効果音を作りました。ネズミたちは鶏の鳴き声から・・・ ナチスが占領した城の火災は発砲スチロールのコップを・・・ ドイツ軍とのドッグファイトは実際に複葉機に乗り・・・ 戦闘機の墜落は古くなった風力発電の風車の解体現場等々。これらで録られた音から迫力のある音を作りました。 なお、 ベン・バートについては前号👈でも触れていますのでお訪ね下さい。 
 

・ジェームズ・ボンドの愛用する銃がワルサーPPKということは、007映画のファンならおそらくご存じですよね。『最後の聖戦』の終わり近くでジョーンズ教授がドノバンに撃たれますが、 その銃がワルサーPPKなのは007映画へのオマージュとスピルバーグ監督のユーモアでしょう。
・元々の案ではアリソン・ドゥーディ扮するエルザがジョーンズ教授を撃ち、 間違った聖杯を選び聖水を飲むことになっていたようです。でも、 それではエルザが本当の悪人になる上に、 急激に歳をとり朽ち果てる哀れな最後を迎える・・・? 結果としてそうなかったことで、ワルサーPPKはブラックユーモアのネタになるのを回避しました。

03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 04
・この映画のために戦車2台が造られました。 フルショット用の1台は鋼鉄製で全長11m、 重量25トン(米国表示: 28 short tons) もう1台はクローズアップやスタント用のアルミニウム製でキャタピラーはゴム製(それでも重量は約8トン)でした。 
・この戦車には強力なエンジンが積まれましたが、25トンという重量のためせいぜい時速20km程のスピードしか出ませんでした。 スタントのヴィック・アームストロングや撮影班は、 馬をのろく感じさせずに、 馬の半分程の速度の戦車がその距離を保てるほどに速く見えるシーンを撮る! とにかく大変だったようです。 (上の写真中央)
 
・インディが馬に飛び乗り戦車を追いかけるシーンで、 彼のハットが飛ばないように接着剤や粘着テープ、 新聞紙を折ってクサビとして隙間に差し込んだりしましたが、どうしても脱げてしまいます。そこで、 フォードはホッチキスで頭に留めようとしました。写真もありますが真偽不明! それに痛そう!でも、動画でどうぞ。 (笑) 
バッグのショルダーベルトが戦車の砲身に引っ掛かり、崖に沿って引きずられる場面はフォード自身が演じました。そして、クルーたちはシャベルで、彼の頭上から土や砂ぼこりをかけました。  
03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 06
・ジョーンズ親子を追うドイツの戦闘機がトンネルの入口で両翼がもがれ、トンネルから飛び出して来たシーンはストップモーション・アニメーション(コマ撮り)で撮影されました。 なお、ここで使われたトンネルの模型は全長が約64mで2.4mずつに分割され、それぞれに蝶番を付けることで上に開けて撮影が出来ました。
・この
トンネルは、特撮を担当したILM社の駐車場で14台分のスペースを2ヶ月間ひとり占めしていました。ILMの社員は、その間さぞかし困ったことでしょう。(いろんな特撮のタネ明かし👈・・・前号分も含みます。) 
 
・飛行船から複葉機で脱出する時、インディは父親に『(飛行機は) 飛ばせるが着陸はできない』"Fly, yes. Land, no"と言っていますが、実生活でのハリソン・フォードは単発固定翼機とヘリコプターの操縦免許を持つ熟練パイロットです。とは言え、2015年3月5日に自身の操縦する小型機でゴルフ場に墜落! (セリフの通り?)という事故を起こしました。重傷を負ったものの、復活を果たしたのは・・・ まさにインディ・ジョーンズですね。

03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 08
・敵機の攻撃に対抗するため、 コネリー扮するヘンリー教授は海辺でのバード・ストライク作戦を思い付きました。 そして、 本物のカモメの群れで撮影を開始しましたが、 訓練を受付けない彼らは思ったように飛んでくれません。やむを得ず、 撮影には白いハトの群れとカモメの模型が使われました。(飛行機とカモメ?動画をどうぞ。👈)
また、近距離のシーンでは数百羽のTim bird(鳥形カイト)や羽毛で覆った十字型紙を降らせました。これらのシーンでは全体の雰囲気を見る観客はいても、すばやく切り替わる映像で1羽ずつじっくり見ることは不可能! これはうまく行きましたね。 (注:上の写真には『レイダース/失われたアーク』も含まれます。) 
 
 
【シリーズの成功を支えた勇敢なスタントマン・スタントウーマンたち】 
03-Though actors are heroes, stunts are emotions.
インディが馬から戦車へ飛び移る迫力のシーンは、伝説のイギリス人 スタントマンのヴィック・アームストロングによって行われました。  (それが上の写真右方です。なお、 スタントのお話しということもあり『魔宮の伝説』のスタントシーンも掲載しました。) 
 

この映画のスタント・コーディネータを務めたのがヴィック・アームストロング! 彼自身も多くの映画で主役のスタントを行いました。正にアクション映画界の代表的なスタントマンと言えるでしょう。 そして、 彼が束ねるスタント班を含め『最後の聖戦』では40名を超えるスタント担当がいました。
・『魔宮の伝説』でのフォードのスタント役ヴィックとケイトのスタント役ウェンディ・リーチはご夫婦です。
また、 ヴィックが007映画のいくつかで、 ジェームズ・ボンドのスタントをしていた頃のスタントアレンジャーがウェンディの父親で、スタントマンのジョージ・リーチでした。 ヴィックは、 後に007映画でジョン・リーチの役割を引継ぎます。 (このブログでは、以前スタントマンの活躍について触れています。スティーブ・マックイーンの大脱走👈やブリット👈の号をどうぞ。)
     
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・撃たれて重傷を負ったヘンリー教授の傷口を、 インディが選んだ聖杯で汲んだ聖水で洗うと傷が見事に消えます。 これは銃弾の傷口を重曹で上手に作り、 そこに酢を垂らすことで激しく泡が立ち、 さらにその泡を水で洗い流したのです。これって、あの米村でんじろう先生に教えてもらった? 多分それはないでしょうね。(笑)  
03-Indiana Jones and the Last Crusade (1989) 09 Ford and Connery
・ヨルダンにある世界遺産ペトラ遺跡は「最後の聖戦」で聖杯が隠されているアレクサンドレッタの遺跡として登場しました。それまで年間数千人ほどの訪問者が、この映画公開後はヨルダンでも有数の人気観光地になりました。 
 
・かつて、 ショーン・コネリーは (1964) ティッピ・ヘドレンと『マーニー』で、 そして、 この映画の前年、 ショーン・コネリーの息子役ハリソン・フォードはヘドレンの実娘、 メラニー・グリフィスと『ワーキング・ガール』(1988)で共演しました。なお、ヒッチコック監督の『鳥』のティッピ・ヘドレンについては、このブログの「巨大猫?と暮らす女優ティッピ」👈で触れています。 
 
ところで、 前号に掲載した『地獄の黙示録』では、 規模の大小を問わず戦闘シーンが生々しく、 恐怖を感じさせる描き方でした。一方、同じような戦闘シーンでも『インディ・ジョーンズ・シリーズ』の痛快な映像は、それとは大きく印象が異なります。 しかし、『魔宮の伝説』では邪悪な教団の儀式や格闘シーンの描写等により、その後の米国の映画視聴の注意規定(Film rating system) の細分化をもたらすことになりました。
 米国基準のPG13指定:インディ・ジョーンズ・シリーズ
最後の聖戦』『クリスタル・スカルの王国』の他に、 『アバター』『アルマゲドン』『シザーハンズ』『ジュラシック・パーク(シリーズ)』『スパイダーマン』 『タイタニック』『バットマン(シリーズ)』『ミッション・インポッシブル(シリーズ)』『ハリー・ポッター(シリーズ)』『ホビット(シリーズ)』『ロード・オブ・ザ・リング(シリーズ)』・・・
 米国基準のR指定:『地獄の黙示録』『キル・ビル(1&2)』『グラン・ブルー完全版』『ゴッドファーザー(シリーズ)』『ダイ・ハード(1,2,3)』『ターミネータ(1,2)』『ブラック・スワン』『マッド・マックス(シリーズ)』『マトリックス(シリーズ)』『座頭市(北野武監督)』・・・ 
 
『最後の聖戦』劇中の死者は、 何と50人! その内、 13人はインディ・ジョーンズの手によるものです。 これ程の死者数が数えられるくらい明確に
撮られた映画って、 他にあります?『地獄の黙示録』も及ばない!?    ・・・ それにしても誰が数えたの?・・・  
 
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【インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国】(2008年公開)
■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 01 original
スティーブン・スピルバーグは、 この映画でも撮影から上映に至るまで、 フィルムでの微妙な再現性に拘り、 デジタル化 ・・・言い換えると映像の近代化を拒んできました。このシリーズ4作目の映画でそれまでの映像イメージを変えたくなかったのです。しかし、彼はデジタルの映像を見せられた後、 気持ちを変えて、フィルムで撮影後のデジタル処理を採用し、条件付きで少数のデジタル上映を認めました。 それは、デジタル・プロジェクターしかない劇場、 また、 35mmフィルム映写機があっても観客数が少ない劇場というものでした。 おそらく、 35mmフィルムの上映には大変手間が掛かるなど劇場側の経費面に配慮したのでしょうね。それと、このシリーズの製作総指揮者で原作者でもあるジョージ・ルーカスが積極的に推進しているデジタル映像の再現性が、 スピルバーグ監督にとって許容出来るところまで進んでいたことは言うまでもありません。
・2008年6月の時点で、この映画は配給プリント数1万2千!というパラマウント・ピクチャーズの最多記録を打ち立てました。
・ハリソン・フォードはインディ役で求められた白髪を染めることを拒みました。 『前作から20年近く経ち、 私もインディのファンも歳をとっている。だから、インディも歳をとるべきなんだ。 でなければインディの遺産を騙すことになる。 インディの魅力は彼の若さじゃなく、 想像力や困難に立ち向かう英知だし、演技への私の大きな望みは、観客に見てもらいたいのはスタントマンの後ろ向きの頭じゃなく、私の顔をまっすぐ見てもらうことなんだ。何歳になっても、これを続けたいと願っている。』・・・ 彼の言うことに私は賛同します。
 

【ケイト・ブランシェットは興味深い女優さん!】
■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 02
ケイト・ブランシェットは、アカデミー賞をはじめとした映画界の有名な賞をいくつも獲得している実力派女優です。 しかも、 固定したイメージを感じさせません。 どの役が本当の彼女に近いのか・・・それが分からないことも 私には興味深く思えます。 そんなことから、 今回号の最後に彼女の写真を載せましたので、どうぞご覧下さい。

さて、今回登場するヘビは、本物としか思えない出来映えでした。 本物じゃないの? これまで多くの本物のヘビが登場していたのに? 資料には、 いくつかのカットでスタン・ウィンストン・スタジオによって作られた複製ヘビが使われたが、 それ以外も本当にリアルだったとあることから、 コンピュータで作られたヘビだとも思われます。 しかし、このシーンのためにヘビ使いのジュール・シルヴェスターが参加しています。さあ、本物の
ヘビはどれ? 私には分かりません。 (笑) CGIの使用については、こんな話もありました。 

・プロデューサーのフランク・マーシャルは、この映画のアクションシーンは以前の3作品と同じようにスタントマンで撮影し、必要な場合にのみ"CGI"を使うと述べていました。  スピルバーグ監督もそのように言っており、 "CGI"の使用は視覚効果の30%程度と予想していました。しかし、いざ撮影が始まると、 当初より多くのCGI (Computer Generated Imagery)を使用することになりました。ヘビも含まれる?
04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 03
・車とオートバイのアクションシーンは、第2撮影班の監督ダン・ブラッドリーとスタント・コーディネータのゲイリー・パウエルによって撮影されました。背中からはスタントマンの安全確保用ワイヤーが伸びていますが、フォードとラブーフのシーンでも同様にワイヤーをつけてスタントシーンが撮られました。 勿論、 ワイヤーはデジタル処理で消されました。 
 
・これまでの3作品の大学や教室のシーンは、 すべてイギリスでエキストラを使って撮られていました。 しかし、 この映画の大学のシーンは米国コネチカット州のニューヘイブンで撮られ、 学生としてアメリカ人が登場するのは初めてのことでした。
■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 04 original
撮影開始後、 ハリソン・フォードはセットの中にいた金髪の女性を見て『どちらさん?』と尋ねました。それは、何と一緒に仕事をしているケイト・ブランシェットでした。彼は、イリーナ・スパルコの衣装と黒髪のおかっぱ頭以外の彼女を見たことがなく、それが誰だか分からなかったのです。『ボーっと生きてんじゃねーよ!』どこからか聞こえて来ま~す。 
    

・ケイト・ブランシェットとハリソン・フォードは、この映画の前に会ったことがなく、彼らが最初に会ったのは撮影初日で、ふたりはインディとイリーナ・スパルコの衣装でした。
ブランシェットは、 
以前からインディ・ジョーンズの大ファンで、 インディ・ジョーンズに扮した彼に紹介されるのを望んでいたのです。 このドッキリの成功は この映画の製作情報が厳格なマル秘事項だったことにあったのかも。 (笑) それにしてもケイトの変身は見事です。

■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 05 original
・ILMは、ドゥームタウンの破壊シーンのために巨大なミニチュアセットを造り、 破壊映像をCGIで補強しました。 なお、このミニチュアセットは、カリフォルニア州サン・ラファエルにあるカーナー・オプティカル社(Kerner Optical)の裏の敷地に組まれた広大な平板の上に設置され、4台の35mm撮影機とモーション・コントロールのビスタビジョン・カメラ1台を使って撮影されました。 
 
・この映画の前のインディ・ジョーンズ3本すべてで一緒に仕事をしたスタント・コーディネーターのヴィック・アームストロング、この時ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」"The Mummy:Tomb of the Dragon Emperor"(2008)でスタント・コーディネーターを務めていました。 そのため、 この映画のスタント・コーディネーターはダン・ブラッドリーに依頼することになりました。 とは言えスティーブン・スピルバーグが監督したトム・クルーズ主演の「宇宙戦争」"War of the World"(2005年)でヴィックと仕事した時に彼が考えた3つのアクションシーンについて話し合っていました。その結果はおそらくダン・ブラッドリーが引き継いだものと思われます。 そして、スピルバーグ監督とダン・ブラッドリーは、 すべてのアクションシーンの計画を盛り込んだ伝統的な絵コンテを完成させました。但し、 バイクの追跡シーンはその後に思い付いた即興によるものでした。

・ハリソン・フォードは前作の『最後の聖戦』からほとんど体形が変わっておらず、体調も良かったことから多くのスタントを彼自身がこなしました。その中のひとつがジャングルでの追跡シーンでした。前作から19年・・・スタント技術も進み、より安全になっていたことも背景にあります。 ところで、模型のヘビはともかく、本物の大蛇って安全な部類なの?

■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 06
ケイト・ブランシェットは、 イリーナ・スパルコ役に備えてフェンシングの練習に励みました。
撮影合間には空手も練習しました。そして、 この映画での彼女のイメージも、やはり007映画から来ているようです。『007 ロシアより愛をこめて👈(1963)のロッテ・レーニャ扮するローザ・クレッブ大佐を参考にしています。 ショートヘアをはじめ威厳ある態度にも表れているようですね。 
 
ロシアより愛をこめてと言えば、 ボンドを狙う屈強な刺客を演じて脚光を浴びたロバート・ショウ『バルジ大作戦』『わが命つきるとも』『カスター将軍』『スティング』などの後に、スピルバーグ監督の『ジョーズ』👈で荒くれ者のサメ狩りの達人を演じました。 しかし、皮肉にもこの2作品でロバート・ショウは、狙ったはずの相手のジェームズ・ボンドと人食い鮫にやられてしまいます。

■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 07
・インディ・ジョーンズ・シリーズ公開順に奇数番号の作品は遺物を見つけるのが目的のインディ! 偶数番号の作品は遺物があった場所に返すのが目的のインディ!『そんなことまで知ってるなんて、 音好き爺って、 ボーっと生きてるんじゃないようね・・・。でも、間違いないのはイマジンじゃなく、暇人ってことね。』(だれかの声)こういうネタ探しは、結構大変なんですよ。(笑) 
 

・この映画でインディ・ジョーンズはピストルを1発も撃ちませんでした!? こんなことは、このシリーズを通して初めてのことです。 本当に・・・ 撃たなかった? それって一体だれが数えたの? ・・・ 撃ってないものは数えようがないって?
・『クリスタル・スカルの王国』の劇中の死者は47人!その内、18人はインディ・ジョーンズの手によるものです。
  なんだよ!インディの分が増えてんじゃん。

では、 インディ・ジョーンズ・シリーズの印象深いシーン👈の数々を振り返ってみましょう。

【ケイト・ブランシェットのいろんな役柄 ・・・ 凄すぎる!】
■ 04-インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 08
ケイト・ブランシェットの雰囲気は、 その役柄で様変わりします。 ロード・オブ・ザ・リングホビットガラドリエルクリスタル・スカルの王国イリーナ・スパルコが同一人物だなんて、 とても思えませんでした。
マイティ・ソー バトルロイヤル Thor: Ragnarok のヘラ役、 アビエイター The Aviator でのキャサリン・ヘップバーン役、ジョージ・クルーニーが製作・監督したミケランジェロ・プロジェクト The Monuments Men のクレール・シモーヌ役、 また、ラッセル・クロウのロビン・フッドもありましたね。等々。
皆さんにもケイト・ブランシェットの映画、きっと楽しんで頂けると思います。


さて、 ここしばらく70mmフィルムで上映された映画について、トリヴィアを中心に進めて来ました。いかがでしたか?
では、次号でお会いできることを楽しみにしています。どうも有難うございました。 
 
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  • お願い:ブログに掲載する写真はスターの公式サイトは勿論、新旧を問わず”Pinterest" に参加の皆さんの
    協力を得ました。大変有用な検索サイトです。さらに、自分のPCに保存している多くの写真を使うこと
    になりますが、著作権等のチェックはほとんど不可能となっています。 そのため掲載に支障のある画像
    がある場合には、ブログの管理会社経由のご指摘によって善処する旨の表示をすることにしています。
    商業利用が目的ではないことから、関係者のご理解をお願いしたいと思います。 
    また、映画や楽曲の紹介については、YouTubeなどへリンクを利用しています。感謝しております。 

      
  • I have many images saved on my PC, but it is almost impossible for me to check copyright. 
    If there seems to be trouble in posting, please point out via the administrator. I will promptly do the best.
    Thank you everyone, especially who registered for Pinterest. 
    I also appreciate IMDb, Award Watch, The Indiana Jones Picture Gallery Project and YouTube.

ブローアップ70mm映画の第4弾はインディ・ジョーンズ・シリーズから1作目『レイダース 失われたアーク』と2作目の『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』、 もうひとつが『地獄の黙示録』です。 この頃までにはカラーフィルムの品質向上が一層進んでおり、 音響効果面を考慮した大スクリーン向けに35mmフィルムからのブローアップ70mmも定着していました。 その一方で、一般家庭でのビデオによる映画鑑賞や大型映画館のシネコンへの移行が進み、さらにはデジタル音響の導入が追い打ち! 70mm映画の優位性は徐々に崩れはじめました。1990年代後半には、本家米国でも70mmプリントはほとんど製作されなくなり、インディ・ジョーンズも4作目の『クリスタル・スカルの王国』は35mmプリントとデジタルでの上映となりました。勿論、フィルム版もデジタル音響が可能でした。 
 

実は、 今回このシリーズ4作品をまとめて掲載する予定でしたが、 特撮シーンのトリヴィアや写真が多くなり過ぎたことから『最後の聖戦』『クリスタル・スカルの王国』は次回掲載としました。 そして、 代わりに追加したのが、 以前から予告していた『地獄の黙示録』です。
では、どうぞゆっくりご覧下さい。

【レイダース 失われたアーク《聖櫃》】"Raiders of the Lost Ark" (1981年)
スティーヴン・スピルバーグジョージ・ルーカス (製作総指揮)はこのシリーズ4作品でコンビを組みました。
01-Indiana Jones series Posters
シリーズ第1作『レイダース 失われたアーク』は、『スターウォーズ(エピソードⅣ)』のハン・ソロ役で人気スターとなったハリソン・フォード演じる考古学者インディ・ジョーンズのアドベンチャー映画・・・言わずと知れた傑作のため、ここではやはりトリヴィアを中心に進めていきます。  
 

主人公の名前が「インディ・ジョーンズ」となった訳 ・・・ 原作者のジョージ・ルーカスはスティーブ・マックイーンの『ネバダ・スミス』に触発され、 インディアナ・スミスを考えていました。 しかし、 監督のスピルバーグはスミス(一般的過ぎ?)よりジョーンズの方がピッタリすると考え、 結果「インディアナ・ジョーンズ」👈となりました。
また、 その名は当時 ジョージ・ルーカス夫妻が飼っていたマラミュートの名前でもありました。 犬の名前だった!?
01-Raiders of the Lost Ark (1981) 1
・ハリソン・フォードは、巨大な玉石に10回も追いかけられました👈。  そのシーンのために、5つの違ったアングルから2回ずつ撮影することになっていたからです。彼が途中でつまづいたのは想定外でしたが、かえって本当らしくなったことからNGにはなりなせんでした。(上の👈をクリックして確認して下さい。)
・この映画を象徴するような巨大玉石はガラス繊維で作られ、直径は7m程、重さは130kgを超えていました。 
・サウンド・デザイナーのベン・バートは、この巨大玉石の転がる音づくりには苦労しました。彼とそのクルーは、実際に丘から転がした音も録りましたが、それは求めている音ではありませんでした。 しかし、堤防の砂利道をニュートラルで惰性走行中のホンダ・シビックのタイヤから聞こえる音に気付き、エンジンから離れた後輪の音からそのサウンド作りました。私が影響を受けてきた音づくりの専門家のひとり ベン・バートから他にもいろんな苦労話が聞けますよ。👈 とは言え、聖櫃のふたを開けるシーンの音が、彼の自宅トイレの水槽のふたを開ける音だった・・・なんて。 (笑)
 

・脚本家のメリッサ・マシスンはこの映画のロケ現場に、 後に夫となるハリソン・フォードを訪ねて来ていました。
そして、彼女は撮影の合間をぬってスピルバーグ監督から聞いた構想を基にして『E.T.』の脚本を書き、『E.T.』(1982年) の Associate Producer も務めました。
01-Raiders of the Lost Ark (1981) 2
半月刀をもった黒装束の男との対決・・・当然のようにインディは鞭!と思いきや、 あっ気なくピストルで男を倒しました👈。台本と異なるこのシーンには訳があったのです。
・この対決シーンは、 インディが鞭で相手の刀を取り上げることになっているのに、 なかなかうまくいきません。 その訳は、スピルバーグ監督を除き、ハリソンらキャストとクルーのほぼ全員が食中毒にかかり、 ハードな演技が困難だったからです。 やむなくハリソンは、 スピルバーグ監督にピストルで撃ったらどうかと提案し、これが採用されて思わず笑えるシーンになったのです。 ところで、スピルバーグ監督が食中毒を回避できたのはなぜ? ・・・チュニジアのロケ中、 彼が山ほど持って来ていた缶詰のスパゲッティだけを食ベていたからと考えられています。さすがに監督! 下調べがしっかりしていましたね。 
  (NG等を含め、使われなかったシーン👈がいっぱいあります。こちらもクリックをどうぞ。)

インディ・ジョーンズ・シリーズには、必ずが登場👈します。  こんなにたくさんの蛇をよく集めたものだと感心しますが、出演者もスタッフも大変でした。 ロンドンやイングランド南部のペットシップから買いあさった数では全く足りず、スピルバーグ監督は足のない種類のトカゲやホースを切って本物の蛇の中に紛れ込ませました。(よ~く見ると分かります。) 
・撮影中に助監督のデビッド・トムリンはパイソンに手を噛まれました。 しかし、蛇は噛んだ手を放しません。 デビッドは冷静にスタッフの誰かに蛇のしっぽをつかんでムチのように波打ってくれと頼み、 スタッフがそうすると蛇は噛んでいた手を放しました。デビッドは手当てを受けたが、 蛇は無傷・・・この蛇は撮影に必要だった!? 
 
・撮影中にコブラに噛まれたパイソンが1匹死にました。 しかし、 ハリソンやカレンの周りに配置された蛇に毒蛇はいませんでした。では、 彼らにかま首をもたげたコブラはのシーンは合成? いいえ、 コブラと彼らの間は透明のプラスティック板で隔てられていました。でも、 怒ったコブラが毒液を吹き付けた時はドキッとしたでしょうね。 
 

・カレンがたいまつで足元の蛇を追い払うシーンでは、さすがにカレンのスタント担当もこれを拒みました。
その結果、足元だけのシーンとして、蛇使いのスティーブン・エッジ(男性)が足の毛を剃ってスカートで撮影に臨むことになりました。(笑)  蛇使いの話では、 映画のインディと違ってハリソン・フォード(
スピルバーグ監督も) は蛇を怖がらなかったとのことです。そうでしょうね。仮にふたりが蛇を怖がっていたならば、大監督と大スター ! こんなシーンは拒めますから。 とは言うものの、スピルバーグ監督は後に、『魂の井戸』"the Well of Souls" の準備作業中、数千匹のヘビがうごめいているのを見て、吐き気がしたことを明かしています。(笑)
01-Raiders of the Lost Ark (1981) 3
・黄金像の後ろ姿 ・・・ NHKのチコちゃん!が特別出演してたのかって思ってた。だから、 上の写真のコメントに『うまく出来なかったら、 チコちゃんに叱られる!』って書いたけれど ・・・ それって・・・あるかもよ、 インディ! 
 
スタントマンをあまり使わないことで知られたハリソン・フォードも、さすがに危険過ぎるシーンではスタントの専門家にまかせることになります。 そんなシーンでは上の写真の通り、 体形や雰囲気の似たヴィック・アームストロング(写真)をはじめ、 トラックに引っ張られるテリー・レナード👈、落下シーンのマーチン・グレイスの3人がハリソン・フォードのスタントを務めました。これらのシーンの多くは昔の西部劇に触発されたものです。なお、トラックの下をくぐり抜けるシーンでは、特別に最低地上高を高くしたトラックと共に道路の中央部を掘り下げることで、テリー・レナードの安全を確保しました。
・もうひとつの安全対策として、このシーンは毎秒20コマ(標準は24コマ/秒)で撮影されたので、トラックは実際より速く見えます。それでも、テリーからバトンタッチして引きずられたハリソン・フォードは肋骨を痛めてしまいました。映画のメイキング・シーンのダイジェストも見てみましょう。👈 
・フォード担当のスタントマン3人は、 これらのトラックシーンではドイツ兵の運転手やトラックにぶら下がって転落するシーンでバッチリ写っています。 編集という魔術は ・・・楽しい。 
 

・こういったスタント・シーンでは、どんな激しいアクションでも
インディの帽子は脱げません。仮に脱げたら ・・・ カット! もう一度!となりました。ハリソンでないことがバレてしまうからです。 (笑) (スタント!👈)
ちなみに、インディのトレードマークとなった帽子のつばは、ハリソン・フォードの目の保護とスタントシーンでスタントマンの顔を隠せるようにデザインしてあります。  
01-Raiders of the Lost Ark (1981) 4
上の写真のインディがパンツァーファウストを構えたシーンで、 見上げるポール・フリーマンのハエが忍び寄り、その後飲み込まれてしまった👈というのです。
・ハエを見つけたイタズラ坊主のスピルバーグ監督は、ハエが飛び去る部分の数コマをカットあたかもポール・フリーマンの口にハエが吸い込まれたように編集したのです。 当時の人々は、ここでビデオデッキの一時停止やスロー再生ボタンを押したくなったとのこと。・・・ 確かに!
・ハイル・ヒトラーの声に合わせて猿が右手を挙げるシーンには、 50回程の挑戦が必要でした。数秒にもならない映像ながら試行錯誤を繰り返し、 猿の上部にブドウを吊るして上下させ、 これに手を伸ばす絶妙なタイミング ・・・やっと撮れました。

・映画のクライマックスで、『
霊』が流れるように飛ぶ優雅なシーン
👈は、 棒に取り付けた人形を水中で動かし、 ファジーレンズを通してスローモーションで撮った映像と舞妓のように白く化粧したモデル、 グレタ・ヒックスの映像から作られましたそして、 最後にがい骨にオーバーラップして恐怖のシーンに変わりますが、 幻想的で印象に残るシーンとなりました。
 

この映画は、インディ・ジョーンズ・シリーズの始まりとなる1981年最大のヒット作品となりました。なお、 当初この映画のタイトルにインディ・ジョーンズの名前はありませんでした。そして、2作目の魔宮の伝説からタイトルの頭にインディ・ジョーンズが付きました。  
※※では、ここで『インディ・ジョーンズ・シリーズ』4部作のトリヴィアの一部をご覧頂きましょう。👈
 
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【インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説※トリヴィア映像を先に見ますか?👆
Indiana Jones and the Temple of Doom👈 (1984年) スティーヴン・スピルバーグ監督作品
 

この映画は、初回公開にあたり、これまでの最多となる240本以上の70mmプリントが製作されました。私が当時見た70mmでの上映は、その中の1本だったのですね。
ところで、この映画は当初 "Indiana Jones and the Temple of Death" ・・・敢えて訳せば『インディ・ジョーンズ 死を呼ぶ神殿 (死の神殿)』というタイトルを予定していましたが、悪いことが起きそうな展開をあまりにもストレートに予感させるため、少し抑え気味にして『(悪いことが起こりそうな) 運命の神殿』に変えました。邦題の雰囲気もいいですね。
・ケイトが演じるウィリーの名は、 当時スピルバーグ監督が飼っていた犬の名前から取りました。またしても犬?!
02-Indiana Jones and the Temple of Doom (1984) 01
主演女優のケイト・キャプショーは、この映画の公開から7年後(1991年)にスピルバーグ監督と結婚し、現在に至ります。一方のハリソン・フォードは『アリー My Love』で人気者になったキャリスタ・フロックハートと2010年に結婚しています。この女優さんたちは・・・コメディも難なくこなしますね!
なお、 ケイト扮するウィリーはこの映画で71回絶叫したとのことですが、その後のケイトの喉の調子はどうだったのでしょうか?  それにしても、絶叫の回数なんて、一体だれが数えたの?
細かいことが気になるのが悪い癖の私・・・ でも、 私ではありません。・・・数えてみようとは思っていますが ・・・。

・ケイト・キャプショウは昆虫の部屋で、2000匹以上の本物の昆虫に覆われました。 彼女はその恐怖に打ち勝つため鎮静剤を飲んで撮影に臨みました。それにしても、昆虫の数なんて、 一体だれが数えたの? ・・・またかよ! 
 
・インディたちが単発飛行機からパラシュート代わりの救命ボートで脱出するシーンは、米国アイダホ州のツインフォールズのスネークリバー・キャニオンで撮られた背景を使いました。   ここでもミニチュアの飛行機が実物と思えるほど見事に撮れていました。燃料切れで墜落する途中に車輪が岩肌に接触、雪を巻き上げるという細かい描写も特撮に一層現実味を与えました。 (燃料切れの墜落で爆発炎上?細かいことが気になる・・・まっ、いいか。) 
 
【テレビのクイズ番組にも影響を与えたトロッコチェイス!】アニメと同じ『コマ撮り』手法
02-Indiana Jones and the Temple of Doom (1984) 02
トロッコでの追跡シーンのトンネルは、塗装したアルミホイルで作られたミニチュアセットでした。 しかし、 ここに登場するミニチュアトロッコには35mm撮影機なんて積めません。そこで、35mmスティルカメラに特殊な長尺マガジンを取り付けて、 アニメーションのコマ撮り手法での撮影となりました。使用したスティルカメラは、モータードライブ (MD-4) を付けたお馴染みの "Nikon F3" でした。では、完成したシーンを見て頂きましょう。👈
・このシーンでのトロッコの走行音は、ディズニーランドのジェットコースターに乗って録った音です。
・トロッコに絡むシーンの撮影は、 ミニチュアを使うことが多かったとは言え、 当然実写もありました。悪者との戦いでショート・ラウンドが敵を叩いた棒切れが折れ、 その切れ端が運悪くケイトを直撃! 目の下に青あざを作ってしまいました。 翌日、ケイトから仕事に向うとの連絡を受けたセットの仲間たちは、みんな目の下に黒いあざのような化粧をしていました。
02-Indiana Jones and the Temple of Doom (1984) 03
この映画は、当初インドでのロケを計画していましたが、 映画の内容がインドの文化を反映していないことを恐れたインド政府が許可を出さず、結果として撮影はスリランカで行われました。そのいくつかは、1957年公開の『戦場に架ける橋』で使われた場所でした。
 (なお、「スリランカ」は1972年まで「セイロン」と呼ばれていました。)
また、原案ではインディたちの「万里の長城」でのバイクチェイスも予定していましたが、こちらも中国政府から拒否されていました。さすがに世界遺産でのバイク暴走?は無理!
02-Indiana Jones and the Temple of Doom (1984) 04
ロケ地がスリランカに変わったことで、幸運なこともありました。それは、クライマックスに登場する吊り橋の設置に関係します。ロケ地となったキャンディの町の近くでは、英国の建設会社がダムを建設中でした。 そして 吊り橋での撮影が迫る中、 建設会社の技術者がこれに協力してくれることになったのです。すると、あっという間に設計してテキバキと吊り橋を架けてくれたのです。彼らにとって、ダムの建設に比べれば人が渡れるだけの吊り橋など ・・・ 簡単だったのかも知れませんね。 
・いいえ! 吊り橋の完成まで4週間かかったので簡単だったとも言えません。実はこの吊り橋は、鋼鉄と丈夫なケーブルで安全な構造物として造られました。 そして、その後吊り橋がいかにも不安定で渡るのが危険に思えるように、その上からロープや木材で偽装したのです。
 ・上の吊り橋が切れるシーンは本物の吊り橋ではありません。現場から6〜7km離れた場所で撮られたスタント・コーディネータのヴィック・アームストロングが率いるスタントマンたちによるものです。 
 
さあ 撮影!そうは言っても、この高さで揺れる吊り橋を渡るのは恐怖を覚えます。そこで、プロデューサーのジョージ・ルーカスやスピルバーグ監督も出演者の気持ちを味わうことにしました。 但し、 上のふたりの写真が撮影前に撮られたのか後なのかは定かではありません。
恐怖の吊り橋のシーン ・・・ウィリーやショート・ラウンドは別として、ハリソン・フォードや彼のスタント担当ヴィック・アームストロングはじめみんな手放しの演技! 片やルーカスとスピルバーグは共にしっかり吊り橋のロープを握っているように見えますね。 (笑) 
  
・ハリソン・フォードがパンコット宮殿の寝室で暗殺者に襲われるシーンで敵を投げ飛ばした時、彼は背骨を傷めてしまいました。しかし、椎間板ヘルニアの手術のためロサンゼルスに運ばれた後でも、多くのアクションシーンの撮影が続行されました。そうです! ここで頑張ったのがスタントのヴィック・アームストロングでした。当時のヴィックは、 体形は勿論、 顔も大変よく似ていたので、 特別に注意することなく撮影を終えることが出来ました。
なお、復帰したフォードはクローズアップのシーンを改めて撮影、ヴィックのシーンにこれらを挿入しました。
02-Indiana Jones and the Temple of Doom (1984) 05
邪悪な教団の司祭モラ・ラム役のアムリーシュ・プリーはこの映画への出演によって、インドでは悪役として一層有名な俳優になりました。 彼はこの2年前に『ガンジー』に出ています。
 

ところで、インディ・ジョーンズ・シリーズは、ジョージ・ルーカスのスター・ウォーズ・シリーズに見られるような時系列の逆転があります。 インディ・ジョーンズ・シリーズの時代背景順にすると、1935年は『魔宮の伝説 (1984公開)』、1936年は『失われたアーク (1981)』、1938年は『最後の聖戦 (1989)』、1957年は『クリスタル・スカルの王国 (2008)』となります。
 インディ・ジョーンズのあとの2作品! 掲載は次回ですが、しつこくダブリ覚悟のトリヴィアをどうぞ👈 
 

なお、インディ・ジョーンズに続いて地獄の黙示録 ・・・ これには少なからず理由があります。元々、地獄の黙示録の映画化にはジョージ・ルーカスが絡んでおり、監督もルーカスがあたる可能性があったのです。  しかし、 彼はスター・ウォーズを選択し、コッポラにこの企画を譲りました。そして、コッポラは大変な苦労を背負い込むことになってしまいました。最後には報われますが・・・。もし、これをルーカスが撮っていたらどんな映画になった?という私の興味もあったのです。
 
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地獄の黙示録👈Apocalypse Now (1979年)フランシス・フォード・コッポラ監督作品
ベトナム戦争を描いたこの映画も公開から40年を経て、おそらく見ていない人も多いことでしょう。今も世界のどこかで戦争や内戦での狂気が続いているのをことを考えると、特に若い人たちに見てもらいたい映画のひとつだと思います。この映画への評価はいろんな見方があり分かれましたが、私は、この映画から気付かされる終わることのない『恐怖の連鎖』の描き方に注目しました。そして、これは現代のいじめ! 特に弱い者に対する卑劣な行為に通じるものと思っています。これについては、最後に少し触れることにします。 
 

・フランシス・ フォード・コッポラは、『地獄の黙示録』『ゴッドファーザー・シリーズ (1972年~)』『カンバセーション・・・盗聴・・・(1973年)』等での監督・脚本をはじめ、『パリは燃えているか (1966年)』『パットン大戦車軍団 (1970年)』『華麗なるギャツビー (1974年)』では脚本を、『アメリカン・グラフィティ(1973年)』『影武者』では製作者に名を連ねていました。
・『地獄の黙示録』と『カンバーセーション・・・盗聴・・・』は共にカンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドール賞を獲得しました。 (日本映画の受賞作:『万引き家族』(2018年 是枝裕和監督)、『うなぎ』(1997年 今村昌平監督)、『楢山節考』(1983年 今村昌平監督)、『影武者』(1980年 黒沢明監督)、『地獄門』(1954年 衣笠貞之助監督)5作品)
 
・ニコラス・ケイジ 【コン・エア (1997年)】【フェイス/オフ (1998年)】はコッポラ監督の甥で、【ゴッドファーザー・シリーズ (1972年~)】でのヴィトー・コルレオーネの末娘、【ロッキー・シリーズ (1976年~)】ではロッキーの恋人エイドリアンなど重要な役を担ったタリア・シャイアは、コッポラ監督の妹です。

地獄の黙示録 Apocalypse now (1979)
・ハリソン・フォードは、この映画で自分の役名を決めることが出来ました。 そこで、コッポラが製作して、 自らも出演した『アメリカン・グラフィティ』(1973年公開) の監督ジョージ・ルーカスに敬意を払い ジョージ・ルーカス大佐としました。 また、ハリソン・フォードのウィラード大尉も検討されましたが、『スター・ウォーズ』への出演もあり、 彼のウィラードは実現しませんでした。
・マーチン・シーンが演じる「ベンジャミン・ウィラード」の名前の由来は、ハリソン・フォードのふたりの息子、 ベンジャミンとウィラードを組み合わせたものです。(今度こそ、犬の名前ではありませんでした。)
 
・「地獄の黙示録」と「スター・ウォーズ(エピソードⅣ 新たなる希望)」は同じ頃に製作を開始しましたが、 前者は完成までに3年を要したため公開は『スター・ウォーズⅣ』の2年程後となりました。 
・アカデミー賞の音響賞(撮影賞も受賞)を獲得したこの映画ですが、現地で収録した音声はヘリコプターなどの騒音で使い物にならず、 アフレコ音源でウォルター・マーチはじめ音響スタッフが完成させました。 そして、効果音や音楽などを含めた優れたミキシング技術は、70mmフィルムでドルビー・ステレオ・サラウンド方式を成功させた最初の映画でした。 

【追記
 アナモフィック・レンズを装着したテクノビジョン(一部Todd-AO 35)で撮影された「地獄の黙示録」の35mmネガフィルムからのブローアップ70mmフィルムでの当時の上映には、ドルビー・ステレオ・サラウンド・システムが使われました。
 それまでも70mm映画は6本の磁気トラックを持っていました。 大劇場ではスクリーンの裏に5本のスピーカーがあり、センター・スピーカー両脇に追加した2本は低音補強用にもなりました。 しかし、後に70mm映画館ではスクリーン裏の左・中央・右の3本のスピーカーとサラウンド用に計4本の磁気トラックを使うのが一般的になりました。 そして、残りの2本の磁気トラックは、設備の整った映画館を対象に、サブウーファ専用の信号とサラウンド信号、あるいはデュアル・チャンネルとしてサラウンドを補強する、というオプションが用意されました。
(※磁気トラック・スプリット方式、と「風  共去さん」からからコメントを頂きました。感謝。)


 なお、これまで取り上げた70mm
作品は6本の磁気トラックが標準でしたが、各作品でそれがどのように使用されたかの資料が見つからないため、すべてに70mm(6-Track)と表記したことをご承知下さい。   

 ちなみに、それ以前に公開された「スター・ウォーズ」や「未知との遭遇」35mm版では、多チャンネル情報を2チャンネル化したステレオ音響からマトリックス(音声合成)回路でセンター用とサラウンド用の信号を取り出し、観客席の両側壁と後方壁に設置した複数のスピーカーを鳴らすドルビー・ステレオとして上映されました。70mm版ではディスクリート音響を6チャンネルに記録でき、一層低音とサラウンド効果が補強されたと言われています。映画の音響でのノイズリダクションとして登場していたドルビーNRとの相乗効果でダイナミックレンジが大幅に改善されたのは、想像に難くないですね。

 また、35mmフィルムでの4本の磁気トラックが利用できる映画では、3本はスクリーン裏の3本のスピーカー用に、残りの1本はサラウンド用に使われました。 しかし、 固いフィルムに塗布した磁気部分が再生ヘッド  (テープレコーダーの再生ヘッドと同様の仕組み)との接触で傷みやすく、音響的には優位ながらも間もなく消滅することになりました。 
  

・オープニングのヘリコプターの音は、 音楽に溶け込むようにシンセサイザーで作られました。  
・当時、 ロケ地のフィリピンには映画専門の現像所がなく、 撮影したフィルムは米国に送る必要がありました。
そのため、 コッポラ監督たちはロケ終了後、 カリフォルニアに戻ってからでなければそれらのシーンを見ることが出来ないという一発勝負の撮影でした。 そんな状況にもかかわらず、さすがにプロ!  撮影監督の
ヴィットリオ・ストラーロはアカデミー賞の撮影賞を受賞しました。 
地獄の黙示録 Apocalypse now (1979)-2 ・当初、 サウンドトラックの音楽は、 冨田勲氏に彼の惑星をイメージして作曲を依頼しました。 しかし、この映画の配給会社がユナイテッド・アーティスツ、 一方の冨田勲はRCAとの契約があり断念せざるを得ませんでした。
・冨田勲に代わって音楽を担当したのは、コッポラ監督の父親カーマイン・コッポラです。そして、 印象的な"The End"の演奏は『ドアーズ』"The Doors"。👈 なお、 リードボーカルのジム・モリソンの父親は、 
皮肉にも米国海軍の有力な提督 ジョージ・S・モリソンでした。 
・この映画を代表するもうひとつの楽曲、 
ワーグナー作曲「ワルキューレの騎行」👈  (ダニエル・バレンボイム指揮/ベルリン・フィル)をお聴き下さい。 
  
・コッポラ監督は、この映画の特殊音響に『大地震』や『ミッドウェイ』などで効果をあげた「センサラウンド・システム」の使用を望んでいましたが、このシステムを所有するユニバーサル・スタジオは、これを認めませんでした。それもあって70mmフィルムでのドルビー・ステレオ・サラウンド方式を採用したのでしょうね。
  
注:
センサラウンド』についての概要は、このブログでも触れています。クリックして参考にして下さい。👈) 
  
・後になって、 マーチン・シーンがコッポラ監督との会話で、 当時彼は泳ぐことが出来なかったため、 船に乗る多くのシーンはいつも怖かったと語りました。(仮に水泳が得意でも、蛇やワニなど何が襲ってくるか分からないことの方が、私にとってはもっと怖い!) 
 
・この映画のロケ中にマーチン・シーンは心臓発作を起こしました。 そして、 彼が復帰するまで彼の弟ジョー・エステヴェスが代役を務めました。 あなたが見たウィラード大尉の後ろ姿などはジョーかもしれませんね。 また、 編集の困難さもあり、 映画の完成まで長期間かかったことから、 ウィラード大尉のナレーションに追加が必要になった時も多忙なマーチン・シーンに代わって、 ジョーがナレーションを担当しました。 彼らは声は勿論、 外見も似ていたこともあり、ジョー・エステヴェスがクレジットされないままの公開となりました。
・撮影は、当初6週間の予定でしたが、結果として16ヶ月もかかりました。
地獄の黙示録 Apocalypse now (1979)-3
・ローレンス・フィッシュバーン(タイロン・ミラー役)は、後に『マトリックス・シリーズ』『ミッション:インポッシブルⅢ』『マン・オブ・スティール』等の他、TVの『CSI : 科学捜査班』で有名になりましたが、この映画の撮影開始の1976年当時14歳でした。彼は歳を偽って出演していたのです。
・デニス・ホッパー(フォトジャーナリスト役)は、 かつての端正な顔立ちなどからは想像できない雰囲気でした。 こんな変化は『イージー・ライダー』あたりからでしょうか?
・スコット・グレン(リチャード・コルビー中尉役)は、カーツ大佐の殺害のために任務についた後、行方不明になった亡霊のような役で、 最終版ではひと言もセリフがなかった!? その後出演した『ライトスタッフ』 (1983年)では冗談や無駄口の多いアラン・シェパード (米国で初の宇宙飛行に成功し、 後にアポロ14号の船長として月面に降り立った5人目の人物) として明るく登場し、『羊たちの沈黙 (1991年)』では、FBIの
ジャック・クロフォード主任捜査官として冷静沈着な役 ・・・ どんな役でもこなせますね。ショーン・コネリー主演『レッド・オクトーバーを追え!(1990年)』にも出ていました。ケヴィン・コスナーとの西部劇『シルバラード』もありました。
・地獄の黙示録/特別完全版(2002年日本版予告編)👈

【 映画から見える『いじめ』の構図 】これはあくまでも私見です。)
映画の最後、マーロン・ブランド扮するカーツ大佐がウィラードの山刀の攻撃を受け、死の直前につぶやきます。『・・・恐怖・・・恐怖だ 』👈  彼が部下やまわりの村人たちに与えていたと思われた恐怖心を自分自身も抱いていたのでしょう。 そして、日々見えない敵や自分の心に潜む恐怖心という敵に怯え、 極限状態の恐怖から逃れるため、一度は拘束したウィラード大尉を解放したのだと思います。カーツが彼に託したこととは自身の死、これを軍人ウィラード大尉に託したのです。 
 

これもカーツ大佐の言葉です。『恐怖・・・恐怖には顔がある。そして、君は恐怖と友だちになる必要がある。  ・・・恐怖と道徳観の破壊は君の友だちだ。 もし、 そうでなければ、 その時、彼らは恐るべき敵になる。彼らは本当の敵なんだ。』 これは、人が恐れることや道徳的思考が破壊されてしまい、とても許されない狂気の行為がまわりの人をいかに弱くするかを言っているのだと思います。 これはまさにいじめの構図です。 その恐ろしい行為が自分に向かないように、自らもその行為に加担するのです。  時として弱い者を死に追いやります。   恐怖で自分の思うまま弱い者を操る・・・児童への虐待にも通じます。そして、その恐怖はいじめる側にも生じ始めます。いつか自分に歯向かう敵が現れるのではとの恐れが、さらに恐怖の行為を増大させていきます。ウィラード大尉がカーツ大佐を討った後、その姿を目の当たりにした周りの人々は、大ナタを捨てたウィラードに 歯向かうこともなく、武器を捨てて道を空けます。 この時、恐怖の連鎖・・・彼らにとっては逆らえない新たな恐怖が誕生したのです。 
 

しかし、この映画には救いがありました。
ウィラードは、群衆の中に
呆然とするランス(サム・ボトムス:サーフィンが得意な若者役)を見つけると、彼の手を引きボートに向かうラスト・シーン ・・・ カーツの創った狂気の王国に留まることなく、ウィラードは人間性を取り戻したかのように、この地を去って行くのです。 
(映画のエンド・クレジットには異なった解釈になりそうなふたつのバージョンがありますが、 これには触れないことにします。)
  
では、次回インディ・ジョーンズ第3作、 第4作でお会いしましょう。有難うございました。

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  • お願い:ブログに掲載する写真はスターの公式サイトは勿論、新旧を問わず”Pinterest" に参加の皆さんの
    協力を得ました。大変有用な検索サイトです。さらに、自分のPCに保存している多くの写真を使うこと
    になりますが、著作権等のチェックはほとんど不可能となっています。 そのため掲載に支障のある画像
    がある場合には、ブログの管理会社経由のご指摘によって善処する旨の表示をすることにしています。
    商業利用が目的ではないことから、関係者のご理解をお願いしたいと思います。 
    また、映画や楽曲の紹介については、YouTubeなどへリンクを利用しています。感謝しております。 

      
  • I have many images saved on my PC, but it is almost impossible for me to check copyright. 
    If there seems to be trouble in posting, please point out via the administrator. I will promptly do the best.
    Thank you everyone, especially who registered for Pinterest. 
    I also appreciate IMDb, Award Watch, The Indiana Jones Picture Gallery Project and YouTube.

『70mm 思い出の大画面映画 第3弾!』ブローアップ70mm映画のお話しです。 おそらく、どちらも皆さんのよくご存じの映画!・・・トリヴィアを中心に進めてたいと思います。

さて、映画会社の顔として親しみを感じる『ロゴ』には、これから始まる映画への期待を高める力があるように思えます。映画はワクワクのロゴマークから映画が終わって照明がつくまで、 じっくり見るのが私の流儀!・・・そうなら、なおさらこんなパロディは不謹慎かも知れませんね。 でも、 私のユーモアを解する映画会社は多分これらを黙認してくれる気がします。
    (仮にしばらくの内に、ここから消える画像があるとすれば、クレームが入ったと思って下さい。 
01-Leo the Lion  MGM, etc.
【ユーモア・・・と言えば・・・】
昔々TVで大人向けの真面目な西部劇がありました。『ガンスモークです。マット・ディロン保安官役のジェームズ・アーネス(実弟はTV『スパイ大作戦』のフェルプス役ピーター・グレイブス)そして、 チェスター役のデニス・ウィーバー・・・スピルバーグ監督の『激突』・・・が出演していました。その有名なオープニングシーン、自らがユーモアを込めて作ったものをご覧下さい。(勿論、放映不可ですね。)こんないたずらもありましたよ。(笑)

ここに登場した各社の懐かしい作品から私のお気に入りを列記します。(公開当時の社名表記)
コロンビア映画:『アラビアのロレンス』『未知との遭遇』『エアフォース・ワン』『招かれざる客』『戦場にかける橋』
         『ラストエンペラー』・・・近年では『スパイダーマン・シリーズ』『007 慰めの報酬』等
MGM:『2001年 宇宙の旅』『グラン・プリ』『ベン・ハー』『ドクトル・ジバゴ』『風と共に去りぬ』
『007 スカイフォール』
20世紀フォックス:『サウンド・オブ・ミュージック』『王様と私』『スター・ウォーズ・シリーズ』『ダイ・ハード・シリーズ』
  『タイタニック(パラマウント映画共同製作)』『南太平洋』『タワーリング・インフェルノ(ワーナー・ブラザース共同製作)』

02-Leon Roar jurassic park, etc.
パラマウント映画:『インディ・ジョーンズ・シリーズ』『アンタッチャブル』『ゴッドファーザー・シリーズ『ローマの休日』
        『十戒』『シェーン』『ティファニーで朝食を』『地獄の黙示録』『プライベート・ライアン』『トップガン』
          『ミッション・インポッシブル・シリーズ』
『OK牧場の決斗』『フォレスト・ガンプ/一期一会』等
ユニバーサル映画:『ジュラシックパーク・シリーズ』『ロレンツィオのオイル/命の詩』
ジョーズ・シリーズ』『大地震』
         『シャレード』
『激突!』『トブルク戦線』TV:『刑事コロンボ』『ロックフォードの事件メモ』等
   これらの映画の内、海外を含めて70mmで上映されたことのある作品は青色で表示しました。 
  

トップガン Top Gun】👈(1986)トム・クルーズ、ケリー・マクギリス、ヴァル・キルマー
07-トップガン Top Gun (1986) Tom Cruise and Kelly McGillis
トニー・スコット監督の『トップガンでの成功で、トム・クルーズは一躍注目を集め、現在までその高い人気を保ち続ける大スターへの道のスタートとなりました。 また、 ケリー・マクギリスは、この前年に公開された『刑事ジョン・ブック 目撃者』(1985年)ではレイチェル役で、ハリソン・フォードと共演、『告発の行方』(1988年) では、地方検事補キャサリン役で ジョディー・フォスターと共演してます。 いずれの役もまるで異なる個性を演じています。  
  

では、早速トリヴィアを並べてみます。
・この映画が好評なことに乗っかったアメリカ海軍は、 メジャーな映画館に入隊募集のブースを設置しました。 その結果、映画を見終わってアドレナリンが高まった若者たちを捕まえようという作戦は大成功! それは何年もの間、 入隊志願者獲得数の最高記録でした。 (ブルース・リーのカンフー映画を見た後、 皆が強くなったような。) 
 

トム・クルーズはそれまでバイクに乗ったことがなく、 トップガンのためにバイクの運転を習ったそうです。
映画を見る限り、 私には彼が新米バイク乗りだなんて感じさせませんでした。なお、 トップガンで彼が乗っていたバイクは、 当時世界最速の市販車 
Kawasaki Ninja 900/GPz900R" です。(米国内で販売)そして、努力家のトムはその後バイクや車の運転がプロ級の腕前になりました。 (Mission Impossible:Rogue Nation )

 
・トム・クルーズはケリー・マクギリスと一緒のシーンで背を高く見せる特別なカウボーイ・ブーツが必要でした。ケリー・マクギリスは身長170cmのトムより8cmほど背が高かったので・・・。また、マクギリスは彼と一緒のシーンでは履物を脱ぐことに・・・。でも、そんなこと・・・まったく気にすることはないと思いますが。
■04-Top Gun (1986)
米海軍はこの映画のために実物ミサイル2発の発射シーンの撮影を認めました。 そして、 安定した姿勢の戦闘機からの発射シーンを撮り、いくつかの場面にこれを使いました。ところが、 模型の
戦闘機とミサイルを使った
その他の発射シーンがあまりにも見事だったため、米海軍は当初承認した2発を超えての発射シーンを映画会社に撮らせたのではないか調査しました。(笑)    上の紫色(アンダーライン)の文字をクリックすれば参考映像が見れます。
・パラマウント映画は、飛行中のF-14 (トムキャット) からの迫力ある映像を撮るため、F-14の製造会社グラマンに特別なカメラマウントの開発と設置を委託しました。
 
・パイロット役の俳優のほとんどが実際にF-14の後部座席に乗り込んで飛行中での撮影を経験しました。
ところが
、機内で嘔吐しなかったのは、マーヴェリックの相棒で劇中、戦闘機からの非常脱出で死亡するグース (ニック・ブラッドショウ) 役のアンソニー・エドワーズだけでした。 その後、 彼はTVドラマの『ER 緊急救命室』のマーク・グリーン医師として、シーズン1~8までの180話に出演しました。  
  
ヴァル・キルマーはこの映画への出演を望まなかったにもかかわらず、 契約上の義務からやむなくアイスマンを演じました。ところが皮肉にも、 この役がその後の彼の飛躍につながる代表作のひとつとなりました。本編以外のヴァル・キルマー出演作 (  ) 内は役名:ドアーズ(ジム・モリソン) 、『トゥームストーン』(ドク・ホリデイ)、『バットマン・フォーエヴァー(ブルース・ウェイン/バットマン)、『セイント』(サイモン・テンプラー) 等々 
 
・この映画はタイタニックと同じ『スーパー35』フォーマットで撮影されました。アナモフィックレンズ付きカメラは重く、Gのかかる旋回時でのカメラの転落を避けることやF-14のコックピットに収まる撮影システムからの選択でした。球面レンズで撮影された35mmネガからは、トリミングによっていろんなアスペクト比で劇場版をはじめVHSビデオやDVD版が製作されました。
・上映は、35mmはアナモフィックレンズ使用でアスペクト比は2.39:1、当時のテレビ用に1.33:1、 1998年に  DVD用に2.00:1が準備されました。 球面レンズ使用のブローアップ70mmは2.20:1ですが、 いずれもオリジナルのネガは、スーパー35方式(アスペクト比1.37:1)で撮影されたものです。
 (参考:『スーパー35については、前号の最後の方で概要を述べています。ブローアップ70mm映画 第2弾👈 
 
マーヴェリック役として名前のあがった俳優 ・・・ マシュー・モディーン、
パトリック・スウェイジ、エミリオ・エステベス、ニコラス・ケイジ、ジョン・キューザック、マシュー・ブロデリック、ショーン・ペン、マイケル・J・フォックス、トム・ハンクス   ・・・   彼らは全員これを辞退したとのこと。 さらに、チャーリー・シーン、ジム・キャリー、ロブ・ロー、エリック・ストルツ、ロバート・ダウニーJr. たちもマーヴェリック役を検討されました。 候補のひとりチャーリー・シーンは、1991年公開のコメディ『ホット・ショット』で、トップガンをはじめ話題となった映画のパロディー版👈に出演しました。    
  

【ミッション・インポッシブルから・・・】M:I-Ⅲ.Ⅳ 70mmプリントはIMAX用!(例外ながら参考に)
■05-Tom Cruise in mission-impossible-Fallout- etc. 01
ここで扱う70mm映画とは縦走行70mmフィルム映画を指しますので、同じ70mmフィルムでも横走行IMAXは対象外です。とは言っても、 ミッション・インポッシブル・シリーズはトム・クルーズの大ヒット映画!・・・避けて通る訳にはいきませんので、 写真だけでもどうぞ。(笑) 
 

それにしても、トム・クルーズは撮影中に大怪我を含めて度々ケガをしています。 その訳は、彼が危険なアクション・シーンでもほとんどスタントマンを使わないからです。 ここまでやる俳優って ・・・ 他には、かつての超人ジャッキー・チェンくらいかと思っています。
■06-Tom Cruise in Mission - Impossible
通常、危険なシーン👈の撮影ではアクション専門の"スタントマン"を立てます。俳優が強く望んだからといって簡単に許可されるものではありません。CGでの特撮が多用される現在、 なぜトム・クルーズはそんな危険を犯すことが許されるのでしょうか? 
 

実写映像には、確かにCGや光学合成とは何かが違う生々しい迫力を感じます。このブログでも、CGスタントマンについて触れていますが、 現実味を失わない程度の"CG"なら違和感を感じないのに、時に過剰な演出が気になることがあります。ドッキリするようなシーンが違和感のあるCG等での特撮だと気付いた途端、 多くの観客はシラけてしまいます。
しかし、トム・クルーズが生身で頑張っている👈のを知れば、一層ひやひやドキドキで緊張感のある映像になります。 これこそ見せる側の狙うところでしょう。 そして、それを実際にやって見せるトム・クルーズは本当に凄い俳優です。 こんなアクション・シーンが撮れるのは 彼の身体能力の高さや役者根性は勿論、 "ミッション・インポッシブル・シリーズ"👈の主たるプロデューサーの彼が自分自身に危険なシーンを演じる許可を与えているのかも・・・ね。 

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未知との遭遇 Close Encounters of the Third Kind スティーヴン・スピルバーグ監督作品
◆ 01-未知との遭遇 Devils Tower and Mother Ship
前号でSFファンタジーの傑作に「E.T.」「ある日どこかで」を挙げていますが、何故この映画を挙げないの?と思われるでしょう。前記の2作は現在の科学ではあり得ない事象ですが、『未知との遭遇』は完全には否定出来ない事象を脚色しながらも、 壮大なファンタジーとして描いています。 その意味で、 1977年に公開された『未知との遭遇』はSF映画として、 正に異色の作品だと思うからです。 
 

それまでのSF映画は、海外・国内を問わず子供だまし!の域を出ないものも多くありました。  元々そんな映画への動員対象は子供!せいぜい子供連れの大人! 勿論、 良く出来た作品もあったのですが、映画好きの私は子供時代から、 特にSF映画の特撮に注目していました。仮にストーリーが荒唐無稽でも、特撮部分が自然に映像の一部として目に入って来るようなら合格! 監督や特撮スタッフのやる気が伝わって来るようで、 楽しめました。
そして、 子供がそのまま大人になったような?私のお気に入りのSF映画、 しかも、 CG等のデジタル画像処理が実用化される前の時代を代表する特撮映画として『未知との遭遇』を取り上げてみました。 これには「オリジナル劇場版」「特別編」「ファイナル・カット版」の3種類ありますが、私にはやはり「オリジナル劇場版」です。 

 
一方では、真面目な作品の中に興ざめする合成シーンもありました。そのひとつが『十戒』(日本公開1958年) で描かれた重要な場面での合成部分です。    岩肌に十戒を刻む激しい光!👈    ラメセス王が率いる軍隊の進攻を阻止する渦巻く火柱!👈さらに言えば、蛇に変身する杖のシーン👈 ・・・ 紅海の割れるシーンと比べても、 はるかに容易だったはずです。 『メリー・ポピンズ』や『ロジャー・ラビット』では大歓迎のアニメ合成手法も、『十戒』には通用しません。デジタル合成が出来なかった時代だったとしても、あの炎は・・・。 
 
なお、 白い眩い光線を別の映像に多重露出で合成すれば、 明かるい光線と重なる暗い映像のその部分が露光されるので、敢えてアニメ風の黄色い炎を合成することもないかと・・・。 一発勝負のポジフィルムの8mmフィルム映画でも、明かる過ぎない風景等の撮影後、必要秒数を巻き戻し、反射しない黒いボードに書いた白文字のタイトルを撮影すれば、 見事に風景にタイトルが写り込みます。 この手法では、風景とタイトルを撮る順番は問いません。
 
 

ちょっと脱線しましたが、異色のSF映画のお話し!(トリヴィア?進めていきます。
◆ 02-未知との遭遇 The lost ship is found in the desert.
この映画のクライマックス・・・そのラスト・シーンは、 まだ (?)人類は経験していません。(?) しかし、 その他のエピソードの数々は、 そんな体験をしたと信じている多数の人々が語った内容を基にして描かれていると言うのです。科学的に立証された訳ではないとしても、 長年にわたって発生してきたUFOとの接近遭遇等の超常現象の中には、頭から否定出来ないものもあるようです。 (あなた!まだ見ていない? UFOはともかく、 映画は是非ご覧下さい。) 
 

そして、UFOが関わる超常現象を解明するためのプロジェクトを米空軍が立ち上げ、ここで科学顧問に任命されたのが、アラン・ハイネック (J. Allen Hynek) だったのです。また、彼はノースウェスタン大学で教鞭をとっていた天文学者でした。俳優でもないハイネックを取り上げた訳は、『未知との遭遇』の原題 "Close Encounters of the Third Kind第3種接近遭遇の分類を提唱した学者でUFO研究者だったからです。 邦題「未知との遭遇」も内容を反映してピッタリ! 
 
※アラン・ハイネック博士の提唱した『分類』とは・・・

 第1種接近遭遇:空飛ぶ円盤等の未確認飛行物体 (UFO) を150m以下の距離で目撃した場合
 第2種接近遭遇:UFOが生じさせたとみられる物理的痕跡がある場合(身体的被害、 車両や電気機器の障害等) 
 第3種接近遭遇:生物をはじめパイロットや乗員とみられる人間型ロボット等が乗ったUFOとの遭遇した場合

その後、 いくつかのUFO研究機関等がこれに続く分類を提唱し、 さらに細かく分類されました。但し、この映画が製作された当時は第3種までの分類でした。
 
◆ 03-未知との遭遇 The Sounds come from the sky. 01
この分類で言うと、上の2組の写真は『第1種・第2種接近遭遇』となりますね。
なお、この映画の出演者は、アメリカン・グラフィティ』『ジョーズ』リチャード・ドレイファス(本作と同年1977年に公開された「グッバイ・ガール」でアカデミー主演男優賞を受賞)、カンバーセーション ・・・盗聴・・・』『トッツィーテリー・ガー(トッツィーでアカデミー助演女優賞にノミネート)メリンダ・ディロンフランスの映画監督『華氏451 』(但し、これは英国映画です。)のフランソワ・トリュフォーロッキー(同シリーズ)』『プレデターカール・ウェザース(ほんの少し登場)『ライトスタッフ』『エイリアン2、3』『クイック&デッド』ランス・ヘンリクセン子役のケイリー・ガフィー等々・・・。 そして、なんとアラン・ハイネック博士がカメオ出演しているのです。 
 

当時、UFOが人類・・・特に米国にとって脅威かどうかを検証していたNASAと米空軍は、この映画への協力を拒みました。 そして、東西冷戦という背景もあり、国内で大混乱等を起こす危険性から、この映画の公開に反対したNASAは、スピルバーグに20ページに及ぶ手紙を送ったそうです。 空軍が主導するUFO研究プロジェクト(プロジェクト・サイン → プロジェクト・グラッジ → プロジェクト・ブルーブック) の顧問に任命され、当初は科学的な分析でUFOを説明しようとしていたハイネックでしたが、調査を進めるにつれて科学では説明しきれない数々の現象の報告に触れ、その板挟みに苦悩していたとも言われていました。『何かが起こっている!』と考えるようになったハイネックの主張は当初のUFO否定派から肯定派へと変わっていきました。 
 
そして、それはプロジェクトの閉鎖後、 UFO研究センター(CUSOF)を創設して最初の長となり、 さらにUFOの研究を継続する原動力になったのです。 そんな時、スピルバーグから「未知との遭遇」で描かれるエピソード等へのアドバイスとカメオ出演の話が持ち込まれたのです。スピルバーグは脚本の参考にハイネックの "The UFO Experience: A Scientific Inquiry"(UFO体験:科学的調査・・・注:私の勝手な和訳)を既に読んでいたのです。

◆ 04-未知との遭遇 Devils Tower and UFO
『未知との遭遇』で象徴的なシーンとして登場するのが、デヴィルズタワー"Devils Tower" です。米国ワイオミング州にそびえ立つ岩山で国定記念物となっています。なお、本来なら "Devil's Tower" と表記するところを"Devils Tower" と、アポストロフィが脱落した間違った表記で指定してしまったものの公式な訂正がないこともあり、今では"Devils Tower" が定着しています。(笑)   また、先住民族の信仰の対象となっているこの岩山は、麓からの高さが東京タワーより高い約386mもあるとのことです。 
・母船
の着陸に適した山岳地帯を見つけるために、美術全般の責任者ジョー・アルヴェス西部地区を4000km以上も駆け回わりました。 そして、このデヴィルズタワーの選択は映画のヒットにも大いに貢献したことと思います。 

◆ 05-未知との遭遇 Mother ship and pretty Aliens
スピルバーグ監督は、この映画の2年前に公開され大ヒットした『ジョーズ』の撮影でいろんな苦労を経験しました。 そのひとつが気まぐれな天候でした。 昔、私自身のアマチュア映画づくり (ポジフィルム使用) の撮影や編集で苦労したことに、 やはり天候がありました。 晴天と雨天ほどの差はなくても、雲の量や影の向き等は勿論、色調・明度・彩度・・・被写体深度等々、 編集を困難にする要素はたくさんありました。  さらには、 屋外セットでの照明の制御等には、プロだからこそ要求される困難を覚悟する必要があるでしょうね。昔の西部劇などの屋外シーンで、人気俳優の姿が暗くなるのを避けるための照明で、人物の影が出来ているのをつらい気持ちで見た覚えがあります。銀レフの方がよかったと思いますが・・・。 
 

そう言えば、 『サウンド・オブ・ミュージック』のオープニング!👈   美しい山々や湖などのシーンが続き、丘で待ち構える ジュリー・アンドリュースに近づく空撮から地上の撮影に変わった瞬間、背景の青空がどんよりした曇り空になっていました。 ネガとポジを使う商業映画では、ポジへの焼き付け時での各種のフィルターや光量等の調整で、私が苦労したほとんどの問題は救済出来ますが、デジタル処理が出来なかった時代は、写り込んだ不要な雲を違和感なく消したり、 雨天を晴天にするのは不可能で、 出来ることと言えば・・・ひたすら待つことでした。 
 

そこで、スピルバーグはこれらの問題を、天候に左右されない屋内撮影で回避することにしました。そして、 撮影場所として決定したのは、 米国アラバマ州モービル市の使われなくなっていた巨大飛行船用格納庫でした。
そこに造られた着陸地点の大きさは、
: 76m、 長さ: 137m、 高さ: 27mもありました。なお、この格納庫は建て替えられて
、現在はブルックリー・フィールド工業団地の17番ビルの5番・6番に位置しています。(笑)
◆ 06-未知との遭遇 Set and Miniatures
・ 格納庫内の撮影は、天候を気にしなくてもよい代わりに、フットボールの競技場より巨大なセットは、大量の照明器具を必要としました。(上の精巧な道路等のミニチュアにはこの巨大セットは使いません。 当然ですね。)
夜景に写る背景のすべての星、 遠くのたくさん木々・丘・道路などは特殊効果(合成)の映像👈です。 また、普通の場面のひとつ  ・・・  ドレイファスが演じるニアリーのトラックが田舎道を走っているシーンもこの手法での映像です。ほとんどの夜間シーンは、 星のないセットでの撮影でしたから。 
 

写真に詳しい人はご存じでしょうが、夜間、照明を使って風景や人物を撮っても背景に星は写りません。星が写るためには、数秒から数十秒の露出が必要となります。ましてや1秒間に24コマ使う映画 ・・・ そのままでは、星は絶対写り込みません。仮に、スティル写真で1枚当たり十数秒間露出してでも撮ろうとすれば、暗闇の中、星空をバックに星の露光が完了するまで、 背景の木々は風にそよぐことも出来ず、 登場人物はその間息を止めて微動だにしないことが必要です。 そして、最後に人物等に適切な光量でフラッシュを一発!   これで背景に星空が写るはずです。では、なぜ暗闇で静止なのかって? そうしないとあなたの顔や服は露出オーバーで白く飛ぶか、なんとか写っていた場合も、今度は顔や洋服の上に星が写り込んでしまうかも知れないからです。 映画ともなると、わずか5秒のシーンでもこれの繰り返しが120回! おそらく出演者のために救急車を呼ぶことになるでしょう。  ・・・ 
やはり、ブルーやグリーンのバックを使う特撮担当の出番ですね。
(この映画の背景の星は、 特殊な用紙に低圧のエアブラシで、白い塗料をプチプチと飛ばして作ったそうです。)
 
・ここのセットを使ったいろんなUFOとの遭遇や母船の着陸シーンでは、 出演者はUFOに見立てて頭上に吊られた照明機器の動きに合わせて演技をすることになりました。そして、それらのシーンを撮影するために、200名のエキストラへの新たな振り付け(動き等の指示)が必要でした。 
 
・ UFOの合成が完了した映像を見たドレイファスは、 こういう映像になるのなら、驚きなどの反応は違っていたとか、 トリュフォーも、無いものを見ているように演技するのは困難だ!との不満もあったようです。 それは、彼らの撮影時期には、まだ母船の姿が未確定で、スピルバーグは膨大な絵コンテのスケッチを見せて説明するしかなかったのです。そのため、双方が母船についての共通したイメージを描けなかったのです。これらも撮影スケジュールの遅れやコスト増を招きました。
そこにないUFOを、あたかも見ているように演技する俳優たちも大変でしたが、実写と特撮を注意深く編集する作業は、スピルバーグはじめスタッフも大変だったことでしょう。巨大なエイリアンの登場で、 人の視線が下方を向いているなんて。しかし、 そんな苦労を感じさせないシーンが次の写真の中央から右方にあります。
◆ 10-未知との遭遇 Close-Encounters-of-the-Third-Kind-
この映画のSFXスーパーバイザーのダグラス・トランブルは、『2001年 宇宙の旅』でも特撮を担当しました。
スピルバーグは、 彼がいなかったらこの映画を作ることが出来なかったと言う程、 信頼をおいていました。 確かに前述した通り、もくもくと不気味に広がる雲、UFOが頭をかすめるように飛来する様などは、本当によく出来ていました。特撮と分かっていながらも驚きの連続 ・・・ さすがにトランブルの仕事でした。
・モクモク雲の撮影はどうやったのでしょうか。3つ上の写真にその現場があります。 その雲! トランブルは、水槽に
塩水を半分入れ、 そこにゆっくりと淡水を満たしました。 次に上層の淡水部分に細いパイプで白塗料を注入すると、 塗料は軽い淡水を通り過ぎ、 より重い塩水の上部で平たく広がっていったのです。 そうして出来上がった雲を実写映像に合成することで、皆さんが見た不気味な特殊効果の映像を完成させました。👈

こういった特撮を、母船や精密な道路の模型製作などを担当した
グレッグ・ジーンたちが支えたのです。
上の左端下、 極端な三角形の道路のミニチュアが、 彼らの手にかかると道路そのものになります。 これも目の錯覚を利用した特撮技術です。 砂漠で発見された貨物船のシーンも、手前から遥か遠くのラクダやヘリコプターまでしっかりピントがあっており、 手前の貨物船が巨大!だと錯覚します。  "F
orced perspective"と呼ばれるこの撮影手法は、 他の映画でも使われています。 (逆に、 本物をミニチュアに見せる私が作った画像もあります。  飛んでる音好き爺 2016.5.30号趣味のごった煮」👈紫部分をクリックして下さい。)

・このセットで撮影されたシーンは上映時間の20%程ながら、撮影期間の50%を占めました。 
◆ 07-未知との遭遇 Close-Encounters-of-the-Third-Kind
上の写真は、クライマックスで登場する母船👈 映画の中のUFOはどれも光で覆われていて全体像がはっきりしません。そこで、 写真で母船の姿をじっくり見て頂くことにしました。 でも、 このままでは様になりませんね。 やはりUFOの出現は夜間限定なのでしょう。   
 

・UFOや母船のイメージ確定には、関係するスタッフは大変苦労しました。しかし、そこにはユーモアを解する彼等らしい遊び心もうかがえます。 それが、上の右方10枚の写真に残されています。UFOの明かりに『スター・ウォーズ』R2-D2! 逆さまに映っています。さらに母船にもR2-D2、ダース・ベイダー/タイ・ファイター、 バス、『ジョーズ』サメ、 郵便ポスト、 お墓! これでもかと言わんばかりに、 かわいい模型が散りばめられています。  勿論、母船のシーンで、これらは ・・・ 小さ過ぎて見えな~い!  とは言え、 母船のSFXのスタッフは、 より複雑な外観を得るため、これらのミニチュアを取り付けたという説明もありますが・・・。(笑)
 

ところで、映画に登場する母船のイメージはどのように生まれたのでしょうか?
スピルバーグは、既に前述の方法でUFOと遭遇する人物のシーンを撮り終えていました。
そして、 その後のインドでのロケで毎日通り過ぎていた巨大な石油精製所の夜景の美しさに触発されたのです。無数の明るいライト! 照らし出される複雑なパイプ群! それまで思い描いていた暗く巨大な母船は、無数のパイプや光で埋め尽くされた明るい母船の姿に変わったのです。  また、着陸する側の底面のイメージは、スピルバーグがロサンゼルスの丘からサンフェルナンド・バレーの街の明かりが広がる夜景を逆さまにして見た時に決まりました。
それまでの暗~く巨大で不気味な母船のイメージは、明るく綺麗で脅威を感じさせない姿になりました。 下に掲載した画像は、「未知との遭遇」の主なロケ地と母船のイメージ決定に貢献した石油精製所やサンフェルナンドの夜景などを参考のため準備しました。(笑)
◆ 09-未知との遭遇 Close-Encounters-of-the-Third-Kind-
なお、これらの多くは、Pinterest.com 提供の画像を使わせて頂きました。感謝いたします。
こういった写真は、 このブログを立ち寄られた方に役立っていると思っていますがいかがでしょうか。余分な情報も多いかも知れませんが、 興味のあるところを取捨選択して頂ければよいと、 来訪者になった気持ちで掲載を判断しています。楽しんでもらえれば幸いです。(笑)

UFOと音楽での交信を担当するジーン・クロード役で登場した人は、俳優ではありませんでした。セットで使うシンセサイザーのセッティング作業や演奏をテストする技術者だったフィリップ・ドッズの様子を見たスピルバーグが、彼に映画に出演してくれるように頼んだのです。重要な役でもあり、正式にクレジットされる俳優として扱われました。

・映画は、ニアリーの他、選ばれた人たちがこの母船に搭乗して地球を離れていくシーンで終わりました。 それから5年、 母船に乗リ遅れてひとり地球に残される映画が『E.T.』です。 どちらもエイリアンを友好的に描いています。スピルバーグは、『未知との遭遇』の続編のイメージをいつしか『E.T.』に重ねていたのかも知れませんね。
◆ 08-未知との遭遇 Close-Encounters-of-the-Third-Kind-
・ケイリー・ガフィの演技?が素晴らしく、彼の写るシーンは1~ 2回の撮影ですみました。そのため皆からは  "One-Take Cary"と言われました。(一度の撮影でOKとなることを意味します。)
・当時4歳のケイリーは、 母船から降りてくる斜面のシーンで、 滑り落ちないようにバレエ・シューズを履かされましたが、後年、成長した彼はこれが恥ずかしかったと述べています。 小さなエイリアンに扮した子供たちが、少し年上の女の子ばかりだったこともあるのでしょうね。
ところで、 
大勢の人々が迎える中、光り輝くスロープを降りて来る小さなエイリアンたちのシーンを、よ~く見ると、
滑って転んだりしている子を2~3人見つけることが出来ます。ケイリーのバレエシューズは正解でしょう。 だって、バレエシューズを履くことより、滑って転ぶ方が恥ずかしいから・・・・。(笑)
  
ところで、皆さんは『未知との遭遇』を70mm映画としてご覧になりましたか? それとも35mmでしたか? 同じ映画・・・どっちでも変わりない? このブログでも度々触れて来ましたが、 デジタル音響のなかった当時、 35mmプリントはDolby Stereo (マトリックス方式)、一方の70mmプリントは6トラックの立体音響・・・ 70mmプリントでコストがアップしても、スピルバーグは音響面で優位な70mmでの公開を決定しました。そして、大画面と大迫力の音響は、この映画の魅力を確実に高め、大ヒットとなったのです。 
 

また、この映画の特撮が関係するシーンは、 すべて65mmのネガフィルムで撮影されました。 フィルムの映像は、合成するたびに画質が落ちます。合成でも画質劣化がないデジタル処理とは、 ここが大きく異なります。 そこで 70mmの合成処理による画質劣化(粒状性の目立つ映像がざらつく状態)を見越し、 合成のない35mmフィルムを70mmにブローアップした場合の粒状性とほぼ合わせることで、違和感のない特撮シーンが出来たのです。逆に35mmプリントの上映では、 多少の画質劣化も70mmからの縮小で35mmと同等の粒状性が保てます。
スピルバーグをはじめ特撮スタッフのこだわりは、正にプロの仕事への姿勢なのでしょう。
・上映:35mm版 アナモフィックレンズ使用、 アスペクト比=2.39:1、 音響=Dolby Stereo
    70mm版 (ブローアップ) 球面レンズ、 アスペクト比=2.20:1、音響=6-Track  いずれもメトロカラー
・撮影:カメラ=パナビジョンPSR R-200、パナフレックス、35mm アナモフィック、70mm 球面レンズ
            (特撮に関わるシーンはすべて65mmネガフィルム〔イーストマン〕を使用)

・この映画の音楽を担当したのは、ジョン・ウィリアムズ👈『ジョーズ』でも一緒に仕事をしたスピルバーグからの説明を基に、 映画の編集前に曲が完成していました。これらの曲が気に入っていたスピルバーグは、 通常の作業とは逆に音楽に合わせて映画を編集しました。これによって、 完成度の高い音楽性を失うことなく、 荘厳さなどを伝えることが出来ました。
最後にもうひとつ!未知との遭遇の象徴的なメロディは、スピルバーグとウィリアムズが、数百もの組み合わせの中から偶然に見付け、 二人が気に入ったものだったそうです。

今回号も大変長くなりましたが、最後までお付き合い頂きまして有難うございます。
なお、予定していた『インディ・ジョーンズ・シリーズ』『地獄の黙示録』は、改めて取り組みますので、今回はどうぞご容赦下さい。では、次回のご来訪をお待ちしております。

:--☆--:☆;+;。☆;+。・゚・。;+;*:--☆--:*:--☆--;+;・。;+;☆;+;。・゚・。;+;*:-☆--:*:--☆--:☆;☆;+;。・゚・。;+;☆。;+;--☆--* 
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70mmフィルム  思い出の大画面映画大集合!シネラマ 巨大スクリーン vs 映画技術者 苦闘と工夫』についてのお話しから1年が経過しました。そして、今回はその第2弾として35mmネガをブローアップした70mmフィルムのヒット作品についてのお話しです。第1弾でもブローアップ70mm映画には触れていますので、今回はその続編となります。 
00-Blow-up 70mm Movies
35mmフィルムの画質向上が進んだとはいえ、サウンドトラックがデジタル化される前は、70mmフィルムが大変高価だったにもかかわらず、70mmフィルムの6トラック立体音響の圧倒的な迫力は、映画会社にとっては勿論、観客にとっても魅力だったのでしょう。
以下、 デジタル音響が使えた『タイタニック』を除けば、35mm磁気録音や光学式ドルビーステレオ等のマトリックス方式のアナログ音響時代、大スクリーンへのスペクタクル映画の上映にブローアップ70mm磁気録音のディスクリート方式が大活躍することになりました。
これらの映画を70mm劇場でご覧になった方は、大迫力の音響も思い出してみましょう。
(これらはブローアップ70mm作品のごく一部です。また、日本での上映に限りませんのでご承知下さい。)           
ダイ・ハード  Die Hard(1988)主演:ブルース・ウィリス (Bruce Willis)     
01-ダイ・ハード Die Hard (1988)
ジョン・マクティアナン監督(John McTiernan) の作品には、本作と『ダイ・ハード3』『プレデターレッド・オクトーバーを追え!』(The Hunt for Red October) ラスト・アクション・ヒーロー』(Last Action Hero)等がありますが、 私は本作とレッド・オクトーバーを追え!がお気に入りです。(画像は1回クリックが全体表示、 2回目のクリックが標準大・・・是非標準画像をどうぞ。)

さて、 ブルース・ウィリスと言えば、『ダイ・ハード・・・』や『アルマゲドン』(Armageddon)を思い出す人も多いかも知れませんね。確かにその通りですが『こちらブルームーン探偵社』(Moonlighting : TV Series)ブラインド・デート』(Blind Date) でのコミカルな彼も同時に思い出しませんか? そんな面を見て来た私は、バットマンに触れた号で掲載したマイケル・キートンに通じるものを感じます。
トリヴィア】
このダイ・ハードは元々 アーノルド・シュワルツェネッガーの『コマンドー』の続編と考えられていました。
しかし、 テロリストが娘役のアリッサ・ミラノをそう度々誘拐することは出来ないことから(笑) ブルース・ウィリスが引き継いだということです。

この映画の最初のポスターにはブルースの顔はありませんでした。  当時、コメディタッチのTV俳優と認知されていたため、彼のイメージが興行の成功を妨げることを心配した映画会社が、敢えて載せなかったのです。
 ・ハンス役のアラン・リックマンは舞台俳優でした。シェークスピアの俳優が普段しないことのひとつが機関銃を撃つことです。 そして、 マクティアナン監督は、 彼が銃を撃つたびに画面を
彼の顔から他の画面に切り替えました。 その訳は、尻込みする発砲シーンでのリックマンが、まばたきばかりしていたからです。 たとえ、監督から要求されても、 よほど銃撃戦に慣れた俳優でない限り発砲の瞬間のまばたきは、 止められないかも知れません。(笑) 
 
ハンスの手下カール役アレクサンダー・ゴドゥノフは、1979年にソ連から米国に亡命したボリショイ・バレエ団の花形ダンサーでした。👈   なお、 この映画の3年前「刑事ジョン・ブック 目撃者」では善良なアーミッシュのダニエル・ホッフライトナー役で、ハリソン・フォードやトップガンのケリー・マクギリスと共演しました。
また、 彼は45歳で死亡・・・ ソ連からの亡命者だったためかいろんな憶測が飛びました。 検視では外傷もなく、 体内からアルコールや薬物が検出されなかったため自然死に。  ところが、 その後死因は、 慢性? 急性?のアルコール中毒による肝炎という話も ・・・ それにしても、死因が不明?怖い話ですね。

01.1-Alexander Godunov 01
ところで、ダイ・ハードでのアクション・シーンの多くをブルース自身がこなしました。その一部が上の写真にもあります。 また、 印象的なシーンとしてコンピュータ・ルームの間仕切りガラスがテロリストの銃撃で粉々に散らばったフロアを裸足のマクレーンが走り抜ける場面があります。本物のガラスの破片かどうかはともかく、痛そうなシーンですね。でも、この時のマクレーンは素足ではなく、素足に見えるゴム製の履物をはいていました。マクレーンが裸足だと知ったテロリストのボス、 ハンスの「ガラスを撃て」との指示、その後の足の裏に刺さったガラスの破片を取り除くマクレーンのシーンから一層痛そうに感じさせることに成功しました。 見た目にもハードですが、 ハードと言えば、 この時期のブルース・ウィリスは前述TVシリーズ『こちらブルームーン探偵社』との掛け持ち! 昼間は探偵を演じ、 夜にはダイ・ハードのマクレーン役・・・ブルースは文字通りダイ・ハードでした。
(注:上記で悪人たちをテロリストと言ったのは、彼らが強盗団だと判明するまでそう思わせていたからです。)

ダイ・ハード 2 Die Hard 2 】①(1990)ブルース・ウィリス (Bruce Willis) 
02-ダイ・ハード2 Die Hard 2 - 01
お次も、ブルース・ウィリス扮するニューヨーク市警の刑事ジョン・マクレーンが活躍するダイ・ハードの第2弾です。舞台はクリスマスを迎えて混雑する空港。おっと、このブログではストーリーに触れないようにしていました。 (#^.^#) その代わり映画ファンの私ですから、 特撮の苦労などもトリヴィアとしてご紹介したいと思います。 
 

ダイ・ハード2ではいくつもの航空機が登場します。 そして、 それらのシーンの多くで巨大な模型が使われました。 さらに実機を参考にしながら、 架空の軍用機の模型も製作されました。 これら模型の製作から視覚効果 (VFX)、 特殊効果 (SFX) などを引き受けたのが、 ジョージ・ルーカスが作ったI.L.M (Industrial Light & Magic)です。 その仕事の一部を下に掲載します。どのシーンが実物だとか模型だなんてほとんど分かりません。すぐにバレるような特撮は映画全体を台無しにすることもあり、模型づくりやCGをはじめとする特撮担当の技術者たちも真剣そのものです。 勿論、 常識的・物理的にあり得ないシーンは当然ながら作り物ですが、観客の錯覚も利用して、いかにも現実と感じさせる映像づくりは、まさに映像技術者の腕の見せどころとなります。
I.L.M作品例 :『スターウォーズ series』『スタートレック series』『E.T.』『インディ・ジョーンズ series』『アビス』『バック・トゥ・ザ・フューチャー series』『ターミネーター series』『ジュラシック・パーク series』『ハリー・ポッター series』『タイタニック』等々 ・・・・  その他の会社等の作品例 :『2001年 宇宙の旅』『スーパーマン』『未知との遭遇』『ブレードランナー』等
 
なお、
以前、『私の目指した音づくり②映画から学ぶこと』で、 マットぺインターの上杉裕世氏にも触れていますので、どうぞお立ち寄り下さい。
03-ダイ・ハード2 Die Hard 2 特撮について
模型作りは、航空機だけではありません。テロリストたちに爆破される工事中の空港ビルも作りました。また、小道具としての武器については、モデルガンの使用でも映画専門の武器コーディネーターが事故防止のため、 指導に当たっているようです。 ダイ・ハード・シリーズにはマイケル・パパックが付きました。武器といっても幅が広く、 銃器・ナイフ・剣・弓矢などがあり、これらの使用での出演者やスタッフへの安全確保が彼の重要な仕事となります。 武器に関する高度な知識は勿論、俳優に適した武器の選定をすることもあります。
マイケル・パパックの実績:「ダイ・ハード・シリーズ」「コン・エア」「マン・オブ・スティール」「プレデター」「リーサル・ウェポン」「ラスト・ボースカウト」 「アイアンマン」「スリー・キングス」「戦火の勇気」「8月のメモワール」「クリムゾン・タイド」等々。
ブルース・ウィリスがダイ・ハード2で使用するイタリア製Beretta 92FSは、銃の両側に安全装置があり、マガジン(弾倉)キャッチも左右どちらにも変えられることから、左利き用に設定したことでマクレーン刑事の銃さばきを一層スムーズにしています。弾切れ時の素早いマガジン交換でもそれが分かります。なお、この銃は「リーサル・ウェポン」の劇中、メル・ギブソンが使用したものを左利き用に直して使いました。 
・工事中の空港建物での銃撃戦、さすがのウィリスもリックマン同様に発砲時には本能的にまばたきして目を保護します。また、長テーブルの上からテロリストが機関銃でマクレーンを撃つ直前の反撃の連射で、ウィリスは左耳の聴力に大きなダメージを負うことになりました。 強烈な銃声の連続  ・・・ クローズアップのためか ・・・ 彼は耳栓をしていませんでした。  これに近い状況ってオーケストラの管楽器群の真ん前の演奏者へのダメージ  ・・・唇の振動なのに『ホーン』によって相当の音圧になりますからね。しかも耳栓なしで! 
 

ところで、飛行シーンで「模型」を使ったなどと古臭い表現を使いましたが、 あまりに巨大な模型飛行機(全長6~7m、 重量が数100キロ)をミニチュアというのは、どうもしっくり来ないからです。しかも、吊り上げるのに大型クレーンが必要だなんて、 もはやミニチュアのレベルを超えています。(笑) それに、大型模型とか実物大模型(時には実物より大きな場合も・・・)はあるとしても、 大型ミニチュアとかほぼ実物大ミニチュア・・・元々小さいのがミニ! 巨大なミニなんて・・・やっぱり変ですからね?😊 (ちょっと脱線しました。) 
 

【バック・トゥ・ザ・フューチャー Back to the Future(1985・1989・1990)
04-Back to The Future 1,2,3
スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮に名を連ねたロバート・ゼメキス監督の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、皆さんもご存じですね。ここでも見事な特殊効果等は I.L.M の技術者集団が当たっています。そして、第1作目のサントラ盤、最初に入っているのが、その後全米でNo.1となった『♫ パワー・オブ・ラブ』歌っているのがヒューイ・ルイスです。  彼は、 本編にもマーティが通う高校のダンスパーティで演奏するバンドのオーディションの審査員としてカメオ出演しています。 
 

その後『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』(1989年)、『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』(1990年)に続きます。 時空を超えてのSF冒険の傑作で、 SFファンタジーの傑作が『E.T.』そして、ある日どこかで』"Somewhere in Time"だと思います。  
 
【E.T.  The Extra-Terrestrial 】(1982)
05-E.T. the Extra-Terrestrial (1982)
スティーヴン・スピルバーグ監督のE.T.』 は、 以前ドリュー・バリモアの号 (5月6日)で、 少し触れています。 ちょっとだけ寄り道してはいかがですか?(上のをクリック)
なお、 右端はロンドンでのE.T.の試写会で、ダイアナ王妃にE.T.の人形をプレゼントするスピルバーグ監督たちです。スピルバーグ監督のブローアップ70mm作品『未知との遭遇』『インディ・ジョーンズ・シリーズ』等も、近々登場予定です。楽しみにしていて下さい。 

 
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【タイタニック Titanic
(1997)  主演 レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット
06-タイタニック Titanic (1997)
ジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』、 みんなが知っている大ヒット映画ですね。 従って、ここでは皆さんがご存じでなさそうな?トリヴィアを中心に進めていきます。  
 

悲劇の豪華客船タイタニックのことは皆が知っていることでしたから、逆にこの映画公開時には、事実と異なる描き方を含めていろんな苦労がありました。一般的に、映画では部分的であっても史実に沿った描写がリアルであればある程、フィクション部分の描写は手を抜けません。デジタル処理が可能になると、不都合な点などの画像修正は容易になりましたが、この映画では、 事実に反した描写で実在した人物の名誉を棄損することも・・・。こんなことは、事実を知った第三者にも不快なことですから十分な配慮が必要でした。 当然、 映画会社とキャメロン監督は遺族に謝罪しました。
   (この件の詳細には触れないでおきます。興味をお持ちの方、ネット検索で見つかります。) 
   
それにしても、 この映画は非常に長編 (194分)です。その理由のひとつは、1912年を表現したシーンの2時間40分は、タイタニックが氷山に衝突してから沈没するまでの実際の時間で、これに現在のシーンやオープニングとエンドクレジットが加わって、こんなに長くなったというのです。(それって、 フレッド・ジンネマン監督、 ゲイリー・クーパーとグレース・ケリーの『真昼の決闘』(1952年 上映時間85分) の実況中継的な進行を連想させます。上映時間は半分以下ですが。)
 

【映画タイタニックの製作費は、本物の旅客船タイタニックの建造費よりも高かった!】
07-タイタニック Titanic (1997)
映画の製作開始の頃、 サウサンプトン港に係留されたタイタニック号の写真が見当たらなかったこともあって、右舷側だけの外装セットを完成させました。ところが、 やっと見つかった当時の写真から1912年の係留が逆方向だったと分かったのです。 もはや巨大で高額なセットを造り直すことは不可能な時期でした。 そこで、 キャメロン監督は、写り込む文字をはじめボタンの掛け合わせにもこだわった左右反転の衣装を皆に着せ、撮影したネガを裏焼きすることで乗船のーンを完成させました。大きなセットに描かれた逆さ文字を見たケイト・ウィンスレットが大笑いしたなんてこともあったようです。(ケイトの頬にあるほくろがシーンによって反対側に移動したり、出航するタイタニック号から手を振る乗客には異常なほど多くの左利きがいるように見えたのは・・・私だけ?) 
  
この長編映画の製作費は当時に換算すると本物のタイタニック号の建造費を超えていたそうです。どんどん増える製作費を賄うためキャメロン監督は私財を投入しました。   
『タイタニック』は20世紀に撮影
された最も高価な映画で予算は2億ドルでした。 その後、 製作費は2億8600万ドル(1ドル100円換算で286億円)に
膨れ上がり、この額は今世紀になって2007年に公開のジョニー・デップ主演『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(シリーズ第3弾)の332億円に抜かれるまでの最高額でした。そのため、資金面で大変苦戦していた20世フォックスは、パラマウント映画に北米の配給権を渡すことで資金を確保し、予定より遅れながらも映画の公開にこぎつけました。そして、 映画の大ヒットによりキャメロン監督をはじめ両映画会社が十分な利益を上げたのは、 ご想像の通りです。
08-タイタニック Titanic (1997)
以下・・・興味のない人字が小さ過ぎて読めないっ!方は・・・写真意外の素通りは可!です。(笑) 
・ジャック・スパロウ役で人気を博したジョニー・デップは、それ以前のタイタニックでジャック・ドーソン(Jack Dawson)の役を打診されましたが、断わっていたのです。ディカプリオのジャックが大当たりしたこともあり、それは後に大きな後悔となりました。 彼の他にこの役の候補に上がったのは、
 マシュー・マコノヒー、 クリスチャン・ベール、 リヴァー・フェニックス(死亡)、 ジャレッド・レト、 クリス・オドネル、 トム・クルーズ、 イーサン・ホーク、 ブラッド・ピットたちでした。
一方、ローズ役の候補としては、ジェニファー・アニストン、ロザンナ・アークエット、ドリュー・バリモア、ネーヴ・キャンベル、ジェニファー・コネリー、クレア・デインズ、ジーナ・デイビス、キャメロン・ディアス、ミニー・ドライバー、ジョディ・フォスター、アンジェリーナ・ジョリー、 ミラ・ジョヴォヴィッチ、 ニコール・キッドマン、 マドンナ、 ソフィー・マルソー、グウィネス・パルトロウ、クリスティーナ・リッチ、 ウィノナ・ライダー、 シャロン・ストーン、 シャーリーズ・セロン、 ユマ・サーマン、リース・ウィザースプーン
たちが上がっていました。(候補者の中から取り敢えず、 私が知っている名の俳優を上げてみました。 クリックをどうぞ👈) 
09-タイタニック Titanic (1997)
・当時から営業するカーペットメーカーは、映画のために18,000平方フィート(1,672平米:約500坪)のカーペットの再現を依頼されました。カーペット裏のタッグは写らないのに・・・キャメロン監督のこだわり半端ない!
・この映画には100以上の会話のシーンに1,000人を超えるエキストラが動員されました。しかも、その全員が当時の雰囲気を感じさせる贅沢な衣装を着る必要がありました。
・主要な150組ものエキストラは、 彼らの服装に相応しい1912年当時のマナーを身につけるため、 エチケット・コーチで
映画振付師でもあるリン・ホックニー(
Lynne Hockney)から
3時間の研修を受けました。
レオナルド・ディカプリオ扮するジャック・ドーソンは、タイタニックが沈む時の最後の人々のひとりと同様、出航前の乗船する最後の乗客たちのひとりとして描かれました。
ケイト・ウィンスレットは、長く海水につかっているシーンでもウェットスーツを着ることを拒んだ数少ない俳優の一人でした。 その結果、彼女は低体温症を患い役を降りようとしました。 勿論、キャメロン監督彼女にとどまるよう説得しました。そうでなければ、ローズ役は他の女優に変わっていた筈ですから・・・ね。
海水が激流のように流れ込むシーンでは、
スタントマンの安全のためほとんどの小道具は発泡ゴム製でした。
10-タイタニック Titanic (1997)
・映画を見た天体物理学者ニール・ドグラース・タイソン(Neil deGrasse Tyson: ニューヨークのヘイデン・プラネタリウム館長)から『タイタニックが沈没した深夜、 冷たい海にいるローズの背景の星空が間違っている』と再三の指摘を受けたキャメロン監督は、タイソン博士に当時の星空が実際にどう見えたのか写真提供を依頼しました。 そして、再リリースでのその背景はタイソン博士が計算して作った星空に修正されました。(この映画の描写が微細な点にもこだわったことから生じた、思いがけない天文学者からの指摘でした。)
・アカデミー賞は、 作品賞、 監督賞、 撮影賞、 編集賞、 衣裳デザイン賞、 視覚効果賞、 音響効果賞、 音響賞、 美術賞、 主題歌賞、 作曲賞の11部門で受賞、これは現在も『ベン・ハー』『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』に並ぶ最多受賞映画です。ジェームズ・ホーナー作曲の主題歌 My Heart Will Go Onセリーヌ・ディオンそして、 カミエル・レンメンスのホルン演奏をフィーチャーしたオーケストラ版でどうぞ 
 
・エンド・クレジットには "Filmed in Panavision"とあり、『タイタニック』の撮影にPanavisionを使ったことになります。通常この表示はアナモフィック・レンズを装着したパナビジョンカメラで撮影された場合に使われるようですが、この映画は
球面レンズ(
spherical lens)使用のスーパー35でした。とは言え、 Panavisionカメラ(Panavision Panaflex Gold II, Panavision Panaflex Platinum : Panavision Primo Lensesで撮影されたので、この表示はこれでもいいのでしょう。 

 
 とは言え、『スーパー35』の規格を言葉で説明するのは困難なため、 サンプルを作ってみました。 
11-Film Format 35-70mm
     補足【
 C列・(a)=SDDS soundtrack, (b)=Dolby Digital, (c)=Analog soundtrack, (d)=DTS Time-code 】
『スーパー35 (Super 35)』・・・ひとことで言えば・・・サイレント映画時代のフォーマットです。(笑)
A①が標準的ネガを示しています。両側のパーフォレーション(コマ送り用のミシン目風の穴)に挟まれた部分を目いっぱい使い、 4個のパーフォレーションで1コマになります。 サウンドトラック部分も映像用に使用します。
  注:スーパー35はネガとしてのみ使用しますが、説明用に敢えてポジに変換したのがB列です。
C列は上映用のプリント例で、C①は昔の映画の標準アスペクト比で、 かつてのブラウン管テレビに対応します。
D列はスーパー35を3個のパーフォレーションでひとコマとする手法です。フィルムを25%節約出来、カメラの駆動音も静かで、そのままでも現在の液晶テレビやビスタサイズのアスペクト比に近く、使い勝手が良かったのでしょう。右端は「リンカーン」を撮影中のスティーヴン・スピルバーグ、4Kデジタルとフィルム版はスーパー35の1コマ3パーフォレーション(上図のD方式)でした。 そして、 どちらもデジタル音響が使えました。
Eは70mmにブローアップしたイメージです。 茶色部分は磁気式サウントトラックですが、 デジタル・サウンドが普及したため、35mmで70mm以上の音質が得られるようになり、 それが70mm映画終焉の始まりでした。
(簡単な説明を組写真にも記載しましたので、興味のある方は上の写真をクリックしてご覧下さい。)

なお、ジェームズ・キャメロン監督はこの"スーパー35"を1コマ当たり通常の4パーフォレーションで撮影したようです。フィルムを節約することの出来る3パーフォレーションを敢えて使わなかったのは、VHSビデオでの販売を視野に入れると当時のテレビのアスペクト比(4:3)に合わせる方が都合がよかったのです。そのため、スコープサイズの映画館で見る画面よりビデオの方が上下に多くの映像が見えることになりますね。(笑)
 【 但し、海中シーンの撮影だけはテクニスコープ "Techniscope"で撮られました。】  
(Panavision Cameraカタログからの基本機能についてのコメント)
Panavision offers a wide variety of ground glasses for the Platinum in virtually every format (anamorphic or spherical), including Super 35. The Platinum is available in, 2-perf, 3-Perf®, or 4-perf configurations to enable significant savings in film costs without compromising image quality. 
 
今回は、ブローアップ70mm映画の5作品についてのお話しでした。次号でも第3弾として『未知との遭遇』『インディ・ジョーンズ・シリーズ』『トップガン』『地獄の黙示録』などを予定しています。
映画ファンの皆さん、トリヴィアでの新たな情報に興味のある方、お待ちしています。
最後までお付き合い下さり有難うございました。  
 

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  • お願い:ブログに掲載する写真はスターの公式サイトは勿論、新旧を問わず”Pinterest" に参加の皆さんの
    協力を得ました。大変有用な検索サイトです。さらに、自分のPCに保存している多くの写真を使うこと
    になりますが、著作権等のチェックはほとんど不可能となっています。 そのため掲載に支障のある画像
    がある場合には、ブログの管理会社経由のご指摘によって善処する旨の表示をすることにしています。
    商業利用が目的ではないことから、関係者のご理解をお願いしたいと思います。 
    また、映画や楽曲の紹介については、YouTubeなどへリンクを利用しています。感謝しております。 
      
  • I have many images saved on my PC, but it is almost impossible for me to check copyright. 
    If there seems to be trouble in posting, please point out via the administrator. I will promptly do the best.
    Thank you everyone, especially who registered for Pinterest. 
    I also appreciate IMDb, Associated Press, YouTube and moon-city-garbage-agency.

大変ご無沙汰いたしました。何とか時間が自由に使える状況を迎えることが出来ました。 そして、2週間程かかりましたが、フィルム時代の映画技術編にたどり着きました。
技術編』と言っても、そんなに堅苦しいものではありません。私はこの道のプロではありませんからね。多くの映画を見て来て、私が不思議に感じたことや疑問に思ったことなど、スクリーンの裏側から解き明かしてみたいという好奇心から進めたものです。
皆さんが退屈しないよう、所どころに懐かしい映画のポスターなどを散りばめてみました。但し、ポスターの順番等には、特に意味はありません。では、どうぞお付き合い下さい。
 

【懐かしい70mm映画①】写真のクリックで拡大します。(2回目のクリックが標準の大きさです。)
②Lawrence of Arabia +
今回は、懐かしいフィルム時代の映画・・・特に大画面用の70mmフィルムで公開された映画を中心にお話しします。中でもシネラマD150等、若い人たちにとっては経験したことのない巨大湾曲スクリーンへの映写! そして、そのための興味深い技術面での工夫などにも触れてみたいと思います。 ところで、『大画面用の70mmフィルム』って何か変な言い方ですが、70mmというのは上映用フィルムの規格で、スクリーンの大きさを表わす訳ではありませんから、敢えてそんな表現をしてみました。 このブログで『グランプリ』👈に触れた号へはクリックを!
 

Pictureville Cinema(UK)
】 ピクチャーヴィル・シネマ(英国)    
① Cinerama Screen & Cinemascope
300席ほどの小振りなシネラマ劇場ですが、科学技術や映画文化等の保護や保存を目指す活動の一環として、その存在価値は非常に高いと思っています。
人間と比較してもそれ程大きなスクリーンではありません。とは言え、湾曲スクリーンが指定の細いテープで作られているので、本格的なシネラマ上映への意欲が感じられます。
    (スクリーン部分に細かい縦じまが見えます。これについては後で触れることにします。)
スクリーン全景・・・元祖シネラマの他、70mmのTodd-AOD-150Super-Cinerama も上映可能でしょう。(注:3台の映写機で上映するシネラマをここでは便宜上元祖シネラマ』としています。)
35mmのスタンダード版からワイドスクリーン版を上映するフラットスクリーンは、湾曲スクリーンの前に下りて来ます。 シネラマ・スクリーンとドレープ・カーテン ・・・  さらにフラットスクリーンがあっては音響面に支障が出るためスピーカー群も下りて来ます。
 このスピーカーは、Electro-VoiceTS9040D-LXのようです。こちらも趣味として興味のある部分です。細かいことが気になるのが…私の悪いクセなので・・・(笑)
ワイドスクリーン設置完了・・・音を通すための小さな穴が開いてますが見えませんね。
 
以上、英国 国立科学・メディア博物館National Science and Media Museum)にあるピクチャーヴィル・シネマの説明でした。〔補足:1992年~1993年にかけてブラッドフォードのライブラリー・シアターは、シネラマから70mmと35mm、さらには4Kデジタルまで上映可能な劇場に改装されました。 現在、3台の映写機を同期させての元祖シネラマ上映が可能な劇場は、ここピクチャーヴィル・シネマと米国の2館シネラマドーム (Cinerama Dome)シアトルシネラマ (Seattle Cinerama) の3館だけとなっています。〕
                                   【懐かしい70mm映画②】
 70mm D-150 Cinerama Posters
さて、今回のテーマのひとつ、半世紀以上も前の映画館の巨大スクリーンの登場は、テレビジョンの誕生とその家庭への普及に危機感を抱いた映画製作会社の対抗策として考えられたものでした。これは50年以上も前のことですから、若い方にはそんな理由は理解出来ないかも知れませんね。  IMAXを除けば、現在多くの映画館はそれ程大きなスクリーンを備えていない上、画面のアスペクト比(幅と高さの比)も、ハイビジョン(16 : 9)に近いビスタサイズがほとんど・・・これでは、映画館ならではの大画面で、しかも アスペクト比が2対1以上のスコープサイズの魅力が味わえません。 但し、大画面や横長のスコープサイズが、直接映画そのものの良否にかかわる要素でないことは言うまでもありませんね。
 

【D150用 多目的スクリーンでの画面比較】(参考:当時のスクリーン・システム営業用資料)
③D150用の多目的スクリーンでの画面比較 H552
上図は70mm "Dimension 150" 対応スクリーン・システムの使用で、フラットスクリーンやスピーカー群を別に揃える必要がない点(多目的)が売りの昔々の営業資料の一部です。 
 

初期のシネラマは、同期させた3台のカメラで撮影した3本の35mmネガフィルムから焼き付けた3本の35mmポジフィルムを同期させた映写機3台で巨大湾曲スクリーンへ投影するものでした。  また、音響用にはさらにもう1本の35mmフィルムを7チャンネル磁気サウンドトラックとして使いました。かなり大規模ですね。
こういったことに加えて、このシステムでの映画製作は、使用レンズをはじめとした撮影上の制約も多く、制作費が高額となるばかりか劇場側の設備投資も大変なものでした。
そこに登場したのが、『D-150, Todd-AO, Panavision70』といった70mmフィルム1本での大画面映画や35mmフィルムのワイドスクリーン映画のシネマスコープです。 
 

【大画面:フィルム時代の上映方式例】シネラマ、Todd-AO、D-150、シネマスコープ等
⑤photos furnished by Joe Kelly of D150
 ①のスクリーンに70mm映写機からを中心角120度の円弧で投影、そのイメージはSuperCinerama(スーパーシネラマ)Todd-AOD-150等の上映が出来ました。
 (参考映像・・・ Smilebox Cineramaで2001年宇宙の旅』イントロをご覧下さい。) 
 ②35mmフィルムのワイド設定のため、スクリーン③の上部と両サイドにブラックマスクが現れます。  がその投影イメージです。 CinemaScope Panavision等々、35mm映写機にフィルムの横幅を2倍に拡大するアナモフィックレンズを装着して投影します。 
 ④・・・費用面やいろんな制約から消え去る運命を背負った3台の35mm映写機を使った本格的シネラマ (Cimerama)についての説明図です(※但し、リンクはSmilebox版です。)
 上映に際しては、3台の映写機やサウンド用フィルム、各画像の明度や繋がり調整などの複雑なコントロールを必要としましたが、観客にとって未経験のその大画面は大変魅力的でした。 その魅力は映写機3台がそれぞれ湾曲したスクリーンの3分の1の範囲を受け持ち、横に並んだ3つの画像の繋がりを滑らかにするため、中央画面の両端と左右の画面にわずかな重なりを設定し、人の視角に近い146度をカバーする大迫力にありました。
 しかも、巨大湾曲スクリーンの映像は目を見張るほど鮮明で明るい映像だったのです。
 その訳は、普通の35mmフィルムの映画がパーフォレーション4個分の1フレーム毎秒24コマで投影するのに対して、パーフォレーション6個分を1フレームとし、これを毎秒26コマで投影する映写機を3台使用したことにありました。下の写真がそのイメージです。●John Mitchell提供シネラマフィルム映像 H700
※3本の35mmフィルムの映像をスクリーン上でひとつにつなぎ合わせます。 贅沢で良質な画像・・・納得出来ますね。
 右は大きさ比較用の35mmフィルム・・・再登場『砦の29人』(1966年制作)の画像を使いました。
※かつて私のアマチュア映画作りに協力してくれた友人(私の転勤で30年近く話も出来なかった)と先ごろ再会!
 40年も前に『砦の29人』はお気に入り ・・・ 音楽もいいよ、と私が言ったことを覚えていてくれたばかりか、砦の29人のDVDをプレゼントしてくれました。ハイビジョンで改めて見直しました。岐阜県可児市のKさん!どうも有難うございました。(^-^) 
 
  

この元祖シネラマ方式には、莫大な製作費等とは別に気になる欠点がありました。
それは、3枚の画面のつなぎ目がどうしても目立つことと、映像や音響が最も好ましい状態となるスウィートスポット(特別席)から外れるに従い画像が歪んで見えるということにありました。特に3つの画面を移動するものが不自然に見えるのは、大変気になる現象だったかと思います。
なお、 DVD化された元祖シネラマの映画はデジタル技術で補正されたこともあり、 視聴に支障がないものに仕上がっているようです。(デジタル技術での元祖シネラマの補正事例)
かつて、35mm版で『西部開拓史』を映画館で見た私・・・改めて見てみたい1本です。
西部開拓史の補正前と補正後の比較映像 補正後の西部開拓史の映像例です

【大画面:フィルム時代のスクリーン例】シネラマ、Todd-AO・・・工夫の数々
巨大なスクリーンへの投影には様々な困難が伴いました。特に、元祖シネラマのスクリーンには工夫が必要でした。中心角が150度の円弧ともなると、スクリーンに投射され観客側に向かうべき映像の明るさが、湾曲したスクリーンでは左右部分から相互に対向面を照らしてしまいます。これでは映像にかなりのダメージを与えます。明るい部屋ではプロジェクター画像が見にくくなるのと同じ現象です。
そこで、下の写真の通常の材質・形状を変えて、①②のような小さな穴の開いた幅2cm程のテープをルーバー状に張り、 光の反射がルーバーの裏側や客席に向くように調整しました。
そのため、客席からは見えないある角度では裏側が透けて見えます。
シルバースクリーンからシネラマの巨大湾曲スクリーンへの張替え作業をご覧下さい。
⑦Cinerama Screen 001-1
当初、70mm映写機1台での湾曲スクリーン使用を想定したTodd-AOやその改良型D-150も開発されましたが、120度程の広がりの映像が限界と判断されたのか、結果としてその後は120度までの湾曲スクリーンか大型フラットスクリーンを使ったワイド化の道に進むことになったようです。勿論、適正な補正をおこなえば、どちらへも上映出来たと思います。  
 

【シネマスコープ CinemaScope】 アナモフィックレンズの発明  Anamorphic Lens
一方では、元祖シネラマ映画と平行するように、35mmでのワイドスクリーン映画が20世紀フォックスから発表(聖衣  The Robe : CinemaScope・・・BGMがスターウォーズ、これはご愛敬) されました。その後、日本の映画館もワイドスクリーン化が進みましたが、当初はステージ幅の制限から上部をブラックマスクで覆って横幅を確保するなど、かえって迫力のない映像になったり、サイドのマスクから画面がはみ出すことも多く、 四角くても天井高いっぱいに映る映画に馴染んでいた私(子供時代)にはいまひとつ不満もありました。(笑)
下の写真③⑥シネマスコープ作品です。

また、シネマスコープ(CinemaScope)の上映は従前の35mm映写機に横幅を2倍に伸ばすアナモフィックレンズを装着すればワイドスクリーンに変身!.... でも問題もありました。
同じ映写機の光源を使って画面を拡大すると、当然ながら画面が暗くなります。  ほとんどフラットなスクリーン(若干の湾曲はあり)では、映写距離の伸びる両サイドで一層顕著になったでしょう。(かつて、映画館の映像を撮影したことのある私・・・経験済です。) (#^.^#)
アーク放電 (炭素棒) を利用した光源、その後登場したキセノンランプも改良され、光量増大も進みましたが、大変な高熱を発生することから、さらなる光量増は困難でした。フィルムが燃えたり溶けたりするのを避けた結果、昔の古い映画館では上映中の館内を真っ暗にして、暗い画面をカバーした!?・・・考え過ぎでしょうか?
現在の日本では、消防法等の厳しい規制によって誘導灯は勿論、転倒防止用に座席下の客席誘導灯も基準に従い常時点灯しています。(停電時も一定時間の点灯を規定しています。)

もうひとつの対応にスクリーンの表面加工がありました。(下図)   しかし、汚れた時でも映画館側ではメンテナンスが出来ない等、本家米国の館主もこの設置を敬遠したようです。
スクリーンの表面加工・・・プロジェクターで映画等を鑑賞される方は、いろんな表面加工の製品を検討されたかと思います。(もう、使っていませんが、私も数種類のスクリーンを持っています。)

【懐かしい70mm映画③】そして、35mmのワイドスクリーン映画
⑥西部開拓史 聖衣 その他
西部開拓史は元祖シネラマによる上映もされましたが、その後、湾曲スクリーンへの上映は70mmフィルムによるシネラマ・・・ 多くはスーパーシネラマ方式 (Super-Cinerama) やほぼ互換性のあるD-150での上映となりました。また、通常のスクリーンで対向面への反射の影響を抑えること等から、最大でも120度までの円弧となり、フラットスクリーンでの上映を含め、アナモフィックを使わない70mm映画のほとんどは 2.2:1 のアスペクト比となりました。
なお、ワイド化にアナモフィックレンズを使う35mmでは、70mmオリジナル映像の天地を切り取り、2.35:1で上映されるのが一般的でした。
そして、フィルムの性能向上により、逆に35mmフィルムからの70mmブローアップ版も多く上映されました。掲載した映画のポスター下部のコメントには、オリジナルのネガフィルム情報等があります。)
 
                                   【懐かしい70mm映画④】35mmネガフィルムで高画質70mm・・・スーパーテクニラマ
⑨2017.11.6⑧遠すぎた橋 スパルタカス H700
かつて、フィルム時代には70mm映画というだけで多くの観客が映画館に足を運びました。
上映経費が高額な70mm・・・それでも、当時は採算がとれるくらいの集客が出来ていたと思います。私がたまに見に行った時のほとんどが満員に近かったことを記憶していますので。

そして、70mm映画の製作費を抑える手法のひとつが35mmフィルムからの70mmへのブローアップでした。軽量ながらも高性能35mmカメラの機動性を活かして撮られた70mm映画、ポスター写真下に簡単な情報を載せました。これらの多くは、アナモフィックレンズを装着したパナビジョン (Panavision) カメラが多く使われ、テクニカラー・システムのプリントと共に70mm映画は、絶頂期を迎えていました。
そんな手法が使える改良を重ねた優秀なフィルムが出来る前は、当然ながら大型フィルムの画質が優っていました。そのような状況での発想の転換!・・・これを35mmフィルムで可能にしたのが、ビスタビジョンテクニラマTechniramaでの撮影システムでした。
(追記:ビスタビジョンで撮られた最初の映画は『ホワイト・クリスマス』White Christmas です。2018年9月30日号では主演のビング・クロスビーやローズマリー・クルーニーに触れています。) 
 

フィルムカメラ時代を経験した方は、35mmのスティルカメラにライカ版とハーフサイズがあったことをご存知かも知れませんね。 35mm映画はハーフサイズで撮影されて、上映もハーフサイズでした。一方、ビスタビジョンテクニラマは35mmフィルムを横に走らせてライカ版として撮影し、これを縦走行に変換、35mmに縮小プリントしたり、元の映像の上下をトリミングして、縦走行の上映用70mmフィルムにプリントしました。
なお、スーパー・テクニラマウルトラ・パナビジョンでは、大判ネガの撮影機にアナモフィックレンズを取り付け、ここから70mmへのプリントで一層のワイド化も可能でした。
   (注:映画ポスター写真下部のコメントに、35mm (horizontal 横走行) neg (ネガ), とあるものがこれに該当、
           35mm (
anamorphic) neg, は縦走行の撮影で横幅が半分に圧縮されたもの・・・を意味しています。)

【懐かしい70mm映画⑤】VistaVision, CinemaScope 55, & 35mmのBlowup 70mm
④王様と私  etc
ビスタビジョンやテクニラマの撮影システムは、それまでの35mm映画のフィルムは縦走行という固定概念を脱却した撮影手法だったことは、前項でお話ししました。
そして、たびたび触れてきたように高性能フィルムが手に入るようになると、オリジナルのネガ35mm、上映は音響面も考慮した70mmの立体音響!という選択肢も出来ました。
しかし、多くの映画館は70mmの上映には対応しておらず、ましてや巨大湾曲スクリーンを備えたシネラマ劇場は大都市に限られ、日本国内でも数えるほどしかありませんでした。
元祖シネラマの新作が製作されなくなれば、 シネラマ用の巨大湾曲スクリーンを持つ劇場は、他館との差別化を図るためにも、多くの70mm作品をシネラマとして上映する必要があり、これは海外でも同様でした。勿論、ブローアップ70mm版の多くも、その対象となります。

『では、さっそく上映しよう!』・・・なんて簡単なことではなかったのです。 解決すべき技術的な課題がいくつかありました。
3台の35mm映写機で投影した元祖シネラマの湾曲画面(横幅は多少狭くなります。)に1台70mm映写機で投影すれば、シネマスコープでも触れたように画面が暗くなります。
勿論、70mmでのフラットスクリーンへの投影でも光量は重要な要素です。オーディオ趣味でいうダイナミックレンジは映像でも大切です。大きな音から小さな音まで・・・映像で言えば明るい画面と暗い画面・・・特に暗さの忠実な再現は、時に映画にとって大変重要な映像表現のひとつです。光量が十分確保出来ない劇場では、暗闇のシーンは見えにくくなるばかりか闇にかき消されてしまいます。嘘のような本当の話として、昔、光量が十分でない劇場での白黒映画の上映用に、ポジを淡く仕上げて配給するなんてこともありました。コントラストやグラデーションの低い映像・・・これでは、映画を楽しめません。(下は参考画像です。)
逆さ虹(環天頂アーク) 2013
自宅近くで撮った『逆さ虹』の映像を使って加工しました。 どの画像が良いかということではありません。 映像表現にどの部分を重視するかによって、どれがより適しているか・・・という視点です。①のように淡いフィルムでは、映像にメリハリがありません。光量不足の③は暗部が表現できません。仮に、柵の向こうに猫がいたら①②では見えるかも知れませんね。
猫が不要なら③は迫力があると感じるかも知れません。画像の明暗・濃淡の参考でした。
【参考:CGでの画像修正例等をE.T.の1982年オリジナル版と20周年記念2002年版で比べてみましょう。
 なお、自転車での逃走を阻止する警官隊・・・子供相手に銃を構えるなんて!というオリジナル版への批判に
 対応するため、高額な費用をかけたCGで銃を無線機に替えています。その他にも注目してご覧下さい。】

明るい画面のためとは言え、高熱を発する光源の増強は、ランプハウス等の冷却システムを強化出来たとしても、直接フィルムへ照射される熱でのダメージはゼロではありません。
フィルムが焼き付いたり溶けたり・・・これは初歩的な問題ですからフィルムのパーフォレーション等の損傷を事前にチェックすることで、映写機の空転は回避が可能でしょう。でも、光源の強化だけではフィルムへの熱量が増加・・・心配です。

それ以前からも映像の明るさ向上への工夫は、35mm・70mm共に映写機側の改良がなされて来ました。ここでも発想の転換がありました。いずれの映写機でも1秒間に24コマを間欠的に投影することは、このブログでも触れて来ました。
(但し、元祖シネラマは毎秒26コマ、当初の70mmは毎秒30コマでした。その後、70mmは毎秒24コマが標準となりました。)
そこで、考えられた工夫とは・・・ 1コマの画像が停止している間の光量を増やしてはどうか、 また、照射量が増えれば、その熱でフィルムが反ったりするが・・・等の問題点を検討し、その対策が講じられました。下図は http://graumanschinese.org/projection-2.html 提供です。
●明るい映像への工夫 DP70のシングルブレードシャッター
照射量増加によるフィルムへの熱 ・・・  これは、一層高速となった回転するブレードに送風機の役割を持たせて、冷気をフィルムに吹き付けるような工夫もなされました。
これらの動画は "graumanschinese.org" でご覧頂けます。当初上図 改良後35mm上図 改良後70mm上図

さあ、これで巨大湾曲スクリーンで70mmの大作が鑑賞出来る! いいえ、まだ確認する項目があります。スクリーンと映写室の位置関係が大変重要なんです。 
世界中の多くの映画館では、映写室の位置が画面中心から上にずれていました。仮にあなたが特別席に座って、スクリーンの左右上下の中心辺りと向かい合っているとしても、かなり上の映写室から投影された映像を見ることになるかも知れません。湾曲したスクリーンでも高さは概ね同じですが、このブログの写真でも分かるように、いかにもシネラマらしく中央に向かって滑らかに上下が縮んで見えます。美術の授業で学んだ透視図法そのものですね。

これは簡単に実感することが出来るのでやってみましょう。チラシなど長方形の紙の両端を持って湾曲させ、顔の前で近づけたり遠ざけたりしてみて下さい。同じ高さの紙がシネラマ画面になります。私たちは高さが同じと分かっているので、小さく見えるのは遠くだから、大きく見えるのは近くだからと判断します。しかし、映写機のレンズを通して放たれた光線はスクリーンに向かって広がって行きます。 上下が縮んだように見える中央部への映像も、遠慮なく拡大していくため、中央辺りでは上下がスクリーンからはみ出てしまうのです。
映画館によって、映写機からスクリーンまでの距離や映写角度が異なるため、それぞれ個別に対応することは大変です。この現象を少しでも抑えるために、特別なアパーチャマスクや特殊な補正レンズを貸し出すほか、フィルム自体に補正を施すことも必要でした。

8mm映画から入った私の映画趣味・・・家庭では操作面から背丈を超える高さからの映写は現実的ではなく、私の場合、概ねスクリーン中心部の高さに合わせて映写していました。
シフト機能等、いろんな調整が出来る現在の液晶プロジェクターと違い、8mm映写機本体には前脚の上下、ズームとフォーカスの調整以外出来ないため、これが最良となります。
 (その雰囲気が少し分かる写真がこのブログにあります。’16/2/27の2枚目のオーディオ室写真右端の
  キャスター付
映写機専用台を中央に移動させて映写していました。)


【 湾曲スクリーン上での投影映像の変形 】補正・・・悪戦苦闘
これらの画像、スクリーンの湾曲具合がよく分かるものを選びました。スクリーンの高さは同じなのに、湾曲させることで一層奥行き感が表現出来そうですね。
では、この項のテーマについてのお話を進めていきます。説明用の写真のひとつはTodd-AOで撮影された70mm作品『サウンド・オブ・ミュージック』(フラットスクリーン)の画像を使って、私が作成したもので、実際のフィルムとは違う点をあらかじめご承知下さい。
⑬2017.11.6●※todd-ao-portugal H700-1
多くの劇場は、客席後方の上部に映写室を備えていました。そのため、フラットスクリーンに投影する映像は台形状に下部が拡大します。これは、スクリーン自体を後方に傾斜させることである程度の補正が可能なため、中小規模の映画館の多くのがこの方法を採用していたようです。目の錯覚もあり、慣れれば正常に感じるようになっていたのでしょうね。
しかし、映像がスクリーンからはみ出したり、逆に映っていなければ・・・ もはや錯覚に期待出来るレベルではありません。(以下、光学レンズ関係には触れないで分かりやすい説明だけにします。)

(写真中央)は、理想的あるいは許容範囲の映写角度でフラットスクリーンへ投射した時のイメージです。 65mmフィルムのネガから70mm上映用フィルムに密着プリントが可能で光学的に最も無理のない方法です。 球面レンズ(Spherical Lens) を使用する最も一般的な70mm映画の上映方法で、おそらく皆さんの多くがご覧になった形式です。

湾曲スクリーン正面からの投影イメージで、正にシネラマ、Todd-AO、D-150を最良な状態で上映出来ます。しかし、①のフィルムをそのまま映写するだけでは不満が残ります。
それは、シネラマの欠点で触れたように、中央辺りの上下部分が切り取られてしまうことと、 スウィートスポット(特別席)から外れるに従い画像が歪んで見えるということです。(改めて私が作った画像を見て下さい。)
①と②を比べると、画像全体の構図は同じなのに、②では両端(バスケットにご注目!)に向かって画像がやや縮まっていることが分かると思います。
斜めから投影された映像は、スウィートスポット以外の席の対向面では伸びて見えます。
また、左右に移動するものは、この部分で速度が一瞬上がって見えます。 そこで、最終的な補正として、スウィートスポットとのバランスも考慮してこの形を設定したようです。
但し、ここでは投影した映像の歪みのイメージを説明することが目的のため、映写機のレンズ等での補正機能が必要としても、説明は割愛させて頂きます。
 映写機のアパーチャマスクは、おおよそこのイメージ画像の形だったようです。

の補正はとんでもないものです。説明のために6枚の画像を用意しました。  説明用とは言え、作成には苦労しました。(笑) また、ここでも光学系レンズ等での補正は省きます。
 特許を取った複雑な補正方法・・・とても私では説明しきれませんので、ご了承下さい。


かつて、 70mmを上映してきた世界中の大劇場でも、 その多くの映写室はかなり上方に設置されていたようです。そのため極端な場合、 フィルム①をスクリーンの両サイドに合わせて投影すると映像の中央上部はスクリーンの上部まで届かず、下部はスクリーンをはみ出してステージの床に投影されてしまいます。③の補正は、その逆のプリントを作り、スクリーン上で補正しようというものです。両サイドの圧縮は必要だったと思われますが、 フィルム前のアパーチャマスク・・・どんなものだったのか、見てみたいです。
 そして、これでうまく投影出来たのでしょうか? なんだか気になります。映画館では、映写レンズ等の工夫や苦労話なんて、一度も聞いたことがありませんでしたが・・・。 
 なお、②③ともイメージ画像は説明用のため誇張気味ですので、ご承知下さいね。
※どうしても特許の内容を知りたい方のために、発明者 : ブライアン・オブライエン博士の特許PDFと光学系の補正にも触れた新たな湾曲スクリーンへのアイデア in70mm.comから "Compound Curve Multi-format Screen Design: Ideas and Concepts" をご紹介しておきます。

映写室の様子・・・映写機の設置角度から、かなり下方にスクリーンがあることが分かります。
●Projection rooms H500
いろんな工夫があったことで、皆さんが大画面の映画を楽しむことが出来たのでしょう。
こんな問題を解決するのが仕事だったら ・・・大変だったでしょうね。ここでもプロでなくてよかったと、つくづく思っています。それにしても、技術者ってすごい!ですね。
 
【懐かしい70mm映画⑥】Todd-AO, Panavision 70, .... 驚きのBlow-up 風と共に去りぬ
 posters
これらも、いろんなバージョンで上映された作品ですが、特に『風と共に去りぬ』は1939年の作品・・・何と戦前に製作された映画です。日本では、映画は白黒が当たり前の時代に(日本での最初の長編カラー作品は、1951年にフジカラーで撮られました。) 米国ではこんな超大作がカラーで作られていたのは驚くべきことでした。戦後生まれの私、当然ながらリバイバルを70mmの大画面で見ました。35mmフィルムから70mmへのブローアップ ・・・ この手法はリバイバル上映の時期 (1967年頃)には特別なものではありませんでした。
しかし、これが一般的には退色が進んだと思われる戦前 ・・・ 1939年のネガから作成されたとは思えない驚きの映像でした。テクニカラーの優秀さを実感した映画のひとつです。
※「風と共に去りぬ」は、3本フィルムカメラ(Technicolor Three-strip camera) で撮られました。 光の三原色の各フィルター(赤・緑・青)を通過した光を3本のモノクロ・ネガフィルムに同時に記録するもので、ネガカラーフィルムに比べても劣化が少ないため、その後のテクニカラー・ダイ・トランスファー・プリントの製作での色彩の微妙な調整も可能で、美しい画像を永く残せました。
●映画専門誌のひとつ H1000
テクニカラーシステムは上映用プリント作成のため、 3本のネガからマトリックスフィルムを作成するなど高額で、
他社から以前より格段に改良されたカラーフィルムが提供され始めると、1970年前後から使用が減少し、やがて使用されなく
なりました。
なお、当初は撮影に3本の三原色に撮り分けするモノクロームフィルムを使用していましたが、撮影時のコスト削減や機動性を
重視し、撮影はイーストマンカラー等の1本の多層式発色フィルムを使い、その後にテクニカラーシステムの三原色の3本の
マトリックスフィルムを作り、これにそれぞれ三原色染料を吸着させ、ポジフィルムに印刷するように転写するものでした。)
さらに、米国映画界では得意分野のマルチトラックへの音響の見直しを含めて、古さを感じさせないものでした。でも、ワイド化のために画面の上下で40%がカットされたこの映画、映画館で元の状態(デジタル修復後でも勿論OK)のままを見たいと思っています。

【懐かしい70mm映画⑦】
●※海底世界一周 H700
今回掲載したポスターの70mm映画には、35mmでのワイドや70mmフラットスクリーンでの標準的な上映の他、スーパーシネラマ、D-150などで公開されたものがあります。 前項の風と共に去りぬも、ある時はスタンダード、ある時は球面レンズでの標準的な70mmワイド上映、また、ある時は70mmD-150などのバリエーションがあったようです。このことは、当時の映画館の広告表示がそのようになっていましたので・・・。

また、ごく最近 (2015年) 、キル・ビルのクエンティン・タランティーノ監督によって70mmでヘイトフル・エイト(The Hateful Eight)が制作されました。 この撮影は65mmネガを使うウルトラ・パナビジョンだったのです。そんなカメラがまだ使えたことにも驚きましたが、あのタランティーノ監督の70mmフィルムでの上映へのこだわりと、これを実現した熱意に対して、驚きを超えた敬意を払いたいと思います。

もうひとつ、IMAXとPanavision カメラで65mmフィルムを使用し、一部が70mmフィルムで公開されたダンケルク Dunkirk (2017年)、これは今年のことなんですね。 
監督はバットマン新シリーズ『バットマン・ビギンズ』『ダークナイト』のクリストファー・ノーランです。 日本国内では、ごく一部の劇場で35mmフィルムで上映されたようですが、大型フィルムでの制作にこだわったノーラン監督には、IMAXの大画面は別としても、少々残念な劇場環境かも知れませんね。
そう言えば、この映画で使われた大型フィルムの撮影機にはハッセルブラッドやMAMIYAのレンズも装着されたようです。 大型フィルム時代を経験した私には、どちらもお馴染みの製品ですから・・・・やはり懐かしい。

【懐かしい70mm映画⑧ そして、最新の70mmフィルム映画2本】
⑱2017.11.6●※Song of Norway H700 1970
現在のデジタル・シネマは解像度や色彩等の映像面での向上は言うまでもなく、音響面でもかつてのフィルム映画館の音響を超えるようになっているかも知れませんね。でも、音響面での評価は映像の比較のように、そう簡単ではない!?・・・ そうです。このブログでも度々お話して来ましたが、良いソフトと立派な装置があっても、それだけでは必ずしも良い音や音場で再生できるとは限らないのです。  オーディオ関係に興味のある方は、このブログの『オーディオ趣味編をお訪ね下さい。ブログのPRです。(笑)

ところで、1970年以降、映画館の入場者数はほとんど増えていません。テレビの普及や高画質化、さらには娯楽の多様化が進む中、自宅で簡単に映画鑑賞が出来るレンタルビデオ・・・等々、これに対抗する映画館のあり方も変化して来ました。大劇場は改装や建て替えで、複数のスクリーンを持つシネコンへと移行しています。  良い映画を大勢の人に見てもらいたいのは、私の願いでもあり大歓迎です。良い映画は・・・フィルムとかデジタルとかに関係なく楽しめると思えるようになって来ました。 そして、入れ替え制でなければ、少々追加料金を払ってでも丸1日見ていたいですね。

【昔の映画の割引券】・・・お陰でお気に入りの映画を何度も見ることが出来ました。
●※映画割引券 H700
今回は、懐かしいフィルム映画、特に70mmを中心にお話して来ました。長いお話にお付き合い頂きまして、どうも有難うございました。
なお、 このブログにはシネラマ映画70mm映写について少し触れた号もあります。
をクリックすればその号に飛びますので、どうぞお訪ね下さい。
〔 70mm映画35mmから70mmへのブローアップ映画👈)へもどうぞ。〕 
 
また、近いうちにオーディオ趣味続編・・・そうでした、 ハイレゾにも触れたお話をしようと思っています。今回もご来訪頂き有難うございました。

(お断り:シネラマやD150用のスクリーンを備えた劇場は、今や海外でもほとんどなくなり、日本には1館もないと思います。そのため、説明用の写真等の著作権などの確認も困難で、万一にも本ブログへの掲載に支障があるようでしたら、管理者経由で
ご指摘下さい。速やかに善処させて頂きます。)
謝意:この項目をはじめワイドスクリーン関連の画像等は、以下の情報を参考にさせて頂きました。お礼を申し上げます。

  http://www.widescreenmuseum.com/ ,   http://www.imdb.com ,   cinematreasures.org,   IN70MM.COM ,                  Graumanschinese.org ,   http://home.earthlink.net/~stevekraus/cinerama.html,   http://incinerama.com ,  
  https://www.scienceandmediamuseum.org.uk/cinema , 
  http://www.film-tech.com/warehouse/index.php?category=3 ,  cinematheaters ,
なお、日本語の丁寧な説明で分かりやすいサイトもあります。→ http://www.tok2.com/home/rionawide/index.html

Notice : Currently, theaters with screens for Cinerama and D150 are almost gone in the world, and I think that there is not one in Japan, so it is difficult to check the copyright of explanatory pictures and so on to this blog.  If there seems to be trouble in posting, please point out via the administrator.  I will promptly do the best.
Acknowledgments: For the widescreen-related images etc., I referred to these information above. 
I would like to say thank you very much.

【ジュリー・アンドリュース  Julie Andrews の魅力】
※ Julie Andrews and Dog H702

前回は、10代初め頃には生まれ故郷で英国BBC放送(日本のNHKに相当する公共放送局)のレギュラー番組への出演、米国では歌やダンスが欠かせないブロードウェイ・ミュージカル、また、歌も踊りもないヒッチコック監督のスリラー映画にも出演・・・等のお話でしたね。
確かに、彼女には観客を楽しませる才能があると思います。笑いをとるコメディも大丈夫という印象を私が持ったのも、いろんな出演作で見せる彼女の表情や動きに、演技以上の何かを感じていたからです。 おそらくそれは、演技は勿論、歌やダンスへの努力の積み重ねによる自信に裏打ちされた彼女の心の余裕から生まれるものなのでしょう。そして、その基礎となったのが、観客の反応が即座に判るブロードウェイでの長い経験だと思います。

では、ジュリー・アンドリュースの一面って・・・コメディエンヌ!? まずは証拠のひとつをご覧下さい。 一人三役のバラエティ番組・・・かなり昔の映像で不鮮明ですが、この際、画質や音質には目をつむって・・・おっと、耳もつむって、そんなジュリーをお楽しみ下さい。

卑怯者の勲章 The Americanization of Emily (アーサー・ヒラー監督 1964年 MGM映画)
※ The-Americanization-of-Emily 卑怯者の勲章 H700
卑怯者の勲章は、第二次世界大戦も終わりに近くなったノルマンディ上陸作戦で、無意味で危険な任務を命ぜられたことで起こる戦争ラブコメディです。(ジェームズ・ガーナー主演)
戦争が怖くて嫌でたまらず、危険が少ない任務を求める臆病なアメリカ海軍士官 マディソン少佐役のガーナーと名誉や伝統を重視する英国軍人 エミリー役のアンドリュース、彼女は彼の臆病なところがどうにも気に入りません。 まるで異なる価値観を持つ二人!   しかし、そんなマディソンの人柄に惹かれはじめるエミリー。そこに、マディソンへのとんでもない任務が! そして、銃弾の飛び交うノルマンディの戦場で足を取られてバッタリと倒れ込んだのを "勇敢な戦死"とされ、軍隊の広報活動によって英雄に祭り上げられてしまった。
マディソン自身は自分をドイツ軍の砲火に怯え、逃げ出したことで命拾いした卑怯者と恥じている。これに耐えかねて事実を公にしようとするマディソン少佐(チャーリー)、一方、マディソンを愛してしまった名誉と栄光を重んじるエミリー・・・この後、どうする?
 (※ 私のコメントは、以前にもお伝えしたように映画のあらすじを述べるものではありませんので、ご承知下さいね。)
エンディングについては、映画を見てもらいたいので言わないでおきます。 ヒントは、原題の"The Americanization of Emily"・・・エミリーのアメリカ化。 エンディングは意表を突いたものでしたが、皮肉を込めた反戦映画と言われたこの映画が、由緒ある賞にノミネートされたのもうなづけます。でも、コメディ!として分類されているんですよね。

それと、もうひとつご紹介したいのが、この映画の挿入歌でジャズ・スタンダードの名曲となっているエミリー Emily(ジョニー・マンデル Johnny Mandel 作曲)です
フランク・シナトラはじめ多くの歌手やジャズ・ミュージシャンが取り上げていますが、ここでは映画のシーンを織り込み、ジャック・ジョーンズでお聴き下さい。(※ジョニー・マンデルは同年公開の『いそしぎ』 The Shadow of Your Smile の作曲者で、アーサー・ヒラーは『ある愛の詩』の監督です。)

また、この映画はジュリー・アンドリュースにとって、唯一の白黒映画です。そして、この映画で共演したジェームズ・ガーナーも彼女同様、この作品がお気に入りだと話し、その後、二人は映画版『ビクター/ビクトリア』Victor Victoria (1982年 MGM映画)とテレビ映画の『One Special Night』(1999年放映)で共演していることは前回でも触れました。
なお、前年1963年に公開された『大脱走』でジェームズ・ガーナーと共演したジェームズ・コバーンも同僚士官として出演しています。(コバーンと一緒のノルマンディー上陸シーンの撮影中、ガーナーは肋骨を2本折っていますが、不幸中の幸いにもその日が撮影最終日! でも、そのお陰で治療に専念できたのかは・・・?です。)

モダン・ミリー Thoroughly Modern Millie (ジョージ・ロイ・ヒル監督 ユニバーサル映画 1967
※ 1967 julie-andrews-thoroughly-modern-millie 001
これは、ストーリー無視で楽しめるミュージカル! ジュリー・アンドリュースダンス、それに1920年代のモダンな彼女の衣装も見ものです。(※ダンスと衣装・・・メイキング映像です。)
この時代は "Roaring Twenties" (狂乱の20年代)と言われ、1929年ウォール街の大暴落までの活気ある時期でした。田舎から憧れのニューヨークに出て来た、やる気満々のミリーを中心に繰り広げられるドタバタのミュージカル・・・明るく元気な女の子が、さらに徹底的にモダンガールに変わっていきます。メリー・ポピンズやサウンド・オブ・ミュージックのジュリーとは、また違った魅力があります。その一部を写真で紹介しますので、是非DVDで見て下さいね。なお、監督のジョージ・ロイ・ヒルとは、前年公開の『ハワイ』でも一緒に仕事をしています。 そして、ヒル監督と言えば『明日に向かって撃て!(1969年公開)』『スティング(1973年公開』『華麗なるヒコーキ野郎(1975年公開)』などの作品で有名ですね。 (※石原裕次郎が出演したのは『素晴らしきヒコーキ野郎』ですから、お間違え無きように(笑)。)
※ Thoroughly modern millie  ②-1
※『モダン・ミリーは米国の一部劇場では6チャンネル・ステレオ音響の70mmフィルムで上映されました。撮影が35mmネガ・フィルム!ということは・・・当時、ミュージカル映画等を本格的な立体音響で上映する手法とつとして、35mmから70mmポジ・フィルムにブロー・アップ(拡大プリント)して6本のサウンドトラックを確保したのです。また、35mm映写機の劇場用には、光学式モノラル付き磁気式4チャンネル・ステレオのプリントがリリースされました。磁気再生機器に、万一トラブルが発生した場合でも取り敢えず音は出せますね。(笑) その後、音響はドルビーシステム、さらにデジタル化!もう70mmでなくも・・・。
撮影時に大型ネガフィルム (65mm)を使った『サウンド・オブ・ミュージックとブローアップの70mm版の『モダン・ミリー、あるいは、35mmのリリースフィルム同士であっても、70mmからの縮小版と35mmで撮影されたものとでは、画質に差が出たかと思います。一般的には前者が有利です。(モダン・ミリーが日本で70mm版で上映されたかは、当方に資料がないため不明です。)
 
【映写室・・・懐かしいフィルム映写機あれこれ35mm・70mmフィルム・・・ちょっと長い道草をします。
35mm版と比べ、高額な70mmプリント・・・ロードショーが終われば、日本に限らずその後は特別の事情がない限り、元々70mmの旧作品も35mm版で上映することが多かったようです。
観客数増大を図るためとは言え、70mmと35mmの映写機をそれぞれ揃えるのは、設備費や設置スペースの点でも大変ということから、フィルム走行部分の部品交換で両方のフィルムが扱える映写機もありました。しかし、映写技師さんの35mm/70mm切り換えやフィルムセットの作業は、実際に横で見ていた私には冷や汗ものでした。その理由・・・その日の映画は70mmと35mmの2本立てだったからです。わずかな時間での作業!次の映画を予定通りスタート出来るのかしらと・・・初めて見る複雑な作業の先が見えない素人の私が持った不安は分かりますよね。 でも、さすがに映写技師さんはプロ! 何事もなかったかのように次の映画が始まりました。
※その時の映画はスティーブン・スピルバーク監督作品『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(Indiana Jones and the Temple of
Doom) 35mmネガから70mmへのブローアップ・プリント、そして、もう1本がスポックを演じるレナード・ニモイの初監督作品『スタートレックⅢ ミスター・スポックを探せ!』(Star Trek Ⅲ: The Search for Spok) 35mmプリントでの上映でした。(1984年)

それから数年の間に、フィルムセットの回数を減らすため、数巻をつないだ長尺のリールをセットしたり、最終的には映画1本を全部つないで、円盤状のテーブルからフィルムを送り出し、映写後は別の円盤に巻き取る等の改善がなされて来ました。フィルム時代に映画三昧の映写技師っていい仕事ですね、なんて言おうものなら苦笑いしながら否定されましたが、何でもボタンひとつのデジタルの時代・・・今では映写室も様変わりしたでしょうね。最新のデジタル映画館の映写室・・・残念ながら私はまだ見ていません。

【少しの間、 フィルム映画時代の技術のお話しをします。】・・・興味のある方はどうぞ。
※①H700 Phillips-DP70-dual-gauge-35&70mm-projector
左端は35mm版『大地震』(センサラウンド再生)の上映前の映写機(私が撮った写真です。) 当時は、それぞれ1巻のフィルムをセットした2台の映写機を交互にに切り換えて上映しました。セットしたフィルムが終わりに近づくと、スクリーン上に現れる映写機切り換えの目印を合図に手動で切り替えていましたが、その後ほとんどの映画館で、Changeover Systemという自動切換装置を使うようになりました。なお、大地震の音響効果センサラウンドの概要本ブログ 2016年3月19に少々述べています。
  

と同じ標準的なリールの映写機。 はフィルム・セットや映写機の切り換え回数を激減させた大型リールを追加装備した映写機。標準リールのカバーも残っています。但し、リールの大小にかかわらず、1巻が終了するたびに巻き戻し作業が必要です。また、こんな巨大リールに巻いたフィルム・・・映写機にセットするのは専用のリフターを使えますが、配給会社にこのままでは返却出来ないかと思います。(笑) 数巻のフィルムを1本に繋くごとで上映時が楽になる代わりに、映写技師は上映前にフィルムを繋ぐ作業と上映期間終了時にこれを切り離して元通りにする作業が必要になります。

はひとつの映画を丸ごと1本につないで、しかも巻き戻し不要のプラッター・システムを使った映写機です。 シネコンのような同じ建物内では、1本のフィルムで同じ映画を複数のスクリーンに上映することも可能でした。フィルムが次の映写機に届くまでに多少の時間差はあるものの、大きな劇場での収容人員分を小規模でも複数劇場で同時上映することで確保できますね。
この手法が日本でどの程度利用されたかは知りませんが、フィルム時代の技術面からのお話としてお聞き下さい。
⑥⑨は、1台で35mmと70mmの両方のフィルムを映写できるフィリップスDP70です。 は本機のマニュアルの一部で、光学式サウンドトラック35mmフィルムのセットを
破線- - - - 、磁気式のフィルムを実線で表しています。 従って、では35mm光学式のフィルムがセットされていることも分かります。

の上段の35mmフィルムはチャールトン・ヘストン主演の『十戒』、下の70mmフィルムはオードリー・ヘップバーン主演の『マイ・フェア・レディ』がプラッター・システムにセットされています。そして、70mmが先に上映されることも分かります。
このシステムでは、内側からフィルムを引き出して映写機に送り、映写されたフィルムは別の円盤の中心部に巻き取られるため、従前のような巻き戻しは必要ありません。 上映中は、どちらの円盤もフィルムの速度に合わせてゆっくり回転(巻き取り側には張力に滑り機能を持たせてフィルムの損傷を防止)しています。昔のカーステレオやカラオケで使われていた8トラック・カートリッジのエンドレステープを思い浮かべた人! かなりご高齢ですね!?  エンドレスかどうかは別にして、発想は同じです。よく考えたものですね。えらい!
そして、デジタル化された映画館では、
そういった機器どころかフィルムも不要となりました。 映像や音響等のデータさえやり取り出来れば、同じ建物内のシネコンは勿論、隣り町の映画館でも同時上映が出来ますね。・・・そうか、将来、自宅の再生機器にデータを送ってもらえれば、小規模な映画館になりますね。 エッ? 何を今さらって? デジタル放送やインターネットでの映画配信、前からやってる? な~んだ! もう現実なんだ !!  これからもっと、しかも一気に進歩するでしょう。
(※テレビの映画劇場・・・勿論有難いですが、ノーカット版でなければ、やはり不満が残りますね。2時間を超える映画がCM付でほぼ2時間に収まってる多くの民放地上波デジタル放送・・・一体どこをカットしたんだ? ディレクタース・カットなら許せるけれど・・・と言いたい映画ファンの私です。) 

スター!  STAR!】(ロバート・ワイズ監督 1968年公開 20世紀フォックス映画)
※H700  Star Julie for net
この映画でジュリー・アンドリュースが、サウンド・オブ・ミュージックで一緒に仕事をしたロバート・ワイズ監督と、再び楽しいミュージカルに取り組んだことは嬉しいですね。
しかも、撮影は前作同様、65mmネガ・フィルムを使うTodd-AOシステム・・・そして、上映は70mm6トラック立体音響! 但し、70mmが上映が出来ない映画館には35mm版をリリース、というのは、他に選択肢がないので当然ですが。
ロバート・ワイズ監督にはウエスト・サイド・ストーリー(1961年):撮影は65mmネガのSuper Panvision 70での70mm映画砲艦サンパブロ(1966年):撮影は35mmネガのスコープサイズから上映用70mmにブローアップ、同じくブロー・アップ70mmのスター・トレック(1979年)といった作品があります。

また、スター!には、おそらく皆さんもご存じの『ランボー』シリーズで、シルベスター・スタローン扮するランボーの元上官トラウトマン大佐役のリチャード・クレンナ Richard Crenna も出ています。
私の映画鑑賞は、こういった共演者側から俳優たちの繋がりを見ていくのも楽しみのひとつです。ランボーの1作目で、ランボーに好意的な(憧れに近い)感情を持つ地元警察の若い警官ミッチ・・・テレビのCSI:マイアミホレイショ警部補役のデビッド・カルーソ・・・なんて感じです。 但し、それも2回、3回と見ないと気付かないこともあり、これが出来ない入れ替え制が、私の映画鑑賞の大きなネックとなっています。欲張りですからね。(笑)

【ジュリーって、ほんとに楽しく面白い!】Julie is really funny.
※Julie is really funny H700
  ※いろんな場面から切り取ったジュリーの踊り・・・まったく違う曲に差し替えたイタズラが見事にシンクロ!
   アバ ABBA ダンシング・クイーン Dancing Queen ジュリーのダンスでご覧下さい。

さて、コメディも大丈夫なジュリー・アンドリュース、そしてコメディ映画と言えば、忘れてならないのがブレイク・エドワーズ監督 ・・・ジュリーの旦那さんです。
前回少し触れましたが、ブレイク・エドワーズ監督はジュリーと1969年に結婚(二人ともに再婚)、彼の死が二人を別つまでの41年間、ハリウッド映画界のベストカップルと言われていました。それまでのジュリーのコメディエンヌぶり・・・と、ブレイク・エドワーズ監督の抱腹絶倒の映画の数々、きっと運命の出会いだったのでしょうね。
ジュリーにとって、ブレイク・エドワーズ監督作品への最初の出演は、映画の製作中に結婚したことから『暁の出撃』(1970年公開)となりました。
なお、音楽について・・・ 以下の映画の音楽は、すべてヘンリー・マンシーニが担当しました。本当にいい曲を書きますね。そして、監督ともいいコンビでしたね。

暁の出撃 Darling Lili】(ブレイク・エドワーズ監督 1970年公開 パラマウント映画)
※H700 Darling-Lili-Blake Edwards for net
この映画は興行的にうまくいきませんでしたが、ヘンリー・マンシーニの音楽等、素晴らしいものがたくさんありました。中でもジュリーが歌う主題歌の "Whistling Away The Dark"
(邦題:暗闇にさようなら
は、私のお気に入りの一曲です。
ところで、『暗闇にさようなら』の映像・・・意識しないと気付かないかも知れませんが、このシーンは、一曲分がそっくりそのまま連続した映像として撮影されました。即ち、歌の初めから終わりまで編集が不要だったのです。 舞台上のジュリーの動きを捉えるカメラや照明は勿論、すべてに入念なリハーサルが行われたことがうかがえます。
通常、歌のシーンでは、途中で何回も画面が切り替わります。これは数台のカメラを使って撮影したフィルムから、アップや動きを捉えた引きの部分を必要に応じて編集したり、(テレビの歌番組では、歌手の表情や全体の雰囲気を伝えたり、映像にメリハリを付けるため頻繁に使われますね。)また、狙ったイメージごとに細かく分けて撮影し、歌の進行に同期させて滑らかで自然な流れになるように編集します。 しかし、ここではスポットライトに浮かぶジュリー、シルエット、アップと引き・・・これらを一度に、しかも見事な映像として撮影した例としてご紹介しました。
(撮影監督はラッセル・ハーラン Russell Harlan です。)  勿論、ブロードウェイで培ったジュリーの歌と踊りがあったからこそ、美しい流れの素敵な映像に仕上がったのです。

【この映画がヒットしなかった理由のひとつを私はこう思っています。サウンド・オブ・ミュージックは、当時の時代背景から全体として、ドイツに敵対するスタンスで描かれました。一方、この映画、時代背景は同じでも、ジュリーはドイツ側のスパイ! 
しかも、
ジャイアンツ Giant(エリザベス・テイラー、ジェームス・ディーン出演 、監督の
ジョージ・スティーブンソンはこの映画でアカデミー賞監督賞を受賞 1956年公開)等で、誇り高い人間像が定着していたロック・ハドソンを欺く、といった流れがジュリーのイメージと繋がらなかったのでは・・・。(この点はチャールズ・ブロンソンのウェスタンでヘンリー・フォンダの悪役への起用に通じるかも知れませんね。) 前号で触れたヒッチコック監督のスパイアクション引き裂かれたカーテン(同年のユニバーサル・ピクチャーズでは稼ぎ頭の作品)のように、冷戦時代のスパイ活動に巻き込まれてしまったジュリーとは、かなり異なります。勿論、ジュリーの歌や踊りは、ストーリー展開と切り離してそれ自体が楽しめますよ。
では、ブレイク・エドワーズ監督の作品をもう少しご紹介しましょう。

ビクター/ビクトリア  Victor Victoria】(ブレイク・エドワーズ監督 1982年公開 MGM映画)
※ H700Victor Victoria for net julie-andrews--
写真でもお分かりのように、ジュリーは男性のビクターと女性ビクトリアを演じています。これがこのミュージカルの面白さで、映画版では気の合うジェームズ・ガーナーと二度目の共演です。ひょうきんな二人が揃って、しかもジュリーの旦那さんブレイク・エドワーズが監督・・・やはりコメディの傑作になりました。 それに、ロバート・プレストンも加わった本当におかしくて楽しい映画! とにかく見てみましょうか!? 
    参考までに当時のポスターのキャッチコピーはこんなでした。(笑)
『ゲイの都パリで生まれた底抜けにおかしくて、とびきりゴージャスなビッグ・コメディ!』
     💛ゲイは身を助けるというけれど 私、とってもつらい !!  
          ・・・男性に化けたジュリーの心境・・・? それとも・・・?

ティファニーで朝食を  Breakfast at Tiffany's(ブレイク・エドワーズ監督 1961年パラマウント映画)
※H700 Breakfast at Tiffany's 01
有名な宝石店ティファニーの名が、日本で十分に知られていない当時、ティファニーが高級レストランだと思った人もいたようですね。
オープニングシーン・・・早朝、タクシーでティファニーの前に乗り付け、ショーウインドウを覗きながらデニッシュとコーヒーを立ち食いする上品過ぎるオードリー・・・そこに、笑いを誘うように『ティファニーで朝食を』のタイトルが現れます。オードリー・ヘップバーン扮するホリーの素性を暗示しているかのようです。でも、確かにタイトルそのままですね。
※このオープニングシーンの撮影や演技は、構図や動きも単純で簡単そうに見えますが、オードリーはミスを連発して大変だった
ようです。それには、納得の理由がありました。 人影のない早朝・・・朝帰りらしい雰囲気を漂わせているこのシーンの撮影は、
日曜日の早朝でした。しかし、 空が徐々に明るくなった撮影時にはカメラに写っては困る見物人が数百人も集まっており、 彼女は
この視線が気になっていたのです。ニューヨークでのロケ・・・他のシーンでも同様でした。
● Breakfast at Tiffany's 02
※『ティファニーで朝食を』と言えば、テーマソングの『ムーンリバー』・・・映画の中で実際にオードリーが歌っています。
作曲者のヘンリー・マンシーニは、オードリーのために特に作ったこの曲について、今まで多くのアレンジで演奏されてきたが、
やはりオードリーの歌ったものが、私には一番しっくり来て最高と述べていました。
ところが、公開に先立ち、打ち合わせ会議の席で
制作側幹部から、オードリーがムーンリバーを歌うシーンについて「こんなバカ
げた歌はカットするのが、まず最初だ」と言われたことにオードリーは立ち上がって「そんなことは絶対させません!」(Over
my dead body ! ・・・日本語のニュアンスとしては、私の目の黒いうちはそんなことは許さない!・・・という感じかしら。) と主張、
その結果、オードリーのギターの弾き語りシーン
が残ったのです。
このことは、後になってジョージ・ペパードが述べたものですが、この映画での彼も良かったですね。その後TVで放映された
特攻Aチーム』では、全く違った雰囲気のペパードに少々驚きながらも楽しめました。(笑)
では、ペパードが電話を借りようとオードリーと出会ったシーンを見てみましょう。勿論、伏線となるネコちゃんも登場します。

また、幼少の頃からバレリーナを目指してレッスンを続けていたオードリーは、ダンスも問題ありません。それにブロードウェイ
で活躍した実績もあります。マイ・フェア・レディでの歌はマーニ・ニクソンが吹き替え・・・なんてことは多くの人が知っている
かも知れませんが、オードリー自身の歌が最初のバージョンでした。一般公開用に吹き替えられてしまったようです。
  (後にレーザーディスクで、オードリー自身の歌声のマイ・フェア・レディも販売されていました。)
今回は、ジュリー・アンドリュースとブレイク・エドワーズ監督が中心ですから、『ローマの休日』でのアカデミー賞主演女優賞
女優としてのオードリー・ヘップバーンのお話しは、またの機会とさせて頂きますね。

     (では、おまけです:
 ティファニーで朝食をのラストシーン・・・ネコちゃん!ネコちゃん!・・・)

ピンクの豹~ピンク・パンサー(シリーズ)The Pink Panther 
     (ブレイク・エドワーズ監督 1961年~ユナイト映画)& (ショーン・レヴィ監督2006年、ハラルド・ズワルト監督2009年
※H700 524931
ピンクの豹(ピンク・パンサー)シリーズは人気のあるコメディで、そのルーツはサイレント映画時代のドタバタ喜劇そのものです。そして、ブレイク・エドワーズがずっと監督を続けていましたが、年齢面もありバトン・タッチとなりました。(途中で一部作品の監督が異なっていますが、8本にも及ぶシリーズはエドワーズが監督しました。)
ピーター・セラーズのクルーゾー警部、後のスティーブ・マーチンのクルーゾーも良かったですが、セラーズの何とも言えない雰囲気が、まさにクルーゾーにピッタリかと・・・。
それに、ヘンリー・マンシーニが作曲したこの映画のテーマソングも有名で、皆さんもおそらく一度は聴かれたことがあるのではないでしょうか。笑いのこみ上げる映画・・・説明で笑えるとなれば映画を見る必要もないことから、早々に切り上げますね。(笑)

グレートレース The Great Race(ブレイク・エドワーズ監督 1965年 ワーナー映画)
※ グレート・レース TheGreatRace - net ---
ピンク・パンサー同様、どこがどんな風におかしくて面白い、なんて説明は不要のコメディの大作です。いかにもお金が掛かっていそうな映画・・・本当に製作費は高額でしたが、米国だけでも製作費の2倍を稼ぎ出したヒット作となりました。
説明不要と言いながら、是非注目して頂きたいのは・・・あの手この手で悪さをするジャック・レモン扮するフェイト教授とピーター・フォークが演じる助手のマックス!・・・上下の写真の黒づくめのふたり(レモンは一人二役で某国ハプニック皇太子も演じました。)は 自業自得ながら度重なる痛々しい失敗・・・でも、なかなかめげません。まさに漫画の世界です。
このあたりはピンク・パンサーでも触れたサイレント映画!・・・しかも、これを超デラックスにした感じです。  その一部をYouTubeでご覧下さい。青紫アンダーライン部分をクリック)
※ H700 グレート・レース - Great Race, The_22 ---
最初の写真に有名なパイ投げ合戦のシーンがあります。このシーンで使われたパイは本物ですから、口に入っても美味しい!・・・しかし、二役のため?他の俳優の倍ほどのパイを投げつけられて、ノックアウトしたジャック・レモンは、1個のパイでも君の顔に当たれば1トンのセメントほどの衝撃に感じるよ、と言っていました。ナタリー・ウッドは彼女の空いた口をパイが直撃・・・あわや窒息という事態に・・・。また、パイが飛び交う中で、ひとりだけ無事に見えるトニー・カーティスも、実際にはとばっちりを受ける都度、これを想定して用意した服に何回も着替えたそうです。

そして、このパイ投げ合戦もいよいよ終盤、エドワーズ監督の声がかかった。『カット!』満を持してこの時を待っていた出演者たちが、監督に内緒で隠していた数百個のパイを取り出し、エドワーズ監督めがけて一斉に集中砲火を浴びせました。
パイ投げシーンの撮影終了後、記念写真よろしく収まったサングラス姿のエドワード監督、その後の事態を知る由もありません。(笑)
なお、出演者たちの逆襲の証拠が下の写真です。でも、監督の顔が見えている内に、もう一枚記念写真を・・・。(何を悠長なことを!)
※ The Great Race Pie Fight  03
※パイ投げ合戦をメインにおまけを組んでみました。ジャック・レモンをはじめとする彼らの笑い転げるような演技は、ブレイク・エドワーズ監督がお手本を示している? じゃあ、その面白さはエドワーズ監督そのものということ? う~ん、分かるなあ。
なお、金曜日から撮影を開始し、週末を挟んだ月曜日にはパイの生クリームなどが腐って、セットには強烈な悪臭が充満! この匂いを追い出すために大型送風機を併用しての大掃除、大変だったそうです。想像するだけで・・・逃げ出したくなりますね。

私はこのグレートレースを半世紀も前に、70mmの大画面で見ました。そして、最近BS放送で久々に見たこともあり、当時をなつかしく思い出すことが出来ました。勿論、今見ても、そのおかしさには新鮮さを感じるほどでした。 この半世紀、テレビや映画でいろんなバラエティ番組やコメディ映画を見て来て思ったことがあります。 グレートレースやピンク・パンサーをはじめ、ブレイク・エドワーズ監督の作品が、その後の映画やテレビ番組の制作に大きな影響を与えたのは間違いないと! 
 

※ちなみに、グレートレースは"Panavision 35mm" カメラにアナモフィックレンズを装着(横を2分の1に圧縮)して撮影、これから35mm(上映時に横を2倍に拡大する)と70mm(ブローアップ版)のプリントを作っています。当時、私が見たのは後者の70mmです。 そして、半世紀を経た映像・・・デジタル処理で色彩を復元したかとは思いますが、カラー手法はTechnicolor ! その発色の素晴らしさによって、フィルム時代にはディズニーのほとんどの漫画映画に採用されていたものです。もし、タイトル等でテクニカラー(Technicolor)と表示された映画・・・製作費はアップしますが、色の再現性は大変優れていたと思います。また、機会があればフィルム時代の興味深い技術もお話ししたいですね。
なお、ブレイク・エドワーズ監督作品には、歌でもヒットした『酒とバラの日々』(Days of Wine and Roses 1963年 日本公開・・・主演:ジャック・レモン)や『ブラインド・デート』(Blind Date 1987年公開・・・主演:ブルース・ウィリス、キム・ベイシンガー)などがあります。音楽は・・・勿論、ヘンリ・マンシーニです。
下は、ヘンリー・マンシーニ亡きあと、20年前のヘンリー・マンシーニ・オーケストラのコンサート・リーフレットです。
ヘンリー・マンシーニ Henry Mancini Orchestra 20年前
さて、今回はちょっとばかり長いお話しとなりましたが、忙しい?私の仕事にこの数日間、ホッと出来る余暇が取れましたので、このブログの更新に向けて一気に頑張ってみました。元より映画好きなことから、他愛もないことも含めた情報や知識は・・・溢れるほど!?  でも、数万点もある映画関係の画像の中から選択して組合せする作業・・・楽しいけれど結構大変です。従って、毎晩のようにパソコン内の映画タイトル別、俳優別の画像ファイルから、皆さんに紹介したいものを少しずつ組み合わせて、必要に応じてコメントを打ち込んでいるのです。(コメントに英語が多い? 外国からのアクセスも多いようで・・・日本語が分からなくても、写真とコメントならばジョークもOKということですから、どうぞご了承下さい。)
  ➡  (以前このように書きましたが、私の受け止め方が少々違っていましたので、訂正します。・・・ 優秀な翻訳ソフトがあるので日本語の本文は分かるものの、写真のコメントは翻訳不可とのことですね。)(笑)

どうぞ、これからもご来訪下さい。
 (そういえば、ここしばらく愛犬ボルゾイのレオン君を忘れていましたね。)

ジュリー・アンドリュース (Julie Andrews
※ Julie Andrews color portraits H705
皆さんもよくご存じの大スターですね。いつまでも元気で活躍して欲しいと願っています。
若い皆さんにとってはリアルタイムでないとしても、彼女の映画のいくつかはご覧になっていると思います。演技は言うに及ばず、歌も踊りも素晴しいオスカー女優!それが彼女。
メリー・ポピンズ』や『サウンド・オブ・ミュージック』以来、半世紀も経った今でも多くのファンがいるジュリー・アンドリュース・・・その歌声は、それまでに聴いたどんな歌手とも違う独特の雰囲気を持っていました。彼女の長いキャリアには、演出家や作家としての活躍も含まれます。また、多くの賞を受けていますが、その代表格がアカデミー主演女優賞(メリー・ポピンズ:1965年受賞)が馴染み深いかと思います。〘英国の女優〙

【メリー・ポピンズ  MARY POPPINS 】ウォルト・ディズニー・カンパニー1964年製作
※ Mary Poppins fantheory H700 ++
順風満帆の華やかな女優人生・・・しかし、これが彼女の弛まぬ努力がその基礎になっていることはご存じでしょうか。メリー・ポピンズとサウンド・オブ・ミュージックで初めて知った女優・・・それ以前のことを全くご存じない方がほとんどかも知れませんね。私にとっても女優ジュリー・アンドリュースは、素晴らしい才能をもった新人という存在でした。
その後、いろいろなキャリアを知れば知るほど一層お気に入りの女優となりました。そこで、今回のブログでは、その一部を当時の写真等でご紹介していきます。まずは子供時代から。
※ Young Julie Andrews  H718
ジュリー・アンドリュースは、ブロードウェイ・ミュージカル『マイ・フェア・レディMy Fair Lady (1965年~長期公演) のイライザ役でその実力が認められ、ディズニー映画の『メリー・ポピンズMary Poppins  (1964年公開 ロバート・スティーブンソン監督) の主役に抜擢されるなど、演技力と共にその歌声は彼女の大きな魅力でした。 そして、彼女の映画でのデビューがこの『メリー・ポピンズ』です。
また、同じ1964年に公開された『卑怯者の勲章"The Americanization of Emily"
(
アーサー・ヒラー監督)では、このブログでも触れてきたジェームズ・ガーナーと共演、二人ともこの映画が自分にとってのお気に入り作品だと語り、その後『ビクター/ビクトリア』(1982年公開 ブレイク・エドワーズ監督作品)、テレビ映画の『One Special Night』(1999年ロジャー・ヤング監督)の3本の映画で共演しています。

【マイ・フェア・レディ  My Fair Ladyブロードウェイ・ミュージカル (1956年3月15日初演)
※ Julie Andrews My Fair Lady - Eliza Doolittle_H700 ++
『マイ・フェア・レディ』って、オードリー・ヘップバーンのミュージカルじゃないの、と思う方も多いのではありませんか? 映画ではそうですが、ブロードウェイのミュージカルでは、ジュリー・アンドリュースのイライザ役が大当たりだったのです。
ところが、映画界ではまだ無名の彼女を映画版で起用するのは冒険過ぎるということから、オードリー・ヘップバーンが主役を務めることになりました。そして、皮肉なことに主役のイライザ役を外されたジュリー・アンドリュースが、マイ・フェア・レディの主役オードリー・ヘップバーンを抑えて、同じ年に公開されたメリー・ポピンズでアカデミー主演女優賞を受賞したのです。二人とも私のお気に入りの女優さん、
今となれば複雑な気持ちですよね。

【ボーイ・フレンド  The Boy Friendブロードウェイ・ミュージカル (1954年~)
※ Julie Andrews Broadway-debut in THE BOY FRIEND -01
また、子供時代
は別にして、ブロードウェイ・ミュージカルでのジュリーのデビューは、『ボーイ・フレンド』(1954~1955年)、  その後『マイ・フェア・レディ』(1956年初演)、
テレビ番組の『シンデレラ』(1957年)、 ブロードウェイキャメロット』(1960年)、 映画『メリー・ポピンズ』(1964年)へと続きます。
〔※掲載した上下の写真は時系列にはなっていません。また、リンク先は半世紀以上も前の動画・・・画質不良等はご容赦下さい。
 では、タイトルをクリックして当時のジュリー・アンドリュースをご覧下さい。〕

キャメロット(Camelot)、 シンデレラ Rodgers and Hammerstein's Cinderella
※1957 -julie-andrews-CINDERELLA (1957) H700++
1965年には、70mm映画の大作『サウンド・オブ・ミュージックThe Sound of Music
(ロバート・ワイズ監督作品)が公開され、大ヒットしました。
※撮影はTodd-AO方式カメラ、ロードショーは70mm・4チャンネル立体音響で上映されました。なお、70mmフィルムが上映出来
ない劇場には、35mmフィルムのワイド版も準備されました。大画面でのオーストリアの景色も美しかったですね。
※ロジャース&ハマースタイン・・・ブロードウェイ・ミュージカルでは、この二人はそれぞれ既に名が知られた存在でしたが、
その後コンビを組んでからの大ヒット作品は、映画化によってミュージカルのファンに限らず、多くのファンを獲得しました。
エッ? この二人の名前をご存じない? でも、その楽曲はきっと耳にしていますよ、
リチャード・ロジャース Richard Rodgers〔米国の作曲家 1902–1979〕
オスカー・ハマースタイン二世 Oscar HammarsteinⅡ〔米国の作詞家 1895–1960〕
このコンビのミュージカルで映画化された作品には、公開年順に『オクラホマ!(1955年)』『回転木馬(1956年)』『王様と
私(1956年)
南太平洋(1958年)シンデレラ(1965年"TV")』『サウンド・オブ・ミュージック(1965年)
などがあります。タイトルをクリックして代表的な楽曲をお聴き下さい。
もう一つおまけで、X-Menシリーズでお馴染みのヒュー・ジャックマンのミュージカル『オクラホマ!』からの一場面です。
さらに、本場で高い評価を受けた渡辺謙のブロードウェイ・ミュージカル『王様と私』もどうぞ。
⑦2017.6.25※ julie-andrews-in-the-sound-of-music-H700++--
そして、いろんな作品でアンドリュースは良い意味でコメディも大丈夫!という印象を与え
始めたようです。『モダン・ミリー』や『ビクター/ビクトリア』等がそんな作品かと思い
ます。 逆に、歌わない彼女のスパイ・サスペンス『引き裂かれたカーテンTorn Curtain
という出演作もあります。 この映画では、東西冷戦時代の東ドイツに亡命する米国科学者、
アームストロング教授を演じるポール・ニューマンと共演しています。ジュリー扮する教授
の婚約者、サラの表情からもヒッチコック映画の雰囲気が伝わって来ますね。

引き裂かれたカーテン Torn Curtain (アルフレッド・ヒッチコック監督 1966年 ユニバーサル映画)
※TORN CURTAIN Julie_Andrews_Paul Newman H700
ジュリー・アンドリュースの前編はここまでとします。次回は、彼女ならコメディも大丈夫!
なんて思わせる演技の幅の広さ・・・そして、後にブレイク・エドワーズと結婚、彼との死別
までオシドリ夫婦と言われ続けた・・・理想の夫婦。・・・そうなんです、ブレーク・エドワーズと
言えば、ティファニーで朝食を』『ピンク・パンサー・シリーズ』『グレートレース
など、楽しい映画を作り続けた映画監督です。皆さんも、いくつかはご存じかと思います。

さて、ここしばらくアクションや西部劇など男性向き?の映画が続いていましたので、反省
を込めて、努力家ジュリー・アンドリュース前編としました。
※今回の分にも、さらに楽しいトリヴィアなどを追加していく予定です。お楽しみに。
どうもご来訪、ありがとうございました。

ここしばらく、魅力的な映画スターとして、主にジェームズ・ガーナーの作品に触れて来ました。そして、今回もう少しグラン・プリ』(Grand Prix:MGM1966年作品)について、
その魅力の一部をご紹介したいと思います。フィルム時代の70mmシネラマの代表作です。
●②-1Grand Prix Cinerama H720
 監督:ジョン・フランケンハイマー 出演:ジェームズ・ガーナー、イブ・モンタン三船敏郎、エバ・マリー・セイント、
  ブライアン・ベドフォード、ジェシカ・ウォルター、フランソワーズ・アルディアントニオ・サバトなど、そうそうたる
  俳優が名を連ね、さらに本物のレーサーたちも出演しています。(アンダーライン青文字のクリックでリンクします。) 
      John Frankenheimer,  Actors : James Garner, Yves Montand, Toshiro Mifune, Brian Bedford, Antonio Sabato...

この映画の映像!その特徴は、ジョン・フランケンハイマー監督の指揮の下、ジェームズ・ガーナーイブ・モンタンブライアン・ベドフォードアントニオ・サバトといった知名度の高い映画スターが、実際のコースを時速200キロを超える速度で走行!・・・これを撮影したレースの迫力にあります。
但し、ブライアン・ベドフォードについてIMDb(Internet Movie Database )には、若干皮肉を込めて、彼の運転シーンでは顔を隠すようにゴーグルのすぐ下までバラクラバをマスクのように引っ張り上げている・・・とか彼が使っているヘルメットと同じデザインの物が他にもあって、本物のレーサー名まで出してスタントマンの存在を匂わせ、4人の俳優の中では彼だけが実際に運転していないと、書かれていました。 どのように撮影したかはともかく、高速走行時の彼の映像は合成でなく本物ですからね。なお、彼はこの時、普通運転免許証も取得していなかったのは周知の事実らしいですよ。それならば、彼がこの映画で一度も運転していないという話は・・・事実でしょうね。

同じ情報源で、イブ・モンタンが撮影中に誤ってスピンアウトした後、それに続くシーンで恐怖のあまり求められるスピードが出せなくなったため、フォード GT40に牽引された改造レーシングカーに乗ることで、自らの運転よりも快適な走行をすることになった(勿論、時速200km可能)なんてことも書いてありました。ブライアンも同様の手法かも・・・。(笑)
では、その答え!写真をご覧下さい。とは言え、高速で走行したのは間違いないですね。
            There are strange expressions in English at times, please forgive me as a unique jokes.  (#^.^#)
●①6def2c9f1 H712++
  そんな中、ジェームズ・ガーナーだけは全てのシーンを自らが運転し、さらにレース中、出火のため停止した直後、火だるまになるシーンもスタント無し! これには保険会社も怒って、保険を解約させられたようです。レーシングカーでの高速走行・・・プロでも恐怖心があるのに、ジェームズ・ガーナーという俳優は、やはりスゴイですね。

さらに70mmフィルムによる大劇場の巨大スクリーンに映し出される、シネラマ画面での迫力ある臨場感にもあります。 もはや、70mmフィルムや巨大スクリーンでの上映は出来なくなったこともあり、若い世代の皆さんにかつての大画面の印象を言葉で伝えるのは難しいですね。そこで、ちょっと手抜きになりますがシネラマをはじめとするワイドスクリーンカラーサウンド等々、その歴史や技術面などをまとめたサイトをご紹介します。英語版ですが、 "The American WideScreen Museum"  をクリックすると飛びますよ。
なお、70mm映画の多くは "Panavision 65 Camera" で撮影されましたが、湾曲したシネラマ規格の巨大スクリーンに上映可能な映画を『シネラマ方式』と称した?ようです。他にTODD-AO、D-150、スーパーテクニラマ等、各社が大画面競争を展開した時期がありました。
 この規格で撮影されたものを“Super Panavision 70” とか“70mm CINERAMA" などと表現していたと思います。

今回の写真は、グラン・プリでのレースの映像がどうやって撮影されたのかをメインに組みました。 CGのなかった時代・・・生の迫力を伝えられる喜びが命掛けの俳優さんたちにあったのではないでしょうか。 現在は本物のレースでの生の映像も小型軽量のデジタル・ムービー・カメラでリアルタイムで撮れますが、ここでは昔のアナログでの苦労をじっくりご覧下さい。撮影カメラ搭載のフォードGT40もわずかに面影を残すだけですね。(#^.^#)
●②-2grand prix H720
いかに大型ムービーカメラとは言え、あのフォードGT40の雄姿が変わってしまう程の架台やフォーミュラー1に搭載するカメラもしっかりと固定されています。そこまで必要なの?と思う人も多いでしょう。 う~ん、そうですね・・・高速道路を時速100kmで走行中、窓から手を出したことのある人には分かるかも知れません。勿論、安全を確認しての話です。その時に手のひらにかかる風圧・・・何かに触れているような感覚を超えて、何かをつかむような感じだったのではありませんか? PANAVISION Cameraは優秀なカメラで、しかも大変小型になりましたが、それでもその大きさは手のひらどころではありません。そして、時速200km~250kmの高速走行中でも安定した映像を求められ、さらには必要に応じてパンさせることもあるのです。万一、激しい振動や風圧でカメラが脱落すれば大事故につながることから、撮影機器の堅牢な固定の重要性・・・皆さん納得!ですよね。
また、別の背景として、70mmシネラマでの上映のため、撮影はすべてPanavision 65mm
カメラで撮ることが求められ、当時現存したカメラのすべてを使う必要があったようです。カメラの破損・・・許されない状況だったのですね。(※撮影はサウンド・トラックが不要のため、65mm幅の
フィルムで撮影し、編集を経て上映用の70mmフィルムに焼き付けすることにより、音響情報のスペースが確保出来ます。)
●③grand-prix-W568++
ところで、この映画の音楽を担当した『モーリス・ジャール (Maurice Jarre)』 の作品の数々・・・ご存じでしょうか? スケールの大きな映画音楽を提供して来たフランスの巨匠ですが、1924年生まれの彼も2009年故人となりました。
代表作は、史上最大の作戦 The Longest Day (1962)、 アラビアのロレンス Lawrence of Arabia(1962)、ドクトル・ジバゴ Doctor Zhivago (1965)、今回のグラン・プリ Grand Prix (1966)、インドへの道 A Passage to India (1984)・・・その他、多くの作品がありますが、ここでは『アラビアのロレンス』から【序曲】と『ドクトル・ジバゴ』から【ララのテーマ】、もう1曲『裸足のイサドラ』・・・これは、ポール・モーリア楽団でお聴き下さい。
 (上記曲名アカデミー作曲賞受賞)
なお、サントラ盤はCDでお聴き頂くとして、ここではライブ映像でお楽しみ下さい。
 (当初、リンク先URLを記載していたのは、どこに飛ぶのか心配!ということがないようにするためでしたが、簡素化を
  目指して、極力省略することにしました。どうぞ安心してクリックして下さい。)

アラビアのロレンス【序曲】 ジョン・ウィルソン指揮 BBCコンサート・オーケストラ
ドクトル・ジバゴ【ララのテーマ】 モーリス・ジャール(指揮)Soundtrack 
裸足のイサドラ【Isadora】ポール・モーリア楽団 Paul Mauriat Grand Orchestra(静止画です。) 

【レオンと彼のお友だち】
さて、レオンのお友だちを紹介しますね。みんな元気いっぱいです。
◎レオンとお友だち H720+++
白いネックレスは、ボーダー・コリーのこはる ちゃん (Koharu)、甲斐犬のこうめ ちゃん(Koume)、元気に走り回るトイ・プードルの Noel ちゃん。 そして、ラン(Run) はもうお馴染みですね。レオンも楽しい1日を過ごすことが出来ました。
どうも有難う! また、遊ぼうね。
◎貨物列車JR-EF200だよ H720  +
ドッグランでしっかり遊んだ後なのに、レオンがもう少し散歩したいと言うのでJR東海道線二川駅周辺を散策しました。 踏切にさしかかると、貨物列車がやって来ました。何両もの貨車を引くこの電気機関車、EF200は大変な力持ちなんです。粘着式鉄道(車輪とレールとの摩擦によって車輪の空転を抑え込む)では、力の強い機関車は車両重量を重くすることが可能となり、その結果として粘着力が増加し、より多くの貨車を牽引することが出来ます。この列車は余裕の20両くらいでしたが・・・私、鉄道も好きなんです。(笑)
レオンも目の前を通過する貨物列車を見て、なんとなく嬉しそうに見えますね。なお、左端の場所は、豊橋総合動植物公園近くの高台で撮ったものです。広々としていいですね。
では、今回はこのあたりで切り上げます。次回もどうぞご来訪下さい。どうも有難うございました。

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